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給料を自己申告で決める会社!?ステキですが課題もありそう

「のっくのっく、ボクさん、お疲れ様です」。久しぶりにもぐらさんがデスクにやって来た。いつもの、”のっくのっく”。

「お、めずらしい。今日はオフィスに来たんだね」。
「そうなんです。ヤツに呼び出されました。大好きなアイツに。あ、ところで、BTSのnote読みました。私も何を隠そうBTS大好きなんです。カミングアウトです。」
「えぇ、あ、そうなんだ。。。(なんだか悔しい。。。)オフィスの美女2人を惹きつけるとはさすがだよな。。。」
「おっと、ダメですよ。それセクハラです。で、私も、ジミンの先日の誕生日に、新大久保に行ってきました。昨日はグクが来日です。なかなか騒がしいですよ。ボクさんはテテが好きなんでしたっけ?」
「あ、いえ、それはボクじゃないし、未だに誰が誰かわからないです・・・」

「ま、そんな話はどうでもよいのですが、さっきの会議で、おもしろい会社に出会いました。ボクさんが好きそうだと思って紹介に来たのです。かなり進んでいます、この組織。うちのような独裁、上司絶対ではなさそうですよ。。。」。

ということで、色々説明してくれて、去って行った。「また、私、noteに登場させてくださいねー」と言いながら。


1.給料を自己申告の会社

もぐらさん曰く、自分は画面だけ映して、ほぼ一言もしゃべらなかったらしいが、その相手の会社は、給料が自己申告!なのですって。

新入社員も採る。新入社員の最初の給料は決まっている。が、翌年からは自己申告! 中途採用もする。前職見合いで希望を履歴書に書かせて、それがOKで採用されたら、来年からはこれまた自己申告!

そして、誰も、誰一人として、法外な金額は言ってこない、のですって。「450万円から今年は800万円にしてください!!!」なんてことが無い、とのこと。

エンジニアやデザイナーなどのいわゆる手に職がある専門職の集まり、とのことだから、経験やスキルを鑑みて、マーケットでの値段がだいたい決まっている、相場がある、だからできるのかも、と自分達は言っていたらしい。しかし、それでもなかなかだ。

初めて聞きました。本当にあるのですね。素敵な会社!

普通の会社でも、社員個人個人が、裏で上司に給料をあげるよう交渉することはありますね。退職をちらつかせたり、同僚と比較したり。ボクは経験が無いのですが、仲間には推奨しています。リーダーの仕事は部下の給料をあげること!なんて思っていて。

でも、自己申告なら、リーダー不要か。。。

2.超フラット組織の会社

そして、上下関係も無い、のですって。経営者と仲間の2階層。役職無し、等級無し、年齢での先輩・後輩もない。一定の礼儀はあるのでしょうが。

プロジェクトごとにかき集められて仕事をする。外資の経営コンサル的であり、野球で言うとWBC、サッカーで言うとワールドカップ。各チームからそのプロジェクトに合う人材が集められる。

で、各プロジェクトにはプロマネなるものに任命されるひとがいるけど、上司ではない、のですって。プロジェクト内で上司・部下的な関係性は発生するとは思うのですが、定義上は上下はないし、役職なるものも無い。だから、かなり気をつかった関係かなと。とにかく、役職が存在し無い効果は確実にあるでしょう。リーダー不要と言うのか、みんながリーダーなのか。

フラット組織は読んだり、聞いたりしますが、本当にあるのですね。

3.感心とともに不安も

素敵な組織なのだろうと想像します。WEBも眺めたのですが、雰囲気が伝わります。なるべく指示命令を無くす、自発・自律・自立を促したい、そういうことなのでしょう。

でも、すごい会社なのだろうと思いながらも、色々と想像してみると、実際にはこの会社自体には課題は無いのかもしれないですが、以下のような不安も想像できました。

例えば1: やる気ギャップが世代間で起きる
給料が自己申告とは、みんなが謙虚であまり上げない、一方で、つまり、絶対に下げない、ということも真実だと思うのです。だから、今のレベルで良いと割り切ったら、あくせくせず、スローで仕事することができる。リーダー不在だから、指摘したり、がんばろうよ、上を目指そうよ、的な話はやり難い。中年層(40代、50代)でスローが起きそうです。それよりキャリアで上が存在しないので。一方、それより若い層は、給料増やしたいし、増やせると思っているから、一定の鼻息の荒さはありますね。まさに若さです。だから「がんばり度」に年齢ギャップが明確に出て、裏ではぶーぶー言ってそうです。

例えば2: 一定の年齢になると転職したくなる
それと、キャリアパスが見えないから、モデルケースが見えないから、この会社にいることはかなり不安のはず。だから、おそらく、一定の年齢になるとみんな辞めるはずです。キャリアパス、役職、等級などの「上に上る=給料があがる」概念が無いですもの。その訓練・教育もないからあがれもしない。もしかしたらこの会社には40代以上はいないかもしれません。みんな辞めてしまって。

例えば3: 経営の暴走・腐敗はフラット組織でもやっぱりありえる
で、もし40代以上がいないと、これまた、経営層のオモウツボになりえるような。経営層+30代までの社員の2階層ということは、下からつつくひとがいないです。経営の新陳代謝が起きないです。経営者自らが5-10年で去って行くという正しさが必要ですね。

上述のような課題が起きないように:
・一般的な「キャリアパス(等級階層)」に変わる「プロフェッショナル・スキルパス」の定義と、対応する目安給料があるといいかなと。
・それと、フラット組織だけど、全員へのリーダー研修経営研修を受けさせてあげるといいかなと思います。自発的辞退はもちろんありだけど。
・そして、やっぱりどんな組織でもロールモデルになる人格的・知性的にちゃんとしたリーダーが必要ですね。

でも、とにかく、すばらしい挑戦だなと思いました。まずはフラット組織にする、その後に発生する課題は一歩一歩解決していく。独裁、全体主義、指示命令、指示待ち、よりよっぽど良質な職場かなと、そう思いました。

色々思考・想像できて良い勉強になりました。みなさまの組織はどうでしょうか。フラット組織・給料自己申告の課題は何かありそうでしょうか。

「職場を良質にするコンセプトv6_11」でした。
読んで頂きまして、ありがとうございます。


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