ひなちゃんの七不思議!

 ひなちゃん:ひなちゃんです。最近本当に暑くて、気が滅入ります。
天気予報では連日30度越えとか言ってるじゃないですか。赤ちゃんはご存じのとおり、体温高いので暑さには弱いです。もう息吸ってるだけで汗かきますから。
 そんな時はぞくぞくするような怪談話をするんですよね?ママが「怖い話朗読シリーズ」の動画をスマホで食い入るように見ていた、いや聴いていたので知りました。
 生後10ヶ月足らずの私はそんなぞっとする話など、持ち合わせておりませんが、私にも7つくらいは不思議だな、怖いなと思っていることがあります。
 一つ目は、時々ふと目覚めると、世界がぴたっと止まったように誰も動かない瞬間があることです。私がどれだけ泣いたり暴れたりしても、大人たちは微動だにせず何の反応もしてくれません。
まるでその瞬間世界が止まり私だけが動ける設定になってしまったようで不気味です。
 母:ひなちゃんだけが動ける瞬間、それは午前2時や3時に起きだした時ではないですか?大人たちは爆睡しております。
営業時間ではございませんので、抱っこや授乳といった対応が遅れることもございます。もう数時間活動開始時間を遅らせていただけますと幸いです。
 ひなちゃん:二つ目は、旅館やエレベーター、衣料品店などで時々自分とよく似た乳児を見かけることです。かなり近くにいてドキッとします。
ただ私が笑いかければ笑い返してくれるので敵意は無さそうですが気になります。ドッペルゲンガーでしょうか?
 母:たまに見かける赤ちゃんは鏡に映ったひなちゃん自身ですのでご安心ください。
鏡の原理にお気づきになるまで、鏡の中のご自身と楽しく遊んでいてください。
 ひなちゃん:三つ目は、たまにお部屋でせっかく見つけたおもちゃがよそ見をしている間に目の前から消えていることです。こんな純真無垢な赤ちゃんに、どんな魔物がいたずらをしているのでしょうか?
 母:チラシやお菓子の包みなど、紙製やビニール製の物はひなちゃんが食べるといけないので、こちらで回収しております。安全対策の一環ですので、ご理解いただきたく思います。
 ひなちゃん:四つ目はたまに暗闇でお風呂に入ったりおやつを食べたりしなければならない日があることです。
闇修行でしょうか?それともその日だけ電気が止められるのでしょうか?不便です。
 母:申し訳ありません。電気のつけ忘れです。
なにしろ母も父も電気を必要としないので、特に昼間電気をつけずに生活していると、そのまま夜になってもつけ忘れてしまうことがあります。
 ひなちゃん:五つ目は、時々無表情の母にひょいと抱き上げられ、畳の部屋に追いやられ、リビングから締め出されることです。
何かにママが憑依される瞬間があるのでしょうか?怖くて大泣きしてしまいます。
 母:お皿を割ってしまった際や、ペペロンチーノなどを盛大に床へぶちまけた時にはひなちゃんには別の部屋へ移動してもらっています。ひなちゃんがお皿の破片を踏んだり口に入れてしまったりしても危険ですし、まだ食べてはいけない物を拾ってしまわないよう掃除する間は待ってもらっているのです。
なかなか急を要することなのでこちらもひなちゃんに笑いかける余裕がございませんでした。今後はそのような時でも笑顔で話しかけられるよう努力いたします。
 ひなちゃん:六つ目は食べていたビスケットがすぐに無くなることです。誰が目を離したすきに食べているんでしょうか?こんなマンションにも座敷童とかいるのでしょうか?
 母:ビスケットを食べる途中でひなちゃんご自身が手に持ったビスケットを机にたたきつけ砕き割っております。そのためビスケットは破片となり飛び散っているので食べられる量も減ってしまっているのです。
片付けも楽になりますし、ビスケットを食べられる量も増えますので、お互いのメリットのためビスケットはたたきつけずにおとなしく食べていただきたいです。
 ひなちゃん:七つ目は、たまに現れる遊び相手です。最近見ないなと思っているとふいに家に入ってきて、暫く遊んでくれたりお世話をしてくれたりしますが、気づくとまたどこかにいなくなっています。
はいはいで動いていると
「きゃー、ひなちゃーん!!!」
などと奇声を発しながら追いかけてくることもあります。妖怪の一種ですか?
 母:それは出張続きのひなちゃんのパパです。一緒にいられる時間も少ないので精一杯ひなちゃんと触れ合えたらと思っているようです。
叫びながらひなちゃんを追いかけてしまうのもひなちゃんが好きすぎてどうしていいか分からなくなったパパの行動ですので温かく喜んで追いかけられてください。

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