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私の手で作る“拭き漆”ワークショップ(2)

1月23日
大寒波が来ているということで、東京も寒い。
気温を今何度と言われるよりも、体感的に寒いです。しーんと冷えている感じ。
油断すると風邪をひきそうで嫌だな。

さて、先日から作業をしていた“拭き漆”ですが、ワークショップ2回目が終了しまして、最後の仕上げを行なってきました。

1回目の様子はこちら↓

初回では、まず最初のベースとなるテレピンで薄めた状態の生漆を塗って拭きあげるということをして、その後は自宅で何度か作業。

コースターは2回目でストップしておいて、そのあとは細いスプーンは3回目、レンゲスプーンは4回目まで進めました。

3回目を塗って乾かしたところ

どちらをさらに塗るか悩みつつ、、、

レンゲスプーンを塗った

拭き前に少し時間をおくのですが、その際にはこんな風にクリップで留めて、浮かしておきます。
上半分を塗って、時間をあけて、上を拭いてから、下半分を塗って、時間をあけて、下を拭く、という順番です。

塗って、拭いちゃうわけなので、時間があまりかからないのがすごく作業に取り掛かるハードルを下げてくれる。
スプーン2、3本だったら、準備から片付けまで3、40分もあればOKかなぁ。
大きなスペースも必要ないので、それも有難い。

自宅でここまでやりました。
あまりそれぞれの差は感じられないかな?

これをワークショップに持って行き、さあ、仕上げです。
仕上げ作業では、顔料の入った色漆で模様を描いたり、持ち手のところに色を塗ったり、または粉を蒔いたりなど、お好きに装飾をどうぞー、ということなんだけれど、私は生地の雰囲気が好きなので装飾は無し。
そうしたら先生が「こちらはどう?」と国産の生正味という漆を出して下さったのです。

国産はやはりお値段が違う
そして採取した季節で色味なども異なるそう

日本で採れた漆は艶が良いということで、そちらを最後の仕上げとして、コースターにもスプーン2種にも塗ることにしました。

国産漆を塗って拭いたあと

これで作業は完了です。
会場の照明の加減で写真だとイマイチ分かりにくいのですが、拭きあげた段階で「お、艶が出てる!?」と思える仕上がりに。
先生やご一緒したお仲間とも「おおお!」となりながら、やはりいい漆はいいものなのだ、と実感しました。
まだ拭いただけで、完全に乾いていないからそんなに素手で触っていいものでもありませんが、そっと触れてみると、とても気持ちのいい柔らかな手触りで“漆器”の楽しさがすでに十分にあります。

持ち帰ってきて、今は少し湿度を与えたムロの中で寝かせている状態。
乾かしたいのに湿度を与えるってどういうこと?乾燥でしょ?と最初はハテナマークだったけれど、漆はドライヤーをあてても乾かないもの。
空気中の水分が必要で、化学反応で硬化するその状態が「漆が乾く」なのですねぇ。

あまり寒くてもいけないので、今はリビングの片隅にムロ(そんな大層なものではなくて小さな段ボールです)を設置しています。

3週間後には「乾いて」いるはず。
湿度管理だけ気をつけて、2月12日頃を楽しみに待つことにしまーす。

サポートいただけると嬉しいです^^