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チェコの藍染め展をみに、京都へ①

昨日、1泊2日で京都へ藍染めの旅行に行ってきました。きっかけは、以前からフォローしていた、「アトリエシムラ」さんのインスタグラムで、「チェコの藍染め展」が開かれているのを知ったからでした。

見ると、紺地に白のクッキリした模様で、鳥や草花などの可愛らしい模様が染められていて、「チェコにも藍染めがあるなんて!そしてこんなに可愛らしい柄なんて知らなかった!」と胸がワクワクしました。何でも、草花やみずたま、1つ1つの模様には意味が込められていて、模様に込められた意味を読むのが好きな私にとっては、その1つ1つをもっと知ってみたい、実際にお話が聞いてみたいと興味をそそられました。

12月5日までの開催とのことだったので、さっそくアトリエシムラさんにお電話をかけて、次の週に京都へお話を伺いに行けることになりました。

アトリエシムラの店舗のある寿ビルディング

アトリエシムラの店舗(京都店)は、四条河原町の交差点を少し下ったとてもアクセスのいい場所にあります。寿ビルディングというレトロな建物の中にあり、他にもファッションブランド「ミナペルホネン」や絵本専門店「メリーゴーランド京都」、ほぼ日の「TOBICHI京都」などの店舗が入っているビルです。

「アトリエシムラ」はその2階にあるとのこと。ドキドキしながら階段を登っていくと、、


扉の向こうに、なにやら親しみのある色合いがちらりと見えました。嬉しくなり中に入ってみると。。

たくさんの藍色の可愛らしいアイテムがお店の中に散りばめられていました。早速ご担当してくださる横田さんにお話を伺いました。

今回の展覧会は、チェコの絵本「藍染めのアポレンカ」の出版を記念して開かれることになったそうです。翻訳はチェコの藍染めを日本に伝える活動をなさっている小川里枝さんが担当されており、小川さんの作ったチェコの藍染めブランド「Violka(ヴィオルカ)」の藍染め商品も販売されています。

テーブルの上には、インスタグラムにも載っていた様々なデザインの藍染めの生地が並べられていました!

チェコの型染めデザイン

水玉柄や草花、渦巻き模様など、見ているだけで楽しい気持ちに。チェコの藍染めは木製の型を使った型染めが基本で、このような細やかな柄であることが多いのだそう。濃いブルーの布地に細かい模様が星のように散りばめられている姿が、チェコでは「濃紺の夜の海に落ちた数千の星」と表現されるのだとか。

昔から民族衣装の一部としてスカートや前掛け、女性が頭巾のように纏う「ヘッドカチーフ」、花嫁衣装として藍染めを纏う女性もいたそうです。日本と同じようにチェコでも庶民の間で愛されていたんだなぁと思いました。

チェコでの藍染めの歴史は200年ほど前から。「チェコ語で藍染めって何て言うのだろう?」と思い、聞いてみると、チェコ語で「modrotisk(モドロティスク)」というのだとか。ただし、日本での直訳の「藍染め」というよりは、「型染めでの藍染め(青いプリント)」という意味になるのだそう。これは、チェコの藍染めが一般的に、型染めすることによって柄を染め出すから。日本の藍染めのように、無地染めから型染め、臈纈染、絞り染めなどを内包した「藍染め」というニュアンスとは異なるのだなということに気づき、新たな発見でした。

アンティークの藍染めの巻きスカート。民族衣装のような色鮮やかな刺繍が施されている

昔から親しまれてきたチェコでも、今は衰退しかかっており、藍染めの工房は今では2軒しか残っていないそう。しかし、昔から土地に根付いてきたクラフトマンシップが再評価され、2018年にはユネスコ無形文化遺産に登録。登録後にはチェコ国内での藍染めへの関心も高まってきているそう。そして、チェコの藍染めを子供達にも知って欲しいという想いから、「藍染めのアポレンカ」という絵本が生まれました。

「藍染めのアポレンカ」ロマナ・コシュトコヴァー作

長くなったので2回目に続きます。→




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