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【私たちが海外インターンシップ事業を始めた理由】

おはようございます!
あきた創生マネジメント代表の阿波野聖一です。

前回は、インターンシップ事業の土台でもある「財団」での活動を通して、海外の送り先と日本の受け入れ側とのギャップについて書きました。

わたしは、今年「海外インターンシップ事業」の推進に注力しています。そのため、インドネシアの大学での講義や視察など、毎月のように現地を訪問しています。

そもそも、わたしがこの事業をスタートするきっかけとなったものとは?

今回は、わたしが「海外インターンシップ事業」を立ち上げた理由について書いてみたいと思います。


●コロナ禍で来日する技能実習生のレベルに変化

わたしが、2019年にインドネシアから「技能実習生」の受け入れを決断したのは、中途退職したスタッフの補充に苦しんだことがきっかけでした。

その後、技能実習生を受入れてからは、日本語による業務指導、日本人スタッフや地域住民との関係構築など、さまざまな取り組みをしてきました。

しかし、コロナ禍で状況が一転しました。

本来、技能実習生は技能移転が目的のため、短大・4年制大学卒業者が日本での介護技術やスキルを学び、帰国後に自国の発展のために寄与するというものでした。

グローバルメンバーと利用者様

しかし、コロナ禍で情報が以前に増して入りやすくなり、首都部の人たちは価値観が変わり自国へ留まったり、日本以外の国へ行く傾向へと変化しました。代わりに、情報に乏しい地方の多くの若者が「出稼ぎ労働者」のように、技能実習生として訪日するようになりました。

彼らの多くが、学びというよりは経済的な理由によるものなので、当然受け入れ側の態勢も変わってきます。

●単なる「人手不足を補う労働者」と見なす風潮に違和感~海外人材の育成にシフト

初めて海外人材を受け入れてから、彼らの真摯に学ぶ姿勢と、彼らを前向きに受入れようとする日本人スタッフの様子を通して、わたしは、海外人材=安い労働者と見なす風潮に違和感を感じていました。

学び合うグローバルメンバー

そこから、海外の優秀な若者を人材として育成する!そして、彼らが自国に戻り、それぞれの体験、経験を基に活躍するのをサポートできたらと考えるようになりました。そのためには、まずは日本文化、仕事や企業とのミスマッチを減らす為に、短大・4年制の大学生の在学期間中に日本へ来て介護の仕事や生活、文化に触れる体験をできるように、インターン生を積極的に受け入れる。

この想いを実現させるべく、2021年より「海外インターンシップ事業」をスタートさせました。

インターンの学生

海外の大学は、信用がおける日本語学校や送り出し機関等を通して紹介してもらっています。しかし、ただ紹介してもらうだけではなく、私自身で大学への視察や大学との意見交換を繰り返しながら信頼を得て、ようやくインターンシップの提携校として調印にたどり着きます。

そして、優秀な人材はインターンシップ修了後に大学を卒業してから、特定技能外国人や技人国(技術・人文知識・国際業務)の在留資格で迎え入れれば、即戦力としても期待できるのです。

大学への視察・意見交換を繰り返す

この好循環は、送り先、そして受け入れ側の日本の将来にとっても、互いにWin-Winの関係になると考えたのです。

●時間と労力をかけて大学側との信頼関係を築く

しかし、この「海外インターンシップ事業」は、最初から簡単にスタートしたわけではありません。

インドネシアやベトナムに何度も足を運び、大学の学生に対する想いを確認。同時に弊社ビジョンを通して、技能実習生や特定技能生の受入れ実績を説明してきました。加えて、インターンシップ事業にかけるわたしの熱い想いを伝えながら、時間をかけて信頼関係を構築していきました。

調印式

現地を訪問するたびに、学生たちの素直さ、自国の発展と若者の将来を想う大学側の真剣さに感動!結果、わたしのインターンシップ事業にかける想いが、さらに強くなっていきました。

前回の記事にも書きましたが、インドネシアの財団へ毎月寄付をしながら、地方出身の優秀な学生のために、日本での滞在費をサポートする活動も行っています。これは、わたしのできる限りの誠意を示したいからです。

インドネシアで弊社に来る為に頑張っている子たち

●賃金を上げれば、本当に介護従事者は増えるのか?

