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山口達也さんの朝日新聞のインタビューを読んでの感想


1.朝日新聞の記者浅野氏の連載


朝日新聞の山口達也さんのインタビューを読んだ。

インタビュアーである、朝日新聞の記者浅野氏の連載「アルコール依存症になって」10回シリーズもその後に読んだので、そちらから先に触れようと思う。

読み応えがあった連載だった。色んな意味で。

記者さんなので、もともといろいろ勉強したり調べたりすることや、そういったことをまとめて文章にするのが仕事だったわけだ。なので、当然と言えば当然かもしれないが、病気についてよく勉強され、記録に基づき、自らの経過や当時の気持ちをしっかり綴られていた。
デスクなどの役職がどのくらい偉いのか私はわからないが、熱意をもって仕事をし、優秀有能な、将来有望株だったのだろう。(家庭は疎かだったようだが)
そんな氏をもってしても、酒をのむために薬をやめ、そのために脳出血で入院し、酒をやめるよう言われて退院したその日にお風呂で飲酒する、という、どうみても自殺行為としか見えない経過をたどっている。

「このまま死ぬのかな、この人」と読みながら思ってしまった。
でもこうして書いてるから生きてるのか。

もちろん、浅野氏は生き残った。幸運にも。

配慮が必要と診断書を出されても人手がないと全くスルーされる職場、調子が悪いから今日休みたいと連絡しても前もっていってもらわないと困ると言われる職場、は、現実には、まだまだまだまだまだまだ多い。

しかし、彼の場合、上司と産業医と奥さんにお兄さんが、しっかりと協力し合い、彼にストップをかけて、入院させ、ギリギリではあったが、依存症の治療をスタートさせた。
彼の面接のために多くの人が時間を割いて根回しをし、他の人に仕事を振って、といろいろな対応をして、彼を治療に専念させてくれた。
しかも退院後はこうして自身の病気についての連載をさせ、自身の病気を生かした仕事を与えてくれているようだ。

さすが朝日新聞。部数が減っても一流大企業といったところだろうか。

もちろん、彼が朝日新聞一筋でずっと頑張って仕事をしてきたから、彼が有能で辞めさせるには惜しいから、という、自身がそれまで確立してきた会社内での評価や人間関係があったからだろう。

氏の連載の中で、アルコールに変わる「支え」の必要さ、大切さについても触れている。
「酒のない人生なんて生きていても仕方ない」という人は、依存症とまでいかない人でも、結構いる印象を受ける。「唯一の楽しみの酒はやめられない」と私の職場の女性もいっている。
自分の人生から酒をとったら、残りの人生に何も残らないとしたら、むしろ自身の人生についてよく振り返って考え直した方が良いのではないだろうか。

ちなみに浅野氏の場合は、新聞記者としての矜持使命感が支えとなっているらしい。
仕事のストレスでアルコールに依存し、アルコールから抜け出るのも仕事が支えになって、というのは、だいぶ皮肉な印象を受ける。
定年後また酒に戻らないこと、を祈るばかりだ。
上の文章の酒が仕事に変わっただけ、依存対象が酒から仕事に移っただけ、でないように。

2.「株式会社山口達也」の“商品“は?


ここで、「株式会社山口達也」が会社として提供できる商品はなんだろう、と考えてみる。

本人は、“商品を売る仕事や歌を聞かせる仕事ではない”といっていた。

順当に考えるなら、
「株式会社山口達也」の売る商品は、
“山口達也“その人
になるだろう。

もっと言うと、
アルコール依存症当事者として山口さんが、経験したこと学んだこと感じたことなどの、
"情報"
になるだろう。

アルコール依存症の人、大事な人がアルコール依存症の人、「問題飲酒」をしている人、「問題飲酒」をしていることに気づかない人、「問題飲酒」をしている人の周囲にいて悩んでいる人、などのアルコール依存症界隈の方々に、いかに対価をいただける、役立つ情報を提供するか、できるのか、になる。

それにあたって、一つ心配な点がある。

インタビューでバイク事故の前にお酒を飲んでしまった理由について答えられなかった点である。記憶が曖昧だったと。

飲酒運転で家族を亡くした遺族に同じ質問をされても、そう答えるのだろうか?

