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映画「ロスト・ドーター」を観て

週末、映画「ロスト・ドーター」を観た。

2021年のアメリカ映画、原題は「The Lost Daughter」。

監督は女優でもあるマギー・ギレンホール。

主なキャストは、レイダ役のオリビア・コールマン。ニーナ役のダコタ・ジョンソン。若き日のレイダ役のジェシー・バックリーなど。


あらすじは、海辺の町で一人バカンスを満喫する大学教授のレイダ。ビーチで出会った若い母親と幼い娘の様子を見て、自身が子育てに悪戦苦闘していたころの記憶がよみがえる。当時の記憶によって心をかき乱され、母親として過去に自分が取った行動を思い出し、心の中の世界へと迷い込んでいくというもの。

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観終えての第一の印象は、「母親なら子育てはできて当たり前」という固定観念を取り除かせられた映画だということだ。


母親になれない女性は、世の中に少なからず存在するのだ。

そのことは、子どもを産んでから気づく。

でも、その場合の被害者は子どもでしかない

実は、レイダの母親の自分への子育てが、自分の子育てに影響していると思われるシーンが出てくる。

子育てにおける負の連鎖は、繰り返されてきたのかもしれない。

ただ、映画の中での子どもの描き方は、子どものことが嫌いになりそうな映像を、意識的に挟み込みすぎであると感じる。

子どもは、可愛らしいことや、愛すべき存在であることは、あまり表現されていない。それは、主人公の主観的な偏った視点が反映されているからだと思う。

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人形を盗んだことを、正直にニーナに打ち明けるが、反応は予想と逆になる。

ニーナにプレゼントした、髪留めも凶器にもなってしまう。

結局、人は、一人ひとり考え方が違うのだ。

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最後に、レイダの娘たちの心の中には、トラウマが引き継がれたのではないだろうか。

彼女たちの成人後の姿は、映像としては出てこないが、容易に想像できてしまうのだ。



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