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線路フェチ の たわごと

 世に鉄道ファンは数多いですよね。
撮り鉄、乗り鉄、呑み鉄(六角さん)
葬式鉄(路線等の廃止日に集まる)、
その種類をあげたらキリがないですが、
ボクの場合は、突き詰めていくと、
どうも線路フェチらしい。

 それも、かなり趣味が偏り、
新幹線の標準軌(1435mm)など
線路幅が広いのはダメで、旧国鉄の、
1067mm以下しかそそられません。

 さらに山手線や都内の私鉄など、
やたら電車や列車がたくさん走る、
上面ピッカピカの線路もそそられない。

 できれば一日一回から二回程度しか
列車が来ないんでないの?くらいの、
上面すべてがほぼほぼサビサビで、
一部分だけ微かに光ってるのが最高。

 さらに、線路自体が昔のヘロヘロの、
丙線や簡易線、側線の荷重30キロで、
木の枕木に犬釘で止めてあるのが理想。

木製枕木に犬釘で止めてある線路(やや光りすぎ)

 例えばこんな感じですがやや光りすぎ。
もっとサビサビの感じがいいんですがね、
本線ではもうなかなかそんな線路は無く、
駅や車庫などの側線ぐらいですかね。

 なーんでそんな線路がスキなのかしら。
多分、おそらく、ボクが1971年~73年に
SL(蒸気機関車)の列車を撮影したり、
乗りに行ったりしてた時のノスタルジー、
なんだろな~、と思うのです。

今どきこんな車止め、もうないよ。1973年の浜田駅貨物側線。
線路もヘロヘロだけど、写ってるボクもヘロヘロだ。

 
 当時、すでに主要幹線からSLは引退し、
走っているのは列車の少ないローカル線か
貨物専用線、工場の引き込み線といった、
哀愁漂う場末のストリップ劇場、いや、
哀愁漂う片田舎や場末の路線でした。
 

今は路線そのものが無い国鉄倉吉線のC11(1973年)


 一日にわずか数本しかない汽車を、
田舎の線路際でのんびり待つ・・・。
それは高校受験を控えた中学生にとって、
なんとも心癒されるひと時だったのです。

 その時、いつもそばにあったのが、
ヘロヘロでサビサビの線路!

 でも、このヘロヘロ線路に間違いなく
憧れのSL列車がやってくるのです!

 それは、田舎ののどかな風景や風物、
ゆったりと流れる時間、虫の声、川の音、
そういった古き良き日本の情景と共に、
ボクの脳裏の奥深くまで、麻薬のように、
沁み込んでしまっているのです。
そんな汽車のいる情景が大好きなのです。

 だから、そんなヘロヘロ線路を見ると、
ボクは条件反射のように中学生時代に戻り、
田舎の風景と共に汽車のある情景が蘇って
ノスタルがジーしまくり心癒されるのです。

 残念ながら、1975年に、国鉄全路線から
SLは姿を消してしまいました。
 でも、その当時の鉄道風景には、哀愁と
ロマンと、旅情があふれていました。
 
 ボクが所属してる(というのも変か)、
FOLKグループ「天秤座」の曲にも、
そうした鉄道風景や古き良き京都の風景、
1970年代の恋愛風景などの様々な情景が、
まるで目の前に見えてくるような歌が、
少なからずありますので、よかったら、
いや、本当に気が向いたらでいいので、
オムニバスをちょっと聞いてみてくれると
うれしいです。
 今どきの音楽では決して味わえない、
哀愁とロマンと旅情が堪能できますぜ。


 人それぞれ、思入れのあるものがある。
それはそれで、いいじゃないですか。
 もし、ボクと同じような線路フェチで、
汽車のいる情景たまらんという同好の士は
ぜひコメントくださいませ。

 あーあ、勢いで書いちゃった。


birdfilm 増田達彦