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いくみ著『女性管理職が悩んだ時に読む本』

管理職の本、さらに、女性管理職ということで、本来なら、まず手にとることは、なかった本ですが、ご縁あり読む機会に、恵まれました。

わたしは「鉄道・バス業界」での「現業一般職」が長く、いわゆる管理職の経験は、ありません。年代的に、これから管理職になることも、まずないでしょう。

一般企業の管理職と、少し違う「交通業界」「現業一般職の視点」で、感想を、書いてみます。

わたしが、勤務してきた「鉄道・バス業界」は、ながい間、男性職場でしたが、近年は、女性の進出も目覚ましく、管理職が、女性ということも、珍しいことでは、なくなってきました。

彼女たち(女性管理職)と接していると、あきらかに、年上の私たちに、戸惑い苦手意識を、持っているのが、伝わってくる方が、多くいらっしゃいます。

とくに、現業系の年上男性は、わたしでさえ、接し方が、むずかしい方が多く、接していく上で、苦手意識を持ってしまうのも、仕方がないと思います。

私が年上&男性の部下さんに接する時に、最初はついおどおどしてしまいがちでした。そんな時に部下さんの一言が刺さったのです。
「いくみさん。上司として年下だろうが年上だろうがかまわず振舞ってください」上司の思い込みなぞ無用で、部下さん自身は割り切って捉えてくれているのだと教えてもらいました。

いくみ著『女性管理職が悩んだ時に読む本』より引用

まさしく、その通りで、割り切って、どうどうと接してくれると、こちらも、信頼感もでますし、協力的な感覚も、芽生えてきます。

反対に、当書にも書かれていますが、苦手意識は、伝わるものです。おとなげないですが、やはり反発心も、正直芽生えてしまうものです。

また「交通業界」は、24時間稼働している宿命ゆえ、一般企業の管理職さんや、男性管理職さん以上に、「仕事人と家庭人の両立」に対し悩んでいる「女性管理職」さんも、当書から、大きなヒントが、得られそうです。

ここまでは、「女性管理職」さんに向けて、当書のおすすめポイントを、書いてきましたが、生涯管理職になることはないであろう私が、当書を読むメリットは、あるのでしょうか。

もちろん、あります。それは「管理職の視座」です。

こういうプレッシャーを抱えていたのか。やたら気負い空回りしている女性管理者さんの気持ちや、あの時こういう視点で、注意してくれていたのか、年上おじさんに、言いづらかっただろうな~などなど。

その立場にならないと、わからない視座が、得られました。この視座を得たことで、これからは、良好なコミュニケーションが、取れていきそうです。

最後に、管理職・一般職・性別問わず大事なことが、当書には、書かれています。

所属する場所、会社だけでいいの?

会社以外にまだまだこれから出会える人たち、いままでやってきたこととは別の何かを新たに学べる環境・・・などなど。世界というのはいくらでも広がっているもの。せっかく時間はできたのならば、そうしたチャレンジをしてみてはどうでしょうか?

いくみ著『女性管理職が悩んだ時に読む本』より引用

わたしも、会社以外の所属場所を、得ることで、普段は接することのない、多くの「男性・女性現役管理職」との方とも、知り合い、お話できることができました。当書を読む、ご縁もこの「会社以外の所属場所」がキッカケです。

そこにいけば、みな1人の人間です。管理職だろうが、一般職だろうが、みな悩みや楽しみも様々、分け隔てなく接していただけ、会社では、得られない、気づきも多く得ることができました。

タイトルこそ『女性管理職が悩んだ時に読む本』ですが、多くのかたに読んでいただきたいと、感じた一冊でした。


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