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老石の孤独


結構前に撮った写真を見てたら、この石が命を持ってるよう感じた。


僕が生まれる前から、ずっとここにいる老石だ。


僕はこの老石に心の中で尋ねてみた。


「あなたは、いつからここにいるのですか?」


周りの木々がまるで背筋をピンと伸ばして、緊張感を持ってこの老石を守ってるかのよう感じたから、敬意を持って質問してみたのだ。

そして、この老石は、


「小僧、生きるとは、ただただ全てを受け入れることだ。この場所こそ、ワシの人生だ…」


老石はそう呟いた……ような気がした。


僕は「答えになってないやん…」とは思ったが、この老石の想像も出来ない悲しき孤独を感じ取って、無礼な思いは飲み込んだ。


思えば僕は、孤独から逃れようと必死に無理した人生だったように思う。


中学校のクラスで流行ってたバンドの曲を無理して聞いて、みんなの話題にも入ろうとしたこともあった。でも、結局はその曲を聞いてるのさえ、周りの同級生に言えなかった僕は孤独のままだった。


孤独になりたくないと思えば思うほど、自分らしくなくなり、逆に孤独に近づいて行ってる、この矛盾。


自分に無理して人に近づいたって、すぐに化けの皮が剥がれるだけだ。


自分らしく、ありのままに。


今の僕は人付き合いで何も無理をしなくていい状態となってる。


だから、今の僕は剥き出しの本当の僕だ。


この、ありのままの僕の心からの文章を書くのみだ。


これで、読んでくれる人が誰もいなくなったら、そこでビタミンジョージとしての人生は終わりだ。


静かに消え去るのみ。


そして、今度はコッソリと「ちょこざいな馬之助」として再デビューしようと思う。



そんな見苦しい事を思った、今週の一枚の写真です。

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