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映画「スパイダーヘッド」を観て

6月25日、「スパイダーヘッド」という映画をNETFLIXで観た。原題は「Escape from Spiderhead」。2022年のアメリカ映画で、ジョセフ・コシンスキー監督の作品だ。

キャストは、スティーヴ役のクリス・ヘムズワースジェフ役のマイルズ・テラーレイチェル役のジャーニー・スモレット=ベルなどである。

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あらすじは、
近未来、最新鋭の機能を備えたスパイダーヘッド刑務所。ある天才科学者スティーヴが管理するその施設では、人間の感情を操作する薬の治験が秘密裏に行われていた。薬を投与された者は、欲望の抑制ができず耐え難い恐怖を感じるといったさまざまな症状が生じ、最悪の場合には死に至ることもあった。ある日、過去の罪に苦しむ一人の男ジェフが治験参加を志願して施設にやって来る。人体実験が繰り返される中、男は施設管理者の目的に疑問を抱き始める。といった内容。


で、観終わっての感想。

薬による治験、SFだが恐怖を感じた

薬は怖い。
映画では、かなり極端に描いているが、なんだか身近に迫る気がする話だった。結局、管理する側に都合がいい薬を開発するのは、SFだけでなく、実際にそうなのではないかという気さえする。
映画は時々、未来の何かを暗示していたりするので、これからの未来が、支配側の利権に満ちたものにならないことを祈ったりする。

「承認します」= 責任は治験者にあり

これも、すごく気になった。
「承認します」と言った時点で、この責任は本人に移る。つまり、この承認するということを、支配側は何が何でも取り付けたいのだ。
結局、責任は、治験を受けた側に移る。
顕著だったシーンは、レイチェルの薬の投与に関して、ジェフが断ったシーン。スティーヴは手段を選ばず、レイチェルの犯罪歴をジェフに伝え「承認」を得ようとする。
要は、自分に一切責任が来ないようにする「承認」なのだ。

自ら治験を行う理由は・・・

スティーヴは自ら薬の投与を行い、治験を行う。
これは、単純に薬の効用を自らも確かめているのでなく、現実逃避のためではなかったのか。
幼少期の話が出てくるが、施設に預けられたまま戻ってこない父親。
そのトラウマが彼のゆがんだ人生を作り上げたのかもしれない。
「過去を忘れさせてほしい」と、ジェフがスティーヴに言うシーンがあるが、それはスティーヴも同じだったのではないだろうか。


話がそれるが、スティーヴ役のクリス・ヘムズワースが、最初のうちブラッドピットかと思ってしまった。(少しだけ似てるよね)。

そんなことで、映画自体は少し突っ込みどころが多い気はするが、
頭の中に蜘蛛がいるという感じは、伝わってくる映画だった。

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