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2024/4/13 今週の米国経済指標まとめ

⭕ 今週は、中東情勢ひっ迫!!(4/12)、消費者物価指数CPI(4/10)、生産者物価指数PPI(4/11)、について簡単にまとめてみました。



① 中東情勢ひっ迫 4/12

 イスラエル政府は、早ければ今後24時間から48時間以内に同国南部または北部がイランによる直接攻撃を受ける可能性があるとして備えを進めている。事情に詳しい関係者らが明らかにした。

出典元 WSJ 2024/4/12 9:33

🟡 WSJのこの報道の確度の高さや、各社の報道もあり、投資家は国債や金などの安全資産に退避、12日の米国株式は国債ETF、AAPL等を除き大幅な全面安となった。
(NYDOW▲1.24% S&P▲1.46% NASDAQ▲1.62%)

出典元 finviz.com  (2024/4/13単日MAP)


🟡 事態が大きく動いたきっかけは、4/1、シリアの首都ダマスカスのイラン大使館周辺に、イスラエル空軍による攻撃が行われ、イラン精鋭部隊「コッズ部隊」の上級司令官モハンマド・レザ・ザヘディ氏を含む軍事顧問7人が死亡した事である。イラン政府は報復の為に反撃を計画している。

🟡 米国バイデン大統領はイランに対して「Don’t(行動を起こすな)」とメッセージを送ったとされる。

 イランの反撃により、イスラエルやイラクにある米軍基地に流れ弾でも当たってしまう事になれば、米国軍を含んだ紛争へと発展する恐れもあり、数日間は非常に緊張感は高まると言えます。



② 3月 消費者物価指数 CPI 4/10


⭕ 消費者物価指数(前年同月比)
総合 結果 3.5%(予想 3.4% 先月 3.2%)
コア 結果 3.8%(予想 3.7% 先月 3.8%)

出典元 TRADING ECONOMICS

🟡 2024年3月の米消費者物価指数(CPI)が総合、コアとも市場予想を上回る伸びとなる。3か月連続の上振れで、高金利を継続しているのにも関わらずインフレ抑制が停滞している可能性が浮かび上がった。

🟡 今回のCPIの結果を受け、利下げ観測が著しく低下(4/10時点)
 年内利下げ予想 3回 ➡ 2回
 6/12利下げ観測 53.24% ➡ 18.66%

🟡 米国債利回りも著しく上昇

出典元 Nikkei225



③ 3月 生産者物価指数 PPI 4/11


⭕ 生産者物価指数 (前年同月比)
総合 結果 2.1%(予想 2.2% 先月1.6%)
コア 結果 2.4%(予想 2.3% 先月2.0%)

出典元 TRADING ECONOMICS

🟡 3月の生産者物価指数は、11ヵ月ぶりの2%超えとなりインフレ再燃の懸念を示した。サービス価格が3カ月連続で上昇した事が数値に寄与した。

出典元 米労働統計局



④ 重要経済指標のおさらい

作成 ぼなんざ本舗研究所
作成 ぼなんざ本舗研究所



⑤ 政策金利予想  4/13


🟡
 2024/5/1、連邦公開市場委員会(FOMC)の政策金利決定に於いて、市場参加者の意見は「金利据え置きが94.1%」【5.25-5.50】

🟡 利下げ観測
★ 2024/6/12 「28.32%」(4/6時点、53.24%)
★ 2024/7/31 「56.47%」(4/6時点、72.57%)

出典元 CME FedWatch Tool



⑥ まとめ

⭕ 中東情勢ひっ迫、原油高、ロシア、中国の動き

 🟡 イスラエル紛争が長引き、米国軍の意識がイスラエルに張り付いてしまえば、ロシアにとっては「これ幸い」となる。また、原油高は産油国のロシアへの経済的援護射撃となってしまう為、ウクライナ戦争の長期化が懸念される。

 🟡 米国の牽制が緩む事や、世界的に紛争の多発によって、中国の軍事行動を後押しする風潮が生まれ、東アジアでも紛争リスクが高まる。台湾有事となれば「日本の有事」となる。TSMC、エヌビィデアも大きなリスクにさらされる。

 11日に日米首脳会談が米国ワシントンで行われ、日米同盟の強化、自衛隊と米国軍の指揮統制の連携強化を図る方針を示した。やはり侵攻されないように防衛力を高める事が上策です。


⭕ 利下げ観測の後退、円安加速

 年内利下げ予想 3回 ➡ 2回か1回
 6/12利下げ観測 53.24% ➡ 27.31%

 CPI、PPI指標の結果で見る限り、インフレ鈍化がやや停滞していると市場は判断され、年内の利下げ回数や早期利下げ観測が後退した。

 ドル円は34年ぶりに1ドル=152円台に乗り、13日現在で153.27円。日本はまだ、実質賃金上昇が物価上昇に追い付いておらず、暫くは景気を冷やす金融引締め、追加利上げする事が出来ないと判断され(一般的な判断だと)、マイナス金利解除時に思い描いていた円高へ振れる材料は少ないと感じます。


⭕ 米国の需要の高まり

 米国、インフレへの懸念は引き続き警戒が必要だが、一時期より需要の高まりが示されていると考えられ、企業業績にはプラスと言える。企業と経済が現在の高金利に適応していると考えられる。利下げが無くても米国経済は強い。また、金利が長期間安定している事はストレスが少ない。

 追加利上げは流石に無いとは思いますが、本当のところ、現在のFFレートはまだ緩いのでは?という意見もある。



🔅 今週の債券利回り、為替、原油(前週比)4/13現在

★ 米国10年債利回り 4.517%(4/6 4.400%)
★ 日本10年債利回り 0.841%(4/6 0.772%)
★ 1ドル=153.274(4/6 151.610円)
★ 原油(WTI)1バレル=85.45ドル(4/6 87.73ドル)⤵


🔅 今週の米国株主要3指数、日経平均 4/13現在

★ 
NYDOW 37,983 ▲2.37%(先週比)▲2.37%(先月比)
★ S&P500 5,123 ▲1.56%(先週比)▲0.53%(先月比)
★ NASDAQ 16,175 ▲0.45%(先週比)+0.29%(先月比)
★ 日経平均 39,567 +1.47%(先週比)+1.96%(先月比)

🔅 来週の経済指標

4/15 米国 小売売上高

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