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カップラーメンを待つくらいの間でわかる音楽講座 ボーカルほど楽器のことを知ってほしい b labo vol.94

ボーカルほど楽器のことを知ってほしい

若い女性シンガーにありがちですが、バンドとカラオケを混同している人が時々います。またこういう人は楽器や音楽的なことを理解していない場合が多い。バックの演奏がどうであれ、歌詞や音程を外さずに歌っていればそれでよい、という感じがする。

確かに歌モノの主役はボーカルですし、オーディエンスの関心はそこに集まります。植物でいうなら花の部分がボーカルです。

しかし、枝があり樹があり土台である根があるからこそ凛として存在できる、ということを忘れないで欲しい。

たとえば普段はバンドアレンジの曲をギターやピアノ一本のアコースティックでやってみるとする。
ドラムやベースのリズム隊はいませんから、ボーカル自身が伴奏者とともにリズムを生み出すことが必要となる。

なにも「ボイパーをやれ」ということではありませんよ。ドラムベースがいなくても「あるかのように」聴かせる工夫をするということです。

これにはリズムについて楽器について知らなければどうにもなりません。
楽器の人たちがどうやってノリとかグルーヴと呼ばれているものを出しているのか?ぜひ深く考えて知ってもらいたい。

本当に簡単にいえば「間と強弱と長さ、そして重なり方」です。

ボイストレーニングをやっていくら声が出せるようになったとしても、それは音楽的なものではありません。楽器の役割を理解していないボーカルはアンバランスな状態です。最近の「歌が上手い」とされている人の多くもバランスが悪いと感じます。

バランスを改善して「単なる歌」から「音楽」にステップアップすることを目指して欲しい。

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