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クロサワ映画全部観た、少しづつ感想書いてみる

2023年1月から2024年4月にかけて何を思ったか黒澤明作品30本を全部観てしまいました。せっかくだからなんか感想でも書こうかなということで印象深かった作品をいくつか書いていきます。今回は1番最初に観たクロサワさん映画「七人の侍」です。プロや一般の映画マニアの評論みたく語彙力マジで無いんで悪しからず。あくまで自分が感じたことをつらつら書きます。

七人の侍(1954)

2023年1月28日、ちょうどたまたま親が1日外出していたので、ほんならいっちょ部屋のリビングで、まあまあの音量で、映画でも観ましょかいうことで、当時加入したばかりのUーNEXTをつけてみたわけです。

この頃、「勉強がてら」ということで昔の映画をちょくちょくみていた時期でした。それこそ小津安二郎の「東京物語」とか志村けんがおすすめしていたからという理由で観た「砂の器」とか。チャップリンの「独裁者」とか。となると、『ほな「七人の侍」も観なあかんとちゃう?』と僕の中のリトル・ミルクボーイ内海が言ってきたので初めて黒澤明映画を観ることになりました。

初めに驚いたのは210分!?ばり長ない? 
OPの音楽最高!カッケー!クレジット表記もバチイケですねえ
先にこの映画の感想の結論を言っちゃうとOPが一番最高!
てかYouTubeで見ためちゃイケの「七人のしりとり侍」てめちゃくちゃ忠実に本家を再現してたんやな。まんまやん。
序盤のシーン、マジでなんて言ってるか全然分からん。日本語なのに
思わず一時停止してもたぐらい日本語が分からん。初めての経験。
久蔵役の宮口精ニて俳優さん、カッケー。幕末からスカウトした人?
平八役の千秋実、この人も面白いな。今の俳優さんでいうと誰なんだろ?
菊千代役の三船敏郎、僕の高校の同級生にキャラ似ててワロタ まんまやん
俳優さんの顔がなんかすごくイキイキしてるのが新鮮
話のストーリーがシンプル過ぎるから想像以上にあんまダルさは感じない
終盤に進むにつれてジリジリ殺気だっていくの、絶妙。
クライマックス、確かにすごい。ガチ感が伝わる
ラスト、クロサワさんは当時の日本や日本人に何を感じてたんだろ

全く語彙力無しですがこんな感じ。今こうして宮口精二とか千秋実とかいうてますけど、本当に全くこの当時の日本映画の知識なしで見たので、最初は名前だけギリ三船敏郎しか分からなかったです。俳優の表情や演技が、今の時代の俳優に無いヴァイブス、だったのが印象的。良いベタさ加減というか。どちらの時代が良いかって話でも無いですが。三船さんがこんなオーバーな演技する人だったのかと意外でした。感情表現のバリエーションの広さも印象的。途中から菊千代が僕の高校の同級生にキャラそっくりじゃね?と思っちゃて変な面白がり方にはなりましたけど。

上記にも書きましたが、210分の長さにしてはそんなにだるくは無かったのに驚きました。おそらく「村人を守るために侍が野武士をやっつける」以外余計な伏線とか無駄な展開が一切無かったからなのかなと思います。序盤、めっちゃ丁寧に七人の侍のメンバーを順々に登場させていて、その下りがだるいて人もいるらしいですが、僕はそんなになんとも思いませんでした。多分、ストーリーの構成がしっかりしているからでしょう。2時間近くじっくり前振りして、後1時間近くでクライマックスへの期待高めて、最後の数十分でどっかーーーーん!!!ていう構成。 語彙力皆無ですが。観終わった後は本当に大きな山一つ登った後の脱力感はありました。

映画館で観た「RRR」、特大のステーキ

ただ、僕は「七人の侍」を見た直後にその時大ヒットしていた「RRR」を映画館で観ているんですよね。個人的には「マッドマックス 怒りのデスロード」以来の’最高の映画館での映画体験’でしたが観終わった後に、もしかしたら、当時映画館でリアタイで「七人の侍」を観た人たちと同じ高揚感を自分は今「RRR」で感じているのかも知れないと思いました。手塚治虫が公開初日に「七人の侍」を観て「特大のステーキを食べたような充実感」と評していましたが(※)僕にとっての「特大のステーキ」は「RRR」だったのでしょう。

かといって「七人の侍」がつまんなかった訳でもなく、ここから徐々に黒澤明映画を見ていくに連れて沼にハマって結局全作見てしまうことになります。その沼ハマりのきっかけとなった作品として思い出深い作品です。
そして人生の内に後何回、映画館で「RRR」のような特大ステーキ映画体験ができるか、楽しみです。

もう何作品か感想書こうとしたけど「七人」だけで結構文字数かかったんでまた別の機会に。

(※)『手塚治虫エッセイ集 ルーツと音楽』(立東社)より


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