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文学フリマ東京37の思い出

あっという間に6日が過ぎてしまいましたが、散々告知した通り、先週土曜日11/11に、東京流通センターで行われた文学フリマ(以下文フリ)に出展してきました。

一度、水道橋の近くで行われていた文フリに立ち寄ったことはあるけれど、出展は今回が初めて。

今年同じく文学フリマ大阪に出展した小林ひかりさんから色々なアドバイスをもらい、ドキドキしながら会場に向かいました。

本にする過程で散々お世話になった小林・前田コンビからオカンのようにLINEで持ち物確認をされながら向かう道中。

人見知りの自分が、自分の書いた本を売る。

この本は、誰に届くのだろう。
不安と期待が入り混じる。

会場につき、まずお隣さんにご挨拶。
僕の右手のブースは、高校生の頃から友人同士だという二人組ユニット「たべっ子花火」さん。
共著『社会人一年目のつれづれ交換日記』及び単著『この度OLになりました。』と、それぞれ大人の交換日記と、一人で書いた日記が並んでいました。加えてもう一冊、映画の考察本を販売されていました。交換日記の表紙には販売時にかわいいシールを貼ってくれるというおまけ付き。工夫がすごい。無料のDMも大量に用意されていて、勉強になりました。

12/10下北沢BONUS TRACKの日記祭にも出展されるそうなので、ぜひ。

左手のブースは、時々noteを拝読させていただいていたあかしゆかさん。

今回は、デザインも自分で手がけられたというエッセイ集『海にもぐる』と22人の本屋さんたちが綴る本『本屋、ひらく』を販売されてました。
あかしさん、多分同じ学年なのだけど、それはなんだか恥ずかしくて言えず。
岡山の児島で「aru」という本屋さんを営まれているらしく、僕が12月にまた総社に行く話もさせていただいたりと、いくつかお話しできました。

『海にもぐる』の表紙から薫る空気感がドンピシャで好きすぎて、フライングで開場前に買わせていただきました。第一号だったようで嬉しい。
僕の著書も購入いただき、こちらも第一号に。ありがたい限り。

上の写真の様に癖が滲み出るブースにしてしまったので、両隣の方々が引いてないか心配ではありましたが、少なくとも表面上は良好な関係を保てた、と信じております。

たべっ子花火のお二人の著書も買わせていただき、こちらも僕の本を購入いただきました。それを期待して買ったわけではないので、買わせたみたいで少し申し訳なくなる。
ただ、今回の超個人的なエッセイが、僕のコミュニティ外の人にどう映るのかは、すごく興味深い。

設営も終わったので、開場前に全体のブースを端から端まで流し見する。本格的な出版社さんのブースから、個人的なものまで実に多種多様で、目移りしてしまう。ジャケ買いしてしまいそうになる本も沢山。しかもそのほとんどが普通の書店には出回らないのです。ワンダーランドすぎる。

11/26にいろどり書房さんとの対談イベントを予定されている、百万年書房の北尾修一さんにご挨拶がてら新刊『調子悪くて当たり前日記』を買わせていただく。またまた第一号だったらしく、嬉しい。
他の本も勧めてくださるのだが、この前いろどり書房から全て購入したばかりで、全冊持っていることも言えずに去る。
うっかりお釣りを受け取ってしまい、なかなか反省点の多い初対面となった。次回はしっかり気持ちを乗せていきたい。

定員まだ空きがあるようです。大変おすすめです。

こちらが、11/26(日)に北千住某所で開催される対談イベントの案内になります。読んで面白かった方も、買い逃した方も、是非お越しください。
当日はもちろん本の販売もあるようです。

↓QRコードを画面上で読みにくい場合、参加フォームはこちら
申し込みURL:https://docs.google.com/forms/d/1eceW4EY6H1dGBGUK2DDyxBfzMMV40hDJOHWEOOoqZpU/viewform?edit_requested=true


さて、文フリの感想に戻ります。
正直、初参加の割に、濃ゆいブースでタイトル以外全く情報がない本を売る、というのもなかなか難しく、声をかけても足を止めてもらいにくかったり、DMの作成は後手に回っていたりと、反省も多いのですが、それも含めてまず体験する、という目的は果たせました。

なんとなく最近は、「正解を出すのをやめる」というキーワードで動いている感覚があります。
常識的に考えれば「絶対に今じゃない」というタイミングで余計な事を始めるのも、自分の本能がそれを今、体験したいと叫んでいるから。

一発目でうまく行こうとするのをやめるのも、続けていくうちにどうしたって上手くなってしまうのがわかっているから。一度上手になったら、もう下手には戻れないのだと思うと、下手の一発目がどれだけ愛おしいか。

それもこれも、継続することが前提にあるから。一回離れても、一周してまた戻ってきたり、細々と「止めて、再開して」を続けながら、人生に遊びを並走させて生きていたいなと思っています。

そんなチャレンジと紆余曲折の諸々を、多分僕は周りの人に一番わかってもらいたくて、今回の本を書いたのです。

なんとなく本を書きたいと思い立って、それは「身近なある人のため」だ。と思い直して。

でも、実際に書いてみると、エピソードを一篇仕上げるごとに、身の回りのいろんな人の顔が浮かんできて、その一人一人が、届けたい相手のように思えました。

今、身の回りにいてくれる人達。そして、これから出会っていく人達。

その先に、僕が何かに突き動かされながら、本を書いた意味を感じられる瞬間があるのだとしたら、こんなに面白い活動は無いなと思います。

特別な人間だから、本を書けたなんて思っていません。
読んでいただいたら、荒い部分、驕りを感じる部分も、きっとあると思います。

ただ、その荒さも含めて現時点の自分で、それがこれから経験を積み重ねて、より学びを深めていくことで、どのように変化していくのか。
その意味でも、一人の人間の定点観測を、一緒に面白がっていただければ幸いです。

一旦区切りがついたので、僕は大学院生に戻ります。
自費出版の本と、博士論文を同じ年に書いたなんて変わり者、中々いないと思います。

失敗すれば大馬鹿者だし、上手くいけばかっこいいなと思い、それだけをモチベーションに、残り数ヶ月、駆け抜けていこうと思います。

それではまた、次の文フリをお楽しみに。

本の注文は、韋編三絶のDMなどでお受けしようと思います。少し対応遅くなるかも知れませんが、論文執筆中につきご容赦ください。


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