魚屋が魚について質問されて、「いやーこの魚知らないけど買ってください」と言われて買うだろうか。
歌手が「何歌ってるかわからないけど、CD買ってください」と言われて買うだろうか。

「株式会社山口達也」は、山口達也について誰よりも詳しくなってほしいし、なるべきだろう。

今までの人生経過をプレゼンできるようにしてほしいし、質問に答えられるように想定問答集を作ってほしい。

せっかくなら、浅野氏が綴っていた連載を参考にして、山口さんも自身の今までの人生を振り返り、年表のようにまとめてみてはいかがだろう?

ポイントとしては以下の5つぐらいになるか。

①お酒との元々の付き合い方
②眠剤と酒を飲むようになって、肝臓が悪くなって、仕事に支障が出るようになった頃の様子。
③性加害事件の前後
④事件後、飲酒するようになった経緯とバイク事故まで
⑤事故の後入院して以降

①については、インタビューで触れているが、もう少し詳しく知りたいところである。
何歳から何を飲み始めて、家ではどのくらい飲んでいたのか、飲み会や人と飲みにはどのくらい行っていたのか。
飲んだら結構暴れていたという話も聞いたことがあるので、その辺も知りたいところだし、もし事件とまで行かなくても問題を起こしたことがあるのなら、いつ頃どういったことがあったのか。

②については、もっと詳しく必要となる。
なぜならこの時点で治療に結びついていて、断酒できていれば、事件や事故は起きなかった可能性があるからだ。少なくとも飲酒しなければ飲酒運転はできない。
いつから眠剤を飲んでいたのか?きっかけは?どこでどんな薬を処方されたのか?
覚えていなければ病院に問い合わせてもいいだろう。10年はカルテが保存されているはずだ。

そして、「40代の頃、すべてにおいて自信がなくなっていた。」と言うのは大変重大だ。
これについては本当によく振り返って考え、できる限り思い出してほしい。
きっかけは?どんなふうに眠れなくなった?他に起きた感じた変化は?どのくらい忙しかった?

当時のことを覚えていなければ、記録を確認をしてみてほしい。
当時のスケジュールとか記録が残っていれば振り返ってほしい。
山口さんの場合は、ハイスペックカメラで動画の記録が残っているから、それを確認するのも良いかもしれない。見ればそれがきっかけであのときはこうだったと思い出すかもしれない。

あるいは当時周囲にいた人に聞いて確認するのも良いだろう。
松岡さんに聞いてみてはどうだろうか?
彼は山口さんがアルコール依存症だと思っていたって会見でいわれていたので。
松岡さんは、いつ頃から山口さんのどんな様子を見てそう思ったのか。いつ頃だれに相談してなんていわれたのか。それをうけて松岡さんは山口さんにいつ頃どんな対応をしたのかしなかったのか、したとして、それに対する山口さんの対応はどうだったのか。
後で触れるが、身近な人がアルコール依存症を強く疑って悩んでいる人は多いだろうし、その例に松岡さんはなるかもしれない。そこから、周りはどうしていったらいいのか、のヒントになるかもしれない。

③については、なかなか微妙な問題になるだろう。相手のあることになるので。
相手だって、自分が5年前どう襲われたか、知らない相手にべらべらいいふらされたくはないだろう、今更。それこそセカンドレイプというものではないだろうか。
(今回のインタビューで性加害について触れていないというネットの意見もあったが、「株式会社山口達也」の経営方針はアルコール依存症に関するもので、性加害を扱うものではないし、インタビュアーも、アルコール依存症当事者であり、アルコール依存症に関することが今回のインタビューの目的になるだろう)
自ら話すことでもないかもしれないが、これについて質問されたら、相手に影響の出ない自分の範囲で答えられるように、対策は必要だろう。(お相手のあることでもあり、回答は控えさせていただきます、でも)

