昭和歌謡⑨

今日は「シティ・ポップ」と言われながら、実際には「昭和歌謡」的な色合いの強い作品を取り上げたいと思います。

竹内まりやさんの「SEPTEMBER」です。ついでに言うと「象牙海岸」も。

作曲・編曲とも林哲司さんです。

この曲が入っているアルバム。1980年なんですね。昭和です。

で曲の構成自体は明らかに洋楽を意識している。

ただあのアレンジ、洋楽ではありえません。強いていうならビッグバンド時代のジャズ位まで遡りそうです。

「SEPTEMBER」のイントロのギター、なぜあんなにかき鳴らすのか良く分からないし、あのコーラスにしてもやたら主張している。

歌モノなんだから歌を聴かせればいいのに、と思うのですが、楽器やらほかのセクションがやたらと主張するんですよね。

あれがいいと思って編曲した、というよりも時代を意識したのでしょう。それかそういう編曲にするよう指示されたのか。

幅広い人に聴かせようとしたんだと思います。

その辺が山下達郎さんと違う。

山下達郎さんだと聴く人が聴けばいい、というスタンスを感じるんですよ。

でもそういう考え方は少数派。やはり商売でやっている以上、売ることを考えてしまうし、そのためにはそういうことも必要だったのかもしれません。

ただそれではやはり時代の流れに飲まれてしまう。

個人的には山下達郎さんより竹内まりやさんの方が好きなんですよ。この時代も含めて(この時代でも山下達郎さんが編曲している竹内まりやさんの曲もありましたが)。

ただ音楽的なスタンスの取り方としては、当時であればベタな竹内まりやさんの作品の編曲より、やはり山下達郎さんの編曲の方が好ましいと考えています。

今は山下達郎さんが編曲しているから、そういう要素は無くなりましたが。

少し話が逸れてきているので、明日は少し流れを戻したいと思います。


ほぼ書きたいことを書いていて、読んでいただけることも期待していませんが、もし波長が合えばサポートいただけると嬉しいです!。