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【生産性向上】あなたのそのヒューマンエラー対策……3大無策かもしれませんよ

こんにちは、Bosch(ボッシュ)です。
私は、東証プライム市場上場のIT企業を昨年退職し、現在は再雇用で就業継続中の一般男性です。

あなたは仕事において、何かヒューマンエラー(人的ミス)で問題が起きた場合にいろいろと対策たてて、実行していることと思います。

しかし、その対策は問題の再発防止に効果がある有効なものになっているでしょうか。

この記事では、失敗学において、3大無策と言われる再発防止策とそれがなぜ「無策」なのかについて共有します。

失敗学とは

事故や失敗が起きた原因を解明し、将来起こりうる事故や失敗を未然に防ぐための方策を探求する学問です。

3大無策とは

失敗学において、問題のいろいろな再発防止策の中で「周知徹底」「教育訓練」「管理強化」を3大無策としています。

どれも精神論的の対策で、何も対策していないのに等しいとまで言い切っています。

これらの対策がヒューマンエラーの再発防止に効果がない理由を説明します。

まず、ヒューマンエラーとは人が起こすミスや失敗であるということです。

人間はさまざまな理由、原因でミスをします。
人間ですから、機械のように常に同じ判断や行動を起こすことは不可能です。
100%完璧な人間はいないのです。

なので、人間の意識や注意力にたよった上記の精神論の対策(3大無策)では、ヒューマンエラーを根元から無くすということができないのです。

さらに3大無策を一つ一つ説明します。

周知徹底

「こういう時は、こうする」とか「〇〇は絶対に見落とさず見たらこうする」といった行動を「周知」することを「徹底」して、必ず行動させようとする対策です。

しかし、残念ながらもともとこれらの行動の情報は、その情報が必要な人に「周知徹底」していたはずです。

その「周知徹底」していた情報が時間とともに、風化や忘失してしまい、「周知徹底」されなかったのではないでしょうか。

今回のミスや失敗を受けて、再度「周知徹底」しても、また時間が経過すると忘れ去られ、ミスが繰り替えされることになります。

教育訓練

失敗したり、ミスした作業や業務について、教育や訓練により、スキルや技能を習得させる対策です。

しかし、教育訓練をしただけでは、今後ミスしないレベルの技能を習得できるかも不明です。

もし該当者全員がミスしないレベルにまで技能を習得したとしても、時間の経過とともに、その技能は低下し、ミスは繰り返されます。

管理強化

管理を強化するということだけでは、具体的に何をどう変えるのかということが明確ではありません。

やることが明確でなければ、適切に管理されるかどうかわかりません。

ただマネジメント層からの現場へ叱咤だけが行われて、現場の負担が増すだけに見えます。

そもそも管理強化がミスの対策になるなら、それまで管理強化してなかったマネジメントの問題ですが、管理強化という文言からはその反省は見えてこないものです。

3大無策は思考停止の産物

ヒューマンエラーは精神論のみで予防はできません。

人間はミスをするものだという前提にたち、その上で人間の特性に配慮した仕組みで予防することが必要です。

ヒューマンエラーの再発防止策をよくある精神論だ頼みにすることは、思考停止した結果と言われても仕方ないことを理解しておきましょう。

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以上、Boschでした。

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