④についても②と同様になる。
反省し、償って生きていた。どんなふうに?
確かお寺に行っていたはずだが、いつ頃どんな感じで行っていたのか、あるいは行かなくなったのか。
飲んでいなかった確かな時期はいつまでか。
スケジュールなどを見返して、お兄さんや周囲に聞いて、もう一度確認してほしい。

「1人断酒」が孤独だった。どんな点が辛かったのだろうか。どうすれば孤独でなくなったのだろうか。

そして、アルコールでの事故を防ぐためには?

もちろんだいぶ時間の経った過去のことであり、いくら振り返っても思い出せないことも多く、記憶は時間がたてば経つほど曖昧になるから、今から振り返っての想像になるだろう。
しかし、「こうだったからまた飲んでしまったのではないか」「こうすれば再飲酒せずにすんだのではないか」、ただの提案でも仮説でも提示することから、他との比較や、別の案がでて、議論が広がっていくのではないだろうか?

⑤については比較的こちらのインタビューで答えている。

バイクの運転の様子をみて、自ら助けを求めるようになると言うのは、ものすごい心理的一大変化である。
どういう経過でそうなったのか、もっと詳しく知りたいところだ。
今まで飲酒を問題だと思っていなかった人がどうしたら、自らの問題として認識し、行動できるようになるのか。きっと知りたい人はたくさんいるだろう。

でも事故の時のお兄さんのコメントでは、その前からアルコール依存症の診断をうけていたと記憶している。
その時の診断や治療の様子はどうだったのだろう?
なぜそこでは、病識がつかなかったのだろう?
それまでのところと専門病院との治療の違いについても、比較してほしい。

依存症はプログラム含めてやはり専門病院での治療がやはりのぞましいとは思う。

自助グループに繋がれたことも良かった。ただ、参加した当初はイマイチだったと言うことだったが、それでも続けられたのはなぜだったのだろうか?
自助グループを勧められても抵抗する人も多い。自助グループに入ってよかった点、よくなかった点についても知りたいところだ。

3. 家族や職場など「問題飲酒」の周囲の人のサポートには


“飲酒に問題がある人や、その家族の手助け”をするという「株式会社山口達也」。

ご自分で経験した通り、「問題飲酒」の人本人は自分に問題があるとは、まず思わない。
多くの場合は、家族や職場など周囲の人たちが、問題視したり相談に行ったりというケースから始まることになるだろう。
家族が病院に相談に行ったり、知り合いの医者に相談したり、保健所に相談に行ったりしても、なかなか本人の受診へつながらない、というパターンは多い。そちらの方が圧倒的に多いのではないだろうか。その場合、家族や職場など周囲の人たちはどうしたら良いのだろうか?

家族や周りの人たちを支えるのが目的なら、まずご自身の周囲にも聞いてみるべきではないだろうか?

山口さんなら、お兄さんやTOKIOの他のメンバーたち。

浅野氏なら、奥さんやお兄さんはどう思っていたのか知りたい。奥さんは脳出血の退院日に飲んでいた夫をみてどう思ったのか。どんな気持ちで別居したいといったのだろうか。私だったら離婚しているが、その辺は経済的な問題や子供の問題があったのだろうか。それとも共依存的な関係もあったのだろうか
(他の連載などで書いていたなら申し訳ない)

二人とも、兄の協力がポイントになっている、という共通点はあるようだ。
協力したそれぞれのお兄さん、それぞれのお兄さんに言われた弟としての気持ち、を聞いてみたいものだし、他の人に応用できるヒントが見つかればいいと思う。

もちろんみんながみんなお兄さんがいる訳ではないし、いたとしても協力的というわけではない。
朝日新聞の件もそうだが、山口さんや浅野氏がそれぞれ築いてきた兄弟関係の土台があってこその協力だろう。
(きっと私の弟がアルコール依存症になっても、姉の私のいうことなんかきかないんだろうなあ。
まあ、私も弟のいうこときかないけど。)