昨今の株価の高騰にもかかわらず、相変わらず続く円安。この状況の中、依然多くの日本の若者が海外で働くという選択をしています。理由は簡単、日本で働くより海外で働く方が稼げる!からです。

例えば、オーストラリアでは介護のアルバイトで月収80万円も稼ぐ日本人看護師もいます。彼女の目的は英語習得でしたが、現地の収入の高さや働きやすさは、日本と比べ物になりません。
出典:「介護のアルバイトで月収80万円」日本人看護師がオーストラリアで働いて驚いた「職場のユルさ」?|PRESIDENT Online

日本と同じく、海外でも多くの国において高齢化が進み、介護従事者の人手不足に悩んでいます。そのため、介護分野の人材獲得において激しい競争となっています。

つまり、今後は日本がいくら外国人労働者を必要としても、賃金の安さだけではなく、外国人労働者を受け入れる土台(労働環境)が整っていなければ、日本は選ばれない国となってしまうでしょう。

●人材の先行投資でハイリターンを

日本は早くから高齢化が進み、そのため介護分野では、世界でもトップクラスの技術や保険制度のシステムがあります。

そのため、若者が人口の多くを占める東南アジアでは、将来の自国の高齢化の対策として、日本の介護分野への関心は高いです。また、インドネシアには介護の概念がないので、日本における介護サービスは、新しい産業としても注目されています。経産省、厚労省など、日本の介護を日本基準反映めざす動きも出てきました。

だからこそ、優秀な大学生を育成するインターンシップ事業には意義があると考えています。

お金のために働くという、いわゆる「労働者」ではなく、技術やスキルを身に着けて、自身のキャリアと自国の発展のために働きたい。こうした「介護従事者としてのプライド」を重視する学生は、仕事に向き合う姿勢が違います。

彼らがインターン生として学んだ知識と経験を、大学卒業後に日本での就労によってさらに深める。あるいは、自国での介護事業に活かすなど、彼らの将来は多くの選択肢が広がっています。

これは同時に、わたしたち介護事業者にとっても、海外でのビジネス展開のチャンスとなります。

こういった未来への展望を抱きながら、わたしは海外インターンシップ事業に着手しました。

最後に、賃上げなど労働環境の改善によって国内の雇用増加を目指す。それと同時に、わたしは、海外人材の雇用によっても労働人口を増加させ、「多様性」「グローバル化」も推進しながら、深刻化する人手不足の解消につながればと考えています。

次回は、海外におけるビジネスチャンスについて書いてみたいと思います。

●現在多くの学生たちが、日本全国で就労体験できる介護事業所を探しています。

本気で外国人の人材育成と、介護業界の未来を考えてくださる介護事業所さまで、弊社の【海外インターンシップ事業】に、ご興味をもっていただけましたら、私のTwitterホームページからご連絡ください。

●海外視察プロジェクト

わたしと一緒に東南アジア(インドネシア・ベトナム)に視察に行きませんか!!

海外インターンシップ事業の提携大学を訪問、関係者や生徒たちとの交流、その他、現地の生の情報に触れる機会を提供します。

2月に介護事業の方々とベトナムの大学へ視察

経済発展が著しい現地の状況を直接見て、そのパワーを体感してください!

そして介護の未来に希望を見出してください!

ご興味のある方は、私のTwitterホームページからご連絡ください。

【人口減少社会において、介護経営をリデザインする】をパーパスに、あきた創生マネジメントでは、介護の人材育成と採用における経験を通して、業界全体の未来に貢献するため、人手不足に悩む事業所をサポートする事業を立ち上げております。

インバウンド再開に伴い、コロナ禍で離職した従業員の復帰が進まず、未だ人手不足の問題を抱える観光や飲食業界などは多数あります。そのため外国人労働者の受け入れを検討される会社も多く、弊社にもお問い合わせを頂くようになりました。

今後は、外国人労働者の受け入れ準備から、複雑な就業手続き、また日本での生活サポートなど、これまでの弊社の取り組みを通して得たノウハウを、業種を問わず他社さまのために活かしたいと考えております。

ご関心のある事業者さまは、私のTwitter、リニューアルしたホームページなどにご連絡いただけると嬉しいです!










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