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【10冊目】Deep Skill

ジャンル:組織論
読了時間:3時間
刺さり度:★★★☆☆


心に残った文TOP3

仕事とは「誰かの”不”を解消し、喜んでもらって、その対価をいただくこと」だと考えています。会社員の強みは、会社が有するリソース(ヒト・モノ・カネ)を活用して、世の中の「不」を解消できるということ。会社のリソースを使えるからこそ、ひとりではとてもできない「大きな仕事」ができるのです。ただし、そのためには条件があります。社内の人々を味方につけ、組織を動かすことができなければならないのです。

「壁打ち」に付き合ってもらうということは、相手と一緒に「考える」ということです。そして、人は主体的に「考える」ことによって、「当事者意識」を持つようになります。つまり、アイデアが生煮えの段階から、関係部署のキーパーソンなどと壁打ちをすることによって、いざ起案したときに、彼らを"一緒に考えた仲間"として「味方」につけることができるということです。

私はただの一言もアドバイスなどしていません。相手が「何に悩んでいるか?」を理解するために、「5W2H」を確認しながら「何が事実」かを明確にしただけです。しかしその結果、相手の頭の中で自然と「事実+仮説=意見」が整理され、自らの力で「気づき」や「解決策」にたどり着いたのです。


一言コメント

大前提として、著者は大企業で新規事業立ち上げを専門にしてきた人物なので、新しいことを社内でぶち上げる時のエピソードが多い。それゆえ、事例がフィットしない人はあんまりしっくり来ないかも。(あと句読点や「」がやたら多くて正直読みにくかった笑)

ただ、書いてある内容は社内で役職が上がるほど大事になっていくであろうことばかり。一度フリーランスになって再度大きな会社に所属している自分としては、組織の面倒臭さを感じると同時に、これさえすんなりハックできれば一人ではできない面白いこと・大きなことができるんだなというワクワクも感じた。

社内外問わずとにかく「人と話をする」ことこそ、考える技術である。相手の"意思"と"意識の向き"を会話を通して分解しながらよきラリーの相手となる。心を許せる相手となることでより高い精度で相手の"不"を検知し、自分の目的に向けた「企て」と、相手の「不の解消」との利害を一致させる。うん、したたかである。


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