それはTOKIOについてもいえることで、山口さんが酒で迷惑をかけて問題を繰り返し、犯罪を犯して脱退しても、関係を切らなかったし切れなかった。それは、その前に長年築いた深く強い関係があったからだろう。
インタビューでは”「底つき」を経験した”と書かれているが、まだ底の底まではついていないのではないか、と私は思う。こんなに助けてくれる人間関係が残っているのだから。
もっとも最近は、アルコール依存症は底つきまではいかない方向らしいと聞いたことがある。昔は、家族友人知人全員に縁を切られ、酒か死ぬかまでいって、底つきし、やっと治療するか、死ぬかだった。が、底つきしてもしなくても死亡率が変わらなかったとかで、最近は底つきまでいかず治療に結びつける方向にmなったと聞く。(ソースが見つからず申し訳ない)
ともあれ、新しい薬もでて、依存症治療も変わっていることは確かだし、このインタビューが、アルコール依存症の治療を推し進める一助になるとよりよいと思う。

話を戻すが、家族の内部の関係は個人差の大きい問題であり、「問題飲酒」の対象者を家族が受診させようとしてもうまくいかないケースは多く、それには家庭ごとの環境問題が関わってくるため、一本化した対応対策は難しい印象を受ける。
なので、浅野氏のように職場の周囲の人たちから、ある意味引導を渡してもらう方が、まだ、治療へ導入しやすいのではないだろうか。

数年前から、国は職場でメンタルチェックを推進するようになっている。メンタルヘルスの一環として、飲酒状況や肝機能を確認し、朝日新聞のように職場から「問題飲酒」の人を受診に繋げられるように持っていく流れを作っていけると、良いのではないかと思う。
それには産業医や職場の上司などに、アルコール依存症や「問題飲酒」に理解をしてもらう必要がある。
それらを放置することによるリスクを、「株式会社山口達也」は会社に提示することができるだろう。

4.芸能人特有の問題に対応する新たな事業の提案


一方、山口さんの場合、もとトップアイドルの有名人という事情なのか、朝日新聞のようなストップがかからず、行けるところまで行ってしまったという印象を受ける。

遅刻したり、現場に来なくてマネージャーが呼びに来るって、40過ぎの社会人としてあり得ない行動だろう。下手すれば首ではないのだろうか。
それで、「仕事ができていた」とはいえないと思う。
誰もそんな状況で、注意したり苦言を呈したり、罰則を設けたり、できなかったのだろうか?
マネージャーというのがどういう立場の人かわからないが、注意できないのだろうか?しかる上司はいないのだろうか?
前にも触れたが、ジャニーズ事務所の所属タレントの管理には問題がある。勤務体制や健康管理の状況を改善した方が良い、ぜひ改善してほしい。

素人の見方だが、芸能人同士の職場で上司部下はあまり成立しなそうな印象は受ける。
みんなよくいえば独立心、悪くいえばプライドと我が強くて、人の言うことを聞かなそうだ。(偏見です。すみません)
松岡さんがアルコール依存症になったから休めって城島社長にいわれても聞かなそうだし、、(偏見以下略)

しかし、そうなって、急に休んだり、事件を起こせば、事務所も所属の他のタレントも困るわけだから、きちんと上が管理して、場合によってはストップをかける体制作りが必要だろう。

