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本屋営業日誌 2024年3月25日〜3月31日

3/25(月)雨
昨日に続き、しっかり雨で客足は遠い。
通常営業のみだったら1日誰も来ないまま終わっていたかもしれないけど、今日は19時から読書会。少ないながらも来てくれる人がいたので助かった。


3/26(火)雨のち曇り
開店前にはまだ雨が残っていたけど、ほどなく止んでくれた。
そのおかげもあり、夕方までの時間帯に何組か来店が続く。しかし夕方以降の来店はなく、前半好調だった分からの積み上げはできず。
オンラインストアのことでちょっと思いついたことがあり、準備をしている。4月から導入する予定だ。


3/27(水)晴れ
久しぶりに朝から晴れ間が見える。昨日注文が来た通販の荷物を郵便局で発送してから店へ。
今日もオープンしてすぐの時間帯から来店があり、昼過ぎは3組ほど来店が重複している時間帯もあった。週末の不調分を取り戻すにはまだ遠いけど、コツコツやっていくしかない。
先週のまとめ買いで在庫切れになっていた新刊本の補充が届き、古本もひとまず棚に出し切った。今が一番棚が盛れてるので、次の週末こそ人で賑わってほしいんだけど、どうなるか。

21時に店を閉めて帰宅。食事を済ませてくつろいでいると、23時近くに不動産から着信。何事かと思いながら電話に出ると、「1階から水漏れが起きていると連絡がありましたが、心当たりがありますか?」と。トイレや水道など、全く使わなかったということはないけど、別に異常はなかったので、その旨伝える。10分後に再度電話があり、3階からの漏水だったことが発覚したとのこと。もう遅いので、詳しいことはまた明日ということになり、電話を切る。
電話の直後は、まぁ明日早めに行って状況確認すればいいかぁと気楽に構えていたものの、冷静に考えるとだんだん不安になってきたので、24時頃に店の状況を確認しに行くことに。
店に到着すると、天井から水が滴り落ちているのが視界に入り、これはエラいことになるぞと確信。とりあえず照明をつけようとスイッチを入れた途端、ブレーカーが落ちてしまう。
真っ暗な店内でスマホのライトを照らしても、詳しい状況はわからない。あからさまに濡れている本があるのはもうどうしようもないとして、濡れていない本を避難させようにも、どこに移動させれば安全なのかも分からず。
とりあえず、ノートパソコンやタブレットなどの電子機器だけ両手に抱えて持ち帰る。もっとできることもあったのかもしれないけど、とにかく明日を待とう。SNSに今起きたことを投稿して、オンラインストアを非公開状態にする。今後のことを考えると気は重いけど、ひとまず就寝。


3/28(木)雨
朝から不動産に同席してもらって店内へ。
照明はブレーカーが落ちたままで、一旦上げてから入れ直してみるけどやっぱり駄目。ひとまず工務店に来てもらうようお願いする。
今日は雨というのもあって、日中でも照明がないと店内は薄暗い。懐中電灯でも持ってくるべきだったか。
集中的に水漏れが起きているのは、店内入ってすぐの新入荷の本のコーナーと、その向かいにあるZINEやリトルプレスのコーナー。ここの本は9割方駄目だろう。カウンター内の一部もかなり水が落ちてきているところがあったけど、そこにはほとんど何も置いていなかったので助かった。
とりあえず、今の状態を写真にとって保存。どう考えても売り物にならなくなってしまった本を棚から撤去し、カウンター内にまとめる。
工務店の方に照明を見てもらったところ、乾燥するのを待つのが一番の解決法とのこと。エアコンをドライで稼働させつつ様子を見ることに。
あとは、濡れた本の整理をしながら、今後のことを考える。賃貸物件で、自分の過失ではなく起きたことなので、少なくとも設備面の補修にかかる費用は保険から出るはずだと思うけど、本の被害はどうだろう。とりあえず、何もかもを一気にはできないので、少しずつ進めるしかない。


3/29(金)晴れ
漏水から丸1日以上経ったので、さすがに照明も復旧するかと思ったけど、今日の時点でもダメ。昨日雨だったのもあるかもしれないけど、こんなに時間がかかるものなのか。
水に濡れてしまった本について、リストを作成する。まだ売り場の本すべてを確認できたわけではないけど、販売価格で概算を出してみると、通常の店舗売上の1ヶ月分以上の金額になりそう。今はとにかくやれることをやるしかなく、先のことまでは考えられない。
午後に保険会社からの電話。設備面の補修については、保険の補償対象なので、発送する書類に記入をしてほしいとのこと。修繕費を自分で被るつもりは最初からなかったけど、まずは一安心。
一方で、水に濡れた本、「商品」の被害は補償の対象外だと、保険会社の人からは断言されてしまった。うーん、そうなるか。
店舗のオーナーとは今まで直接やり取りはしたことがないのだけど、工務店の方が連絡を取っているらしく、工務店経由で聞くところによると、保険の補償対象外の被害については、オーナー自身が補償するという意向があるらしい。一番気になっているのはそこなので、直接連絡を取って確認したいのだけど、今は他にやることもあるので、焦らず待つことにする。
明日、棚の本の水濡れチェックをするため、SNSで協力してくれる人を募ったところ、すぐに何人かからDMが届く。ありがたい。


3/30(土)晴れ
レールの電源部分を布で拭いてもらったところ、ようやく照明が復旧。今日の作業に間に合ってよかった。
14時から、集まってくれた人達と棚の本の全点チェック。派手に濡れているところの本はすでに撤去済みで、それ以外の箇所で水濡れの本がないかを1冊1冊確認してもらうという、非常に地道な作業。
付き合ってくださった方々のおかげで、2時間少々で作業は完了。思っていた以上に、ダメージのある本が追加で出てきてしまった。リストも再作成しないといけない。
今日の作業が終わって、上手くいけば2、3日で営業は再開できるかなと思っていたけど、もう少し慎重になる必要がありそうだ。


3/31(日)晴れ
今日は、漏水とは無関係にやらないといけない、月末の事務作業から始める。請求書の振込や、伝票整理、収支の帳簿付けなど、いつもの作業を終わらせていく。
今月の時点での漏水の影響は、この土日も含めた4日間、店舗の営業とオンラインストアの運営ができなかったという程度なので、さすがにこれだけで経営がガタガタになることはない。おそらく来月以降キャッシュフローがおかしくなってくるので、それにしっかり備えないといけない。
月末処理を終えたあとは、水漏れ本リストの再作成。それから、そのリストをもとに、売り物にならなくなった本の在庫を、オンラインストアから除外していく。通販も大事な収入源なので、こちらもできれば早めに再開したいところ。
在庫状況が確認できたところで、新刊本の注文も少しずつ再開する。収入が途絶えている状態でさらなる支出をするのは恐いけど、何はともあれ本がなければ売上は作れない。とにかくやるしかない。


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