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記事をシェア 「病院だけでない治療の場所と方法」

病気になったら、病院に通うもの。
処方された薬を飲んで治療するもの。

こういった行為が時代遅れで古くなるかもしれない。

時期は前後するが3つの記事を紹介したい。(一部抜粋)


Forbes web
2019/01/10
美術館が「治療」の場に、北米で広がる社会的処方の取り組み

美術館や博物館がいま、新たな目的のために利用され始めている。カナダ・オンタリオ州にあるロイヤル・オンタリオ博物館は先ごろ、医師または医療関係者の処方箋や紹介状を持つ人たちに、無料での入館を認めるプログラムを開始した。

一方、モントリオールではフランコフォニー医師会(MFdC)とモントリオール美術館(MMFA)の提携により、医師が治療方法の一つとして、同美術館の見学を「処方」できるようになっている。

「MMFAとMFdCは無料で入れる安全かつ快適な場所、リラックスし、活力を回復させる経験、小休止する時間、愛する人との関係を深めるための機会を提供することで、患者の回復と健康に貢献する」

MMFAにはアートセラピーのためのスペースのほか、診療室も設置されている。

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「患者の心を癒やす町に」伊仙町が医療村構想

2018年11月5日 (月)
南日本新聞

 鹿児島県伊仙町の大久保明町長は2日、鹿児島県庁で会見し、がんなどで闘病中の県内外患者や家族が、療養しながら自然の中で過ごす「メディカルヴィレッジ」を目指すことを発表した。
 町は今後、医療機関間の連絡体制や宿泊場所の整備、患者への助成など、受け入れ体制の整備を早期に進める。大久保町長は「年齢、性別、障害の有無にかかわらず、全ての人が安心して過ごせる町にしたい」と話した。
 構想を提言する日本メディカルヴィレッジ学会の樋野興夫理事長(順天堂大学大学院医学研究科・分子病理病態学教授)=同右=も同席。「自然に囲まれて療養したいと望む患者は多い。伊仙町にはモデルになる街づくりに取り組んでほしい」と期待した。

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【大塚製薬】うつ病治療アプリを導入‐下期に米国臨床試験開始
2019年1月10日 (木)薬事日報WEB

大塚製薬は、米国で医療用アプリケーションの開発を手がけるクリック・セラピューティクスから、大うつ病性障害(MDD)に対する認知療法アプリ「CT-152」の全世界での独占的権利を獲得した。今年下半期に米国で医療機器として臨床試験を開始し、大うつ病に対する世界初の治療処方アプリとしての承認を目指す。

 今回の契約により、大塚はクリックに契約一時金と開発マイルストンの合計で最大1000万ドルを支払い、今後の「CT-152」のMDD治療における開発費として2000万ドルを負担する。上市が実現した場合は、売上目標に応じた販売マイルストンとして最大2億7200万ドル、全世界の売上高に応じたロイヤリティを支払う。

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今、例えば高齢者の方や病気が末期の方が最期を自宅で迎えたいというケースなどに於いて、病院ではなく自宅に看護や診察に来てもらうという在宅医療が行われている。

つまりは、病院だけが治療の場ではないということだ。
どこで治療をするのか、どこで最期を過ごすのか、ご本人やそのご家族が選べるようになってきている。

だが、それ以外の年代の、あるいはそれ以外の状況、疾患の患者さんは、大抵治療や検査や診察は病院に行っておこない、治療は薬や手術などの介入、というフォーマットになっている。

しかし今紹介した3つの記事のように、必ずしも今現在行われている医療の形だけではなく、場所や方法が多角的である医療の形というものも様々に試みられてきている。

以前にも、別の記事でアプリを医師が「処方」する時代が来るという内容を紹介したが、治療に関して、患者さんも受け身ではなく能動的に関われるプログラムとなってきていることは非常に良いことだと思う。

これらの記事の内容を受けて、もし私が患者さんの立場であるならば、例えばこんな医療を受けてみたいと考える。

今は病院の中に、教会があったり、綺麗な庭園があったり、絵が飾られていたり、ずっと入院したり治療で通われていたりする方の気分転換や息抜きの場が設置されているが、あくまで病院という施設ありきだ。

そこを逆転させて、病院らしくない環境の中に一部病院の機能を置いたり、また健康な人が日頃利用する場所と病院を溶け込ませて、病院を病気になった人「だけ」が通う場所という概念を変えてしまうのはどうか。

またこの記事のように、治療の選択肢が増えて、医師の提案により患者さん自身が手術、薬での治療、音楽や美術の鑑賞や実践などのいわゆる「代替療法」の中から組み合わせて選ぶことができるようにしたらどうか。(病院とは別に代替療法を行う施設を探すというのではなくわあくまで病院の医師が処方するということがポイント)

病気は特別なものではなく、万人に起こりうる状況である。
もっと病気を患う患者さんという立場が、ただ今はたまたま健康な状態である人たちと溶け込み、ある意味で特別視をされないということ、

また、患者さんがもっと自分の意思でこの治療をしている、と実感できるような治療法を提示し、現行の治療法も等しくそのメリットデメリットを伝えてそれらと併用したり、あるいはどちらかを選択してもらうことももっとあったらいいのではと思う。

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