ストップをかけて受診を促せたとしても、
彼のような世間に顔と名前が知られた有名人が、クリニックや病院へ受診入院する場合には、課題があると思われる。

“病院から「君みたいな有名人は入院させるのは難しい」と言われた“ということだ。
そう言われたらせっかく受診した気持ちが萎えてしまう可能性がある。

応酬義務違反のように見えるかもしれない。
が、病院側の気持ちもわかる。

入院の情報が広まらなかったから良かったが、SNS全盛のこの時代、一般人でも情報をすぐに広めてしまう。
ファンやマスコミが病院に押し掛けたら、もちろん業務に支障が出るし、他の患者さんには間違いなく悪影響が及ぼされる。入院通院していることを知らされたくない人もいるだろう。それで何か問題が起これば下手すれば院長が記者会見開き、管理体制を追求される、と言うことにもなる。
保険医療機関は、有名人だろうとそうでなかろうと、精神状態がすごく悪かろうと落ち着いていようと、保険点数は一緒だし、配置も規定されている。
ただでさえ精神科病棟は一般と違って看護の配置が少なくなっているのに、高齢化で、ご飯介助にオムツ交換、点滴と記録で一杯一杯で、さらにコロナが追い討ちをかけた。
患者の様子に気を配ったり、話を聞く余裕なんて正直ない。
それで有名人の入院で、トラブル対応マスコミ対応なんて、余裕で切れる。

受けた先生、よく受けたなあ。
下手したら、上からも下からも袋だろうに。
断ることもできただろうに。

他にも、芸能人有名人が病気になった場合でも、一般人と一緒に気軽に受診入院というわけにはいかなそうだし、その間にますます具合がわるくなることもありそうだ。
なんといっても、原則は早期発見早期治療だから。

そこで、株式会社山口達也に新たな事業の提案があります。

有名人芸能人専用の極秘紹介会員制、療養施設の設立運営はいかがでしょう?

都内のマンションかホテルを一棟購入し、具合が悪いが入院するほどでもない、かといって家に一人でいるのは心配なタレントさんたちが泊まって療養できる宿泊施設。状態にあった食事も用意され、買い物代行も頼める。必要ならいない間の家に掃除などの代行に入る。看護師24時間常駐し、契約した医師の往診を受けられ、状態が悪化すれば提携病院へ入院する。イメージとしては、メイドサービスつきコロナ療養施設高級版といった感じ。
オンライン診察なら有名な名医と個人契約とかできるし、産業医面談も可能だろう。カウンセリングのオンラインもできるだろうし。
芸能事務所と契約して年会費をもらって運営し、契約している事務所の所属タレントはいつでも入居可能。事務所に状態報告し、業務のアドバイスや場合によってはドクターストップをかける。
もちろん秘密厳守。利用者にも徹底してもらう。
芸能事務所も自分たちでタレントの健康管理するより専門家に委託した方が楽でないだろうか。
ただこの場合は保険診療外で自費になるだろう。
もし年会費が集まって大きくできれば専用のクリニックも夢ではないかもしれない。並ぶことなくいつでもゆっくり診察してもらえる芸能人専用クリニック。いいなあ。

都内が高くてムリなら、草津や箱根など、ちょっといった温泉地に設置するのはどうだろう?
医師の往診や契約病院への入院は難しくなるが、敷地は広く取れ、露天風呂やスパが併設され、ジムもつけられる。都心を離れて温泉に浸かりのんびり療養できそうだ。

もちろん病気の内容による。
とくに、依存症治療は高い専門性、経験環境繋がりが必要とされる分野なので、それらの方々には、専門病院専門医の治療を受けること、それを継続することをお勧めしたい。
ただ、距離的時間的問題で通えない場合には、こちらもオンライン通院を検討してもよいのではないだろうか。年一回や何かあったときは通院して普段はオンラインとか。通院中断よりよほどよいと思うのだが、いかがだろう。
自助グループにオンライン参加で参加できたのは本当によかった。

実際どのくらい芸能界芸能人と呼ばれる人たちが病気になるのか、なった場合、どれほど受診しにくいのか私は知らない。よく芸能人御用達の私立高級病院とかに入院とか聞きますし。
上記の提案が実際には需要がないなら、もちろんそれに越したことはない。
すでにあるならいらないだろう。

