鉄サプリが効いたという人もいれば、全然効かないという人もいます。ヘム鉄・非ヘム鉄の違いや鉄の含有量など、サプリ側の要因もあります。飲む側の腸内環境が悪いとか、たんぱく質が足りていないなどの要因も考慮する必要があります。鉄はただ飲めば良いわけではない難しさがあります。
町医者は日々いろいろな相談を受けます。内科的でないこともしばしばですが、漢方薬で対処できることは結構あります。漢方薬なしでは私の診療は成り立たないくらいに思っています。
皮ふの弱い子供もお腹に何らかのトラブルを抱えていることが多いです。子供の皮ふ診療には桂枝加芍薬湯のほか、補中益気湯などの胃腸の働きを高める漢方薬も使ったりします。重視するのはとにかくお腹です。
ニキビは思春期に多いことから「青春のシンボル」と軽視されがちです。私見ですが思春期は身体の成長のためにたんぱく質・鉄需要がものすごく高いことが根底にあると考えています。ここの改善をせずにニキビの治療は難しいです。
漢方薬を使うようになって良かったと思うことは、かぜへの対処法が広がったことです。かぜがこじれてくると咳・鼻・のどにとどまらず胃腸の不調や倦怠感などさまざまな症状が出てきます。特に小柴胡湯はこじれた時期の症状に幅広く対応できる有り難い処方です。
振り返ると、去年のこの時期はCOVID-19のためか虫刺されでの受診が少なかった印象があります。今年は外出の機会が増えるので虫刺されにあう機会も増えるのではないでしょうか。
内科疾患のみでなく、皮ふ疾患でもお腹の調子をお聞きすることが多いです。皮ふ疾患でもお腹の問題を改善することで軽快することは珍しくありません。一見、皮ふと関係のなさそうなお腹の調子がカギを握っていることもあるのです。
鉄欠乏性貧血は鉄剤を飲んでおけば良い、と考えられています。不足している鉄さえ補えば簡単に治る病気、と思われている節もあります。実際に鉄剤を1ヶ月も飲めば血色素量(ヘモグロビン)は基準内に戻ります。しかし多くの場合、検査値が基準内に戻ったからといって、自覚症状(疲れやすい、頭痛、めまい、立ちくらみなど)はあまり改善していません。検査値を戻すだけではなく、自覚症状の改善を目標として日々診療をしています。
実際に鉄欠乏性貧血の治療をすると、無性にイライラしていたのがイライラしなくなったという声をよく聞きます。身体だけでなくメンタルも栄養に大きく左右されていることを日々実感しています。
病気は生きている身体に生じるものであり、季候や病原菌などの外的要因と身体の内的要因との相互の関わり合いです。外的要因だけで病気が生じるのではなく、病気が生じる場としての身体という内的要因を考える必要があります。 タイトルは「湿疹」を付けましたが、じんましんでもニキビでも栄養不足の問題です。皮ふ疾患に限らず内科疾患も栄養不足の問題です。個人差があるのでどの栄養がどれだけ足りないか示しにくいことがこの理屈の難点ではあります。
鉄欠乏性貧血の症状は多彩です。不調とともに貧血(女性では一般的に血色素量12g/dl未満)があれば、まだ気付かれるチャンスがあると言えますが、血色素量12g/dl以上で貧血ではないからと鉄欠乏を見逃されている女性が数多くいます(これを「隠れ貧血」といいます)。貧血があるかないかに関わらず、当てはまる不調があるなら鉄欠乏の可能性をまずは考えましょう。
鉄剤でお腹の調子が悪くなることは代表的な症状の一つです。その時は無理をせず鉄剤を一旦止めましょうと説明しています。無理をして鉄剤を続けてもかえって体調が悪くなるばかりです。 優先すべきは腸内環境の改善です。腸が悪ければ鉄剤はかえって毒になります。
島根スサノオマジック対琉球ゴールデンキングスGame2観戦してきました。強敵琉球に見事に勝利!自分の中では今シーズンベストゲームです。
食習慣の見直しを考える際には、どうしても「あれはダメ、これはダメ」になりがちです。患者さんからしてみれば受け入れがたいものだと思います。「代わりにこんなものを食べてみては?」と積極的に提案できるように勉強しています。
じんましんはアレルギー疾患と思われていますが、実際にはアレルゲン(アレルギーの原因となる物質)が確認できない非アレルギー性が大多数です。じんましんが起きるということは身体がSOSを発していると私は考えています。体に不調があるからこそじんましんが出るわけで、女性ではその要因に鉄欠乏性貧血がかなり占めていると思います。