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波照間島、真夜中の星空観察会

こんにちは。

ここ数年、趣味を訊かれたら、”離島ひとり旅”と答えています。
女性のひとり旅人口って、結構多いと思うのですが、
未だに「本当にひとりで行くの?」と驚かれることも多いです。

初めてのひとり旅は、18歳の時、京都でした。
その後、年に一度はどこかに行っています。

ひとりで行くと、現地での交流が生まれて
ひとりで行くからこそできる思い出があります。

そんな、とっておきの思い出を残しておこうかなぁと思って、
キーボードを打っています。

観光情報ではなく、読みものとして書くつもりです。
よろしければ、お付き合いください◎

日本最南端、波照間島 (はてるまじま)

沖縄県にある、日本で最も南に位置する有人島
波照間島の思い出話。
 
波照間島へは、石垣島からジェット船で向かいます。
この船が外洋を行くため、風が強かったり、波が高かったりすると
欠航になることもしばしば。
無事に行けるか、帰ってこれるかは天候次第です。
ラッキーなことに、私は初めての旅行時に訪ねることができました。
 
 一番の目的は、星でした。
過去に、環境省が認定する「日本一の星空」にも選ばれている場所です。
日本では珍しく、南十字星が見える場所としても有名。
 
そして、これが重要なのですが。
沖縄なのに、波照間島にはハブがいない!!
他の島と距離があり、海で隔てられているため、いないんです。
なので、地面に寝っ転がって星を見上げることができます。
※他の島では、ハブに噛まれる可能性があるのでやめましょう。
 

いざ、星空観察ツアーへ!

波照間島には、星空観測タワーという施設(上記写真)があります。
集落から少し離れた場所にあるため、島の中でも特に暗い場所。
 
ここで、その日の星空を説明してくれるツアーがあります。
当日でも申し込み可能◎ 
 
民宿からお迎えのマイクロバスに乗ってタワーへ。
隣の席に座った男性(20歳くらいの学生さん)もひとり旅でした。
なんと、船が就航すると知って、宿のあてもないまま乗船したという強者!笑
その日の宿を見つけるまでの話を聞きながら、少し仲良くなりました。
 
肝心の星空は、少し雲がかかっていたものの、月もなく綺麗に見えました。
それにしても、星の密度が高い!濃い!

おびただしい量の星が見えると、星座が分からなくなるというのを、
経験して初めて知りました。
 
この日、一番面白かったのは、
「星の明るさ」に気づけたことです。
 
最初に観測タワーに登った時は、とにかく真っ暗で、
目の前に誰がいるかも分からない状態。ほんものの闇。
周囲の人にぶつかってしまって「あ、すみません」といった声が
あちこちから聞こえてきました。
 
それが、しばらく星空を見上げて時間を過ごしたところで、
解説してくれていた館長から
「ではみなさん、ちょっと視線を落として周りを見てみてください」
と、言われ、視線を空から落としてびっくり。

目の前の人どころか、その場にいる人ほぼ全員が見える。笑
暗闇に目が慣れたんですね。
みんな「わー!!見えるー!!」と、一番の盛り上がりを見せました。

沸き立ったところで、館長が一言。
「よく皆さん、月明かりって言うでしょ。これが、星明かりですよ」
※あとでリピーターの方から聞いたのですが、館長の鉄板ネタだそうです。笑

星空観察ツアー、勝手に延長戦

少し時間は戻りますが、
この日の夕方、ニシ浜という海岸まで夕陽を見に行きました。
名前のとおり、島の西側にあるので夕陽が綺麗に見えるんです。
 
ここで少しお話した方が、
波照間島は5~6回目というリピーターさんで
「自分は星空観察ツアーには行かないけど、いい場所知ってるから、夜一緒に見に行こう」と誘ってくださいました。
地理がイマイチ分からないまま暗闇を出歩くのは怖いなぁ…と
思っていたので、ありがたいお誘い。
南十字星が見えるかもしれない、ということで、24時に待ち合わせました。
 
星空観察ツアーから帰るバスの中、行きと同じ青年と話していたのですが、
(せっかく波照間島まで来たんだから、もっと星を見ていたいなあ…)
という雰囲気が漂っていたので、
「実はこの後リピーターさんと待ち合わせてるんだけど、一緒に行く?」と誘ってみたら、2つ返事で参加。笑
 
ひとり旅ばかり3人で延長戦をすることに。
 
連れて行ってくれた場所は、サトウキビ畑のど真ん中。
集落の光もほとんど届かず、真っ暗!こわ!笑
これは一人では怖くて来れない場所だーーーと思いました。
 
アスファルトの車道のど真ん中に
3人並んで寝っ転がる私たち。笑
 
星空を眺めながら、通り過ぎていく雲を見送りながら、
その日出会った人たちとポツポツと話をする、贅沢な時間。
 
ときどき、流れ星が流れて、
「あ!!見た!?」
「どこ!?」
「あの辺!!」
とか言いながら。
 
急に光がさしてきたと思ったら、
軽トラが来ていて
「おー、車来たー!避難避難!!」
とか言いながら。
 
どんな表現が合うかなぁと考えたのですが、
あれですね、青春でした。笑 

真夜中のひとり旅交流会

だんだん雲が厚くなってきて、そろそろ終わりにしようかと移動し始めたら
別の場所で同じように星を見ているグループを発見。
お互いに似たものを見つけて嬉しい感じになり、自然に合流しました。
同じ民宿のひとり旅同士で見に来たのだそうです。
 
もう星も隠れてきたから、お酒を持ってくるところとのこと…!
上級者!!笑
甘えて便乗させていただき、路上でみんなでお酒を飲みながら、
お互いのことや旅の話をして、もう、青春でした。
はじめまして同士で、3時過ぎまで語る夜。思い出深いです。

ひとり旅でも、ひとりじゃない

ひとり旅というと、よく「寂しくないの?」と訊かれるのですが、
こんな風に、旅先で出会う人や現地の方との交流ができるので、
寂しいと感じたことはあまりありません。
 
自分だけの思い出ができるんです。
観光スポットにももちろん行きますが、
「あの人とここでこんな話をしたな」
「こんな出会いがあったな」という
「人」に紐づいた思い出ができるのは、
ひとり旅ならではだなぁと思います。
 
マガジン「離島ひとり旅の世界」では、
こういった視点で、思い出を書き連ねてみたいと思っています。
 
最後までお読みいただき、ありがとうございました^ ^

見つけていただいて、 読んでいただいて、ありがとうございます。