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多くの企業が抱えている問題点。結局、行き着く先は・・・

結局、業績不振が続き、その会社は買収されてしまった。経営トップは気前のよい退職金をもらい、はっぴーに退任。一方で、従業員の半分は解雇。その数年前に、上級役職者と経営コンサル兼大学教授がこの会社の課題を分析し、対策を計画していたが、実行されず。

もちろん、この対策を実行しても上手くいったかはわからない。けど、その数年間に実施された内容よりは良かったはずと示唆。質の良い対策でも実行されないなら、何も変わらない。

とにかく、多くの企業が抱えている問題点は「すでに多くの人が気づいている重要課題が経営に共有されていないこと」だよ。

と、この経営コンサル兼大学教授ご自身の本にあった(「戦略の要諦」(リチャード・P・ルメルト著、村井 章子訳、日本経済新聞出版))

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んん、なんか変だ、と思ったのだ。「社員の多くが気づいている重要課題が経営に共有されていない」って、なんか変じゃない?

みんなが知っている課題に経営が気づかないの? 現場の”細かい”課題は知り得なくても、会社全体の重要課題を知らないの? 気づけないの? 大企業ならそうなるの? 経営者ってなんだ? 会社の重要課題を”そもそも知り得ない立場”なの? 経営とは、そうではなくて、自分から重要課題を見つけ、あるいは仮説し詳しく調べさせる、そういう立場じゃないの?

「共有されていない」ってことは、つまり「受けとる側」???

当然、受けとる側になることは多々あるけど、社員の多くが気づいていることが共有されない、ってどんなサイテーの経営なんだろう。恐怖過ぎて現場の課題があがって来ない裸の王様? 経営に興味なく、自分の趣味だけを楽しむ遺産がたくさんのお坊ちゃま?

でも、それでも共有されないってあまりないような。「共有」が問題ではなくて、問題なのは「共有されたけど無視される」ってことでは。そして「無視」する理由は必ずある。冒頭のケースだと、何もせずに、業績が更に悪くなり、買収され、自分は退職金をもらった方がイイ、とか。ゴールデンパラシュート。外から来た社長でも、サラリーマン社長でも、オーナー社長でも「事業への熱 VS お金」「利他 VS 私利私欲」に直面するものですね。

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ふと友人の言葉を思い出したのです。スタートアップ(まだ赤字)の会社に勤める友人。外から連れて来られた社長の方針がよくわからん。熱を感じない。本当に拡大させたいのか、潰れてもいいやと思っているのか。あくせくせずに高額の給料(社長だけが高いらしい)を数年維持すればいい、と思っているだけと疑ってしまう、と。こんな疑いがあっては、会社は上手くいくはずがない。

でも、気づいたのだ。あ、そっか、これこそが、「社員の多くが気づいている重要課題が経営に共有されていない」って状況だ。「社員の多くが社長を信頼していません」なんて事実は社長には共有されない。誰もこんなことを社長に伝えない。そんなことせずに辞めていく、か、テキトーに働く。

ということで、「無視」ではなくて、「経営に「共有」されていない」こそがやっぱり問題だと考え直したのです。

「多くの企業が抱えている問題点」、それは、
「すでに多くの人が気づいている重要課題が経営に共有されていないこと」
そして、この重要課題とは「社員が経営/リーダーのことを信じられない」


疑わせる方が問題? 疑う方が問題? 経営/リーダーが気軽にコミュニケーションできる人格者なら、そもそも疑いは発生しづらいですね。ということで、行き着くところは:

結局、会社の重要課題とは、経営やリーダーの「人柄」ですね。



読んで頂きありがとうございます。
(最近出会った素敵な気づきフレーズv7_93)



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