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「評価」ってどうなの? ~三観点評価と「指導と評価の一体化」について~


◎主体的に…

 学びの本来の姿は、模式的に表す◁と、以下の通りであると考えています。
▷(目的→)目標→(目標に合わせたルーブリック)→評価→(=)指導(内容と方法)◁
 上記は、すなわち、いわゆる「逆向き設計」と言えると思います。このような設計で考えていくと、そのプロセスにおいて、この目標を明示することも容易にでき、授業等に参加する人たちが目標についてはもちろん、それと同時にその学び方(学習方法)についても、自分自身で考えることができることになります。このことは、当に「主体的に学ぶ」ことにつながっていきます。
 そこにこそ、評価の役割の最大の重要性があると考えています。なお、これからの「評価」についての私見は別の機会に譲りますので、そちらをご覧いただければ幸いです。

◎教育の目的、そして教育の目標


 教育の目的って何なのでしょうか。変な言い方かもしれませんが、そして、当たり前のことでもありますが、最終的には、「これからを生きる人たちが幸せに生きることを目指すこと」なのだと、ぼくは考えています。では、そこに向けての教育目標は何でしょうか。
教育現場においては、「教育目標に沿って指導し、指導したことを評価する」ことが求められているのだと思います。今回の指導要領で、各教科や科目においては、「見方」「考え方」が強く押し出されています。学習の内容としては、ここがとても重要なのだと感じます。
「評価」に関して、大切なことは、「指導内容と評価内容が結びついている」ということでしょう。ぼくたちが育成したい力(資質・能力)は何なのか、そこをしっかりと追い求め、学ぶ人も学びを提供する側もはっきりとわかるように、ルーブリックという形で具体的に提示して、「学びの方向性」を明示することが、生徒の学びを促すことになります。それが、ひとり一人の「学び方」を育成し、これから学び続けなければいけない今の時代に最も役に立つ個人個人の「学習方略」を形成することに直結します。
例えば、ぼく自身であれば課題発見(発想性)すること、協働や協力すること(つまりいっしょにやる力やつながる力)、そのための表現力というようなことをこれから最も大切な力(資質・能力)と捉えています。

◎自己評価と形成的評価


 ここで、大切なことの一つは、自分で自分を評価できること、すなわちメタ認知の力をつけることです。自分を卑下することなく、自分の状態をできるだけ的確にとらえて、何ごとにも向かっていく、場合によっては避けることや逃げることも進む道の一つと考えて行動を決める、そのような自分の力を身につけていきたい、身につけて欲しいということです。そのために、自分で自分のことを「評価する」習慣をつけておく必要があるでしょう。その機会として、「自己評価」を行っていくことが肝要です。それを今回の学習指導要領にある三観点に合わせて作成すれば、いいのです(よろしければ、ぼくの作成仕様しているものをご覧ください)。
 大切なもう一つのことは、自分自身の学び方(学習方略)を確立していくことであると考えます。そのために、評価やそれに至る試験等の役割が大きいということは上記に述べた通りです。そこで、評価の方法やその評価の規準とするものをどのように作るのか、そしてそれをどのように明示するのかがとても重要であると考え、そこに細心の注意を注いでいるところです。


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