歌姫㉗

次はAdoさんです。普通なら次は大黒摩季さんなのですが、飛ばします。というかその前に二人飛ばしてますが(笑)。

正直大黒摩季さんって良く分からないんですよ。だから書きようもないし、書く話もないので割愛。

Adoさんの場合ご存知の通りあの曲が社会現象となった訳ですが、Adoさんが書いた曲でもない訳ですし、ここでは敢えて割愛します。

「ウタ」名義の新作も話題になっていますが、基本「歌い手」なので、同じことでしょう。

じゃあ何書くの?、ということになると思います。それ位作品の力が強かったんでしょうね。

で、今回はAdoさんの「声」について書きたいと思います。

これまでのシンガーと比べると、明らかに異質な声だったように思えます。

あまり日本人でああいう声で歌う方は少ないでしょう。

それこそ「歌姫」という言葉があるように、そこには求められている声があるんだと思います。言葉通りで「女性的な声」という前提条件が背景にあるんですよ。

そもそも声に「女性らしさ」を求めているからこそ成り立つ企画です。

でもAdoさんの声はそこから明らかに外れちゃってるんですよね。ああいう低いトーンで歌う女性、日本では極端に少ないと思います。

というか歌以前に、普通に話す時の声も一般的な女性の声ではありません。日本の女性って基本的に声のトーンが高いし、実際にピッチも高い。

ただ世界的にみると、Adoさん的な声で歌う方、決して少なくはありません。

もちろんこれって日本人女性の特性でも何でもありません。

日本人の女性の声に「作られている」んだと思います。「女性らしい声」というものがあって、そういう声を出すように教育された結果でしかない。

もちろんこの傾向は変わってきていて、日本人でも以前と比べると低い声
で歌ったり、しゃべったりする方が増えていると思います。

むしろ男性の声は高くなり続けているんですよね。女性の声に近づいてきている印象です。

ただAdoさんの声ってそういう流れとは完全に異質なものなんですよね。

だから他の方とは異質な声に聴こえます。

でもこれっていいことだと思います。女性の声が「女性らしい」必要も無ければ、男性の声が「男性らしい」必要もなく、むしろ音楽にとっては単なる「制約」になりかねません。

そういうところからAdoさんの声は自由なんですよ。むしろこれから先の日本人の声を変えていく要素を孕んでいる。

とは言っても、こういう傾向が変わるのには時間がかかるでしょうが。

でも何かそこに「希望」を感じるんですよね。

年末なので、この連載は一旦中断し、明日からは今年の総括について記事にしたいと思います。



ほぼ書きたいことを書いていて、読んでいただけることも期待していませんが、もし波長が合えばサポートいただけると嬉しいです!。