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6月。新しい場所で。

先日、3年と9ヶ月、一緒に働いてきたスタッフの最後の出勤日だった。

彼女はひと呼吸おいてから、
「私はこの会社に入社する前は、しばらく看護の世界から遠ざかっていました。ここに入社して訪問看護を始めた事は、私の人生にとっての大きな転機でした。
『利用者さんの側で近く寄り添える訪問看護って素晴らしい』
と思うことができました。
私はこれからも、もっと訪問看護を学びたいと思います。
ここを出て、違う場所でもっと色々なことを経験し学びたいと思います。
来月から〇〇で訪問看護師として頑張ります。
皆さんありがとうございました!」
彼女は見送る皆の前で、清々しく堂々と、自分の気持ちを言い切った。


彼女の採用面談をした事が思い出される。

入職してからの彼女は、がむしゃらに頑張ってきた。
一緒に業務をし、成長を見守ってきたスタッフを送り出すのは、戦友を失うみたいで、いつも寂しい。

私達看護師は「資格によって、その行為を行うことを許可された者」だ。 
仕事を辛く感じようが、楽しく感じようが、看護そのものの「行為」や「責任」は変わることはない。

結局、「どのような気持ちで、看護師として働くか」と言う事に尽きる。


今まで、悔しい思いも、泣きたい出来事も、無力感も、たくさん味わった事だろう。
でも、
彼女は、喜びや素晴らしさも見つけるとこができた。 
私は、何よりその事が嬉しかった。

訪問看護師4年生。
まだまだ失敗もあるだろう。
迷い、困ることもあるだろう。


「カッコ悪い」の先には「カッコいい」が待ってるのよ。

ずっと応援しています。


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