久しぶりに「崖の上のポニョ」を観て

こんばんは。
今日は約2年ぶりに「崖の上のポニョ」(以下ポニョ)を視聴しました。

そこで私が考えたことについて1つお話しさせてください。

月が及ぼす影響の神秘的な怖さ
「ポニョ」を視聴する中で、物語の核となる月。

本作で黄色くそして大きく描かれている月は、ストーリーが進むにつれ、美しさを伴いながら現実ではあり得ないほどに大きくなっていきます。その近さゆえに世界のバランスが乱れ、(私の解釈が間違っていなければ)引力によって海面が上昇してしまいます。

現実世界でも月の影響で、潮の満ち引きが発生しますよね。
そんなふうに、地球、そしてそこに住む人類にとって月がもたらす影響はとても大きいのです。

そういう自然のメカニズムにとても詳しいわけではないのですが、月と人類。特に女性との関係は非常に興味深いものだなと思います。

各国でも月と女性の関係についてはさまざまな言い伝えがあり、例えば「女性は満月を見てはいけない」「月の動きと女性の月のものの周期は同じように動いている」など根拠は不明ですが、とにかくそんなふうに昔から言われ続けているのです。

「ジブリの教科書15 崖の上のポニョ」(文春ジブリ文庫)では、月と女性の関係について「月は、昔から、女性の象徴であるといわれています。ポニョの母親であるグランマンマーレも登場は夜であり、いつも月光に照らされているような光を浴びています。」(P138)と記載されています。

また、月は生死についても深く関係しています。
満月の日はなんだか気分がふわふわしたり、落ち着かない気持ちになることが実際よくあります。精神面とのつながりがあるんですね。
私は満月の日は「満月の日のハーブティー」(気持ちが落ち着くようブレンドされているもの)を飲む習慣をつけ、なるべく感情が波立たないよう心がけています。

なぜそのような気持ちになるのかは、ここまでかいておきながら全く知りません・・・(これを機に勉強します)

月と生死の関係については本作中にもそれを思わせるシーンがありました。
それは、ポニョが人間になって宗介の元へやってきた夜。
沖に出ていた宗介の父たちが「見たことのない街」を発見する場面です。
実際は街ではなく、大量の船でした。

このシーン、別のジブリ映画でも同じような場面があったことを覚えていらっしゃるでしょうか。(これも私の勝手な解釈です)

その作品は「紅の豚」です。大量の飛行機の死体が空に浮かんでいるシーン。と言って伝わっていると嬉しいです。

そのシーンを思い出して、ポニョでも「船の死体」という表現をして良いのかなと思っています。

ポニョでは、キラキラと美しいライトと大きな月明かり、そして女神のようなグランマンマーレ。

とても美しい映像が続きますが、今回この月と人類の関係に着目した際に、美しさの中にある恐怖を強く感じました。

優しく温かい世界観のすぐそばに「死」がある。
それはごく自然なことですが、月という神秘的な存在があるこそ、生死に対してより強い恐怖心を持つことに繋がっていると感じました。

今までポニョを、生死に重きを置いて視聴していなかったので、久しぶりに視聴してみて、私なりに解釈することができて面白かったです。

他の作品も改めてじっくり視聴したいです!


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