ただ、第二第三の山口達也を出さないために、芸能事務所もメンタルヘルス管理、福利厚生に力を入れた方がいいと思うし、そのためにはこういったサービスも検討の余地があるのではないだろうか。事務所に所属するメリットの一つにもなるだろう。
山口さんの後輩たちには、健康で安心な芸能活動を続けていってほしい。

まあ、まだ会社が始まったばかりで新事業もないとは思いますが、古巣のジャニーズさんとか、株式会社TOKIOさんとかにご検討いただければありがたいですかね。

5.生きててよかったね、山口さん


山口さんが、“自分自身が飲まずに「助かること」「穏やかに生きること」がスタート”と言えて、本当によかったと思う。

精神科病院の入院に抵抗を示す人は多く、入院を拒否して亡くなる方も残念ながら多い。そもそもアルコール依存症の多くの人は自ら病院にいかない。
山口さんが、専門病院に自ら助けを求めにいけたと言うのはすごいことだ。
彼のような有名人、しかも事件について広く知られていたら、一般の人と大部屋に入院するのは抵抗のあることだったと思う。

自助グループにも繋がれてよかった。
辛い経験もされたようだけれど、仲間と助け合って断酒を続けていってほしい。

依存症と自覚し認識して、治療を受けられて本当に本当に、よかった。

会社を立ち上げて、依存症の人や、問題飲酒の人や家族のサポートをして行くのは、立派なことだ。

でも、まずは自分自身を大切にしてほしい。

断酒を続けていってほしい。

そして、長生きしてほしいです。

追記: 私とtwitter断酒部


最後に自分の話を少し。

実は私もお酒を一時本当にやめていて、その頃twitterで毎日断酒日記を呟いていた。(当時のつぶやきは削除してしまったのでないのですが)

私自身はアルコール依存症の診断基準を満たしてはいなかったし、今も満たしていない。去年までの健康診断でも特に引っかかるところがなかった。
が、仕事のストレスを飲んで解消するという、あまりいい飲み方をしていなかった。ワインを家で一人で飲んで吐いてしまったこともあった。

お酒をやめる直接のきっかけは、中田敦彦氏のYouTubeで断酒の授業を見たことだった。(中田氏はその後飲酒を再開しているらしいが、、)
その頃仕事が減ってお金がなかったこともあり、お酒やめてお金貯めよう、となった。

私には、飼っている猫たちがいて、病気持ちの子もいる。
具合が悪くなったら私が車を飛ばして動物病院に連れて行かないといけないのに、飲んでいる場合ではないという理由もあった。

当初は結構飲みたいなーと思っていたし、テレビでお酒のCMを見ると、「ああ、お酒やめてた、、」と思い返していた。
が、それも、徐々になくなり、今では特に飲みたいと思わなくなった。

読みたい本もあるし、ゲームもあるし、ネットもやらなきゃだし、、、忙しいのだ!
ダラダラ酒を飲んでいる時間はないのだ!
ただでさえぽっちゃりなのに、酒カロリー高いからますます太る!

今は完全な断酒ではなく、機会飲酒にしている。
友人と楽しく飲むお酒はOKとし、一人でストレス解消の酒はNGにしている。
(私は個人的に、前者を“プラスの酒“、後者を“マイナスの酒“、と呼んでいる)

私が若い頃は飲み会に明け方まで参加して、吐いても飲むのは普通だったが、そういった飲み方は徐々に減っている印象を受ける。(単純に年でもう飲めないだけかもしれないが)
コロナを契機に職場の集まりや飲み会も無くなってしまった。

アルコールは人体に害のある薬物でしかなく、徐々に無くなっていくのだろうし、無くなっていくべきなのだろうと思う。
それが正しいことなのだろう。
(それを少し寂しく思う自分がいるのは否定しない。)

twitterの断酒部の方々のつぶやきを見るのは、励みになったし、本当にいろいろな方がいるんだな、と思った。
この場を借りてお礼を申し上げたいし、彼らの幸運を祈りたい。

ミンナ、ガンバレ。


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