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小説 日のあたる心 最終回

調理部でもいろいろありましたね。

学校からのバーベキューで雨、その中で男女2人が同じ傘に入る光景に複雑さを感じる

自転車置き場、独りを感じる。実は、おはようやさようならやまた明日を言う場所なのかもしれません。

女子生徒がパシリにされて昼食を買いに行かされているとこを見てしまう

そうかと思えば、昼飯は売店のポテトのみの男子

わらび餅の味で、これで良いと考えたら、予想外のジャムがあがった。

喫茶学校での夢の聞き出しかた。

たけしは、そのそれぞれの夢を感じて、改めて何に困っているか感じとり社会福祉士になりたいと考えた。先の見えない夢です。

そうかと言えば、夢を早くから持ってた愛さん、夢を持ってたからこそ、他者のことを考えて、作り笑いをしたり、メールはしない設定に自分像を作ったり、その中で困っている人にも夢があることを知り戸惑いが生じましたね。

その2人に共通することは、2人とも人について考えて、アセスメントという情報分析していたことでしょうか。

その中で、たけしは、その人達の強みに気づいたからこそ社会福祉士になって、それを阻害するものを明らかにして強みを生かしてもらいたかったという思いがあるように思います。

愛さんは、自分はどういう気持ちを持っているかの傾向が見えて、いつしかその気持ちに戸惑いを感じた。どういう風にその気持ちを表現したらいいかわからなくなった。それは自己覚知をしてるのかもしれません。

2人とも進路は、同じだから頑張ってください。2人とも同じ大学ですね。

でも残念ながら大学の先生はそんなにできた人ではありません。頭は良いかもしれませんが生徒のことを思ってはいないかもしれません。

それは地域性もあるでしょう。この高校はこの通り昔から変わりません。駅前は変わりましたが公園や川や神社、いろいろありますね。先生たちもこういう街で育ちました。だからこそ、自分の子ども時代と被ってしまいます。もしかしたら、あなたたちが通う大学の先生の方が先生らしいかもしれませんね。

最後に私が尊敬してるソーシャルワーカーの話をします。その人は60歳代でした。若い時は名をあげたソーシャルワーカーでした。しかし私と会った時は、自身でもう頭が働かないから、助けてよとそういう言葉を言える方でした。そして私をラーメン屋に連れて行ってくれたり、カラオケに連れて行ってくれたりしました。福祉施設の品物をプレゼントしてくれて、中の様子、利用者の様子を見てきたらどうですか?と勧めてくれました。また、同年代の人と付き合うように促してくれたりもしました。最後に言われた言葉で忘れてないのは、利用者と接する時は利用者が良い方向に行くと思って接したらそういう風にいくからって言葉ですね。

60代で人のことを考えられる人はすごいと思います。30代の私でも、自身の体や生活で精一杯です。60代ならよりそういう余裕はなかったでしょう。

日のあたる心を教えてくれた方です。

愛とたけしが尋ねる。青山さんは、社会福祉士になり後悔はありますか?

後悔ばかりです。上手くいくことなんてないです。この社会福祉士は何なのかもわかりませんよ。

じゃあなんで福祉で頑張っているんですか?

可能性というものを導く職業でもあるからです。上手くいかないからこそ可能性は捨てられないし、捨ててほしくないんです

調理部で、いろいろな料理がでましたね。その一つ一つをしっかり見つめて、皆さんは頭で想像して再現して解決に向けて考えてくれました。おかげで、調理部ではたくさんの調理と夢や生きがいが生まれ、メニューに刻まれました。

ありがとうございました。そうして謎の調理部からは毎年社会福祉士を目指す学生が出るようになった。

高校生編完結
次は書けたら大学編を書きたい。しかし大学時代の記憶があまりない。書くとしたらまた大学院なりいかないと書けない。もちろん大学院にはいかないけど。