ハトとあかげら

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『女性の幸福』仕事編

坂東眞理子引っ越した当初、近所の図書館に行ってみた。正直パッとしない図書館。コロナ禍だった当時は人もほとんどおらず、図書カードをつくることもしなかった。月日経って2023年の年末、江東区の図書館がいいんだよねという話を聞いて、久々行ってみることに。 変わらず。冴えない。冴えない、けどもコロナ真っただ中だった2年前より人はかなり増えている。席はすべて埋まっていて、多くは入試に向けて頑張る受験生、ところどころご年配。 小説だとかビジネス書だとか、自分が関心のある分野の書籍が少

    • 『777』 トリプルセブン

      ホテルを訪れたのは、逃走中の不幸な彼女と、とびきり不運な殺し屋―― 伊坂幸太郎  2024年の幕開け地震のニュースがお正月特番を吹き飛ばした元旦だった。 一流芸能人なら一流の食事や音楽の違いがわかるはず、格付けする例の番組を見ようとしていたところに地震の速報が流れ、それ以降はどのチャンネルも警報と度重なる余震のニュースとなった。元旦から不運に見舞われた被災地の方々が寒く不安な夜を迎えていくことを想像し憂鬱な気分になる。自分と同じく久々に帰省し、夕食に何を飲もうかなんて相談

      • 【読書メモ】赤い長靴 江國香織

        江國香織さんの小説『赤い長靴』を読んで。心がざわついて、この心のざわつきを何かに書き留めておきたいと、noteを始めてみることに。大昔、ミクシーに読書感想文を書き連ねていたことを思い出す。しばらの間、毎日書いていたように記憶しているし、読み返したいけど、アカウントもパスワードも忘れてしまった今では確かめようもない。noteも同じ末路を辿るかもしれないけど、それでも良いような気がする。 日和子という主人公の目線で短い物語が続く。久々に読んだ江國香織作品だったからか、最初の物語

      『女性の幸福』仕事編