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山が大量に買われる

『ウッドショック』

最近頻繁に聞く言葉。コロナというのは、なにかと人の生活をいろんな意味と方向に乱していくもんだ。アメリカと中国で、都市集中していた人口がテレワークできることが分かったこともあり、郊外に戸建を購入するという需要に変わっていったらしい。

アメリカは今まで輸出していた木材を抱え込んで、外に出さなくし、中国は輸入元を増やし、世界の木材爆買いをしている。

アメリカも木材輸出トップクラスのカナダから買い占めもしているので、同じような話もあるが。中国は、元々木材の輸入元は相当確保をしており、シェアはトップ。それでも足りないのか、私なんかのような小物中の小物にまで噂が聞こえてくる。『森林ブローカー』なる怪しげな職種の人がかなり動いていることやところかまわず皆伐(一定エリアの樹木を全て刈ってしまうこと)が行われているという話。200町歩以上の山を買いにきているという話もある。200町歩が皆伐されたら、かなりデカイ禿山の誕生となる。

森林率67%の日本としたら、木材不足はチャンスなのでは?と安易に考えるが、そうもいかない。そもそもの人材不足と数量を増やす場合は人を増やすか大型機械の導入等、向こう数年、この状態が続くという見込みがないと踏み切れないらしい。いづれにしても変化を嫌う文化性、挑戦的なことは極力避け安定が大事、革新的なことが起こりづらい環境もあるのかもしれない。

ただ、これが功を奏するのかもしれない情報もある。一時期、木材価格が6倍になったらしいが、2倍の価格まで戻してきており、今後まだ下がるという見通しらしい。ある程度、需要がひと段落してきたそうだ。ワクチンの広がりもあり、コロナ自体の終息もみえはじめ、もう一度考え直す人も増えたんかな。

なにはともあれ一時の需要の為に山を買い、全ての木を切り倒す『皆伐』をして、海外に売り払うだけっていうのはやめて欲しいな。こういうのを許してしまうのが、山が荒れたり、山崩れを起こす原因にもなっている。ドイツやオーストリアのように森林官やフォレスター制度等、法的に素晴らしい整備をされているところを参考にして日本も山を守る方向で進めて欲しいもんやな。

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