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ウクライナ、ロシアのお勉強

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ウクライナ、ロシア、ベラルーシの歴史、文学など
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記事一覧

小川万海子『ウクライナの発見――ポーランド文学・美術の19世紀』読んだ

さて久しぶりのウクライナシリーズだ。 著者はポーランドで外交官をしているときにポーランド…

小泉悠『終わらない戦争 ウクライナから見える世界の未来』読んだ

今日はクリミア併合記念日しかも10周年記念だ。 そんな記念すべき日に、プーチンさん大統領選…

『講義ウクライナの歴史』読んだ

旧ソ連シリーズまだまだ続く。 今回読んだのはこちら。 三浦清美、浜由樹子、松里公孝、高橋…

岡奈津子『賄賂のある暮らし :市場経済化後のカザフスタン』読んだ

旧ソ連シリーズどんどんいくぞ、というわけで、一部で評判の『賄賂のある暮らし』読んでみたの…

松里公孝『ウクライナ動乱』其の四 分離紛争の「解決」とは?

昨日に続いて松里公孝『ウクライナ動乱』の読書ノートです。 今日でおしまいです。 本書の主…

松里公孝『ウクライナ動乱』其の三 ウクライナ戦争へ

昨日に続いて『ウクライナ動乱』の読書ノートです。 今日は、泥沼のドンバス戦争からウクライ…

松里公孝『ウクライナ動乱』其の二 マイダン革命、クリミア併合、ドンバス戦争

昨日に続いて『ウクライナ動乱』の読書ノートです。 本日は、マイダン革命に至る流れと、その後のクリミア併合とドンバス戦争開始までです。日本語のメディアには書いてないことがけっこうあります。 わかったのはウクライナ南東部の分離主義には温度差があったということ。 最も活発だったのはクリミアで、またロシアとも相思相愛だった。 他の南東部の中ではドネツク州とルハンスク州の分離主義が最も過激だった。これら以外はマイダン革命の嵐の中で萎えていった。 本書では特にドネツク州について

松里公孝『ウクライナ動乱』読んだ 其の一 旧ソ連圏の分離紛争全般について

ウクライナの歴史シリーズ。 こないだ読んだ『ウクライナ・ナショナリズム』はソ連解体までだ…

武田龍雄『物語スウェーデン史』読んだ

積読解消シリーズ。 10年以上積まれていた、、、 積みっぱなしだったが、ロシアやウクライナ…

中井和夫『ウクライナ・ナショナリズム』読んだ

2014年以降、急速にナショナル・アイデンティティを形成しつつあるウクライナについての、その…

小泉悠『現代ロシアの軍事戦略』読んだ

丸の内OL(27)、ユーリィ・イズムイコなどの二つ名で知られる小泉悠氏の近著読んでみた。 こう…

ウクライナのことをなにも知らなかった

ウクライナの歴史のことを私はよくわかっていない。 例えば、キエフ大公国はルーㇱの国だった…

岩村忍『文明の十字路=中央アジアの歴史』読んだ

今年こそウクライナやロシアのことを勉強しようと思っている。そこで、まずは中央アジアの歴史…

2023年読んでよかった本、社会科学編

2023年の振り返りまだまだ続くよ。 去年はあまり社会科学の本を読まなかった。明らかに情熱や関心が人文学のほうへ移りつつある。 例えば以前なら邦訳がでたらすぐに読んでいたであろう、オリヴィエ・ブランシャールの新著とかまだ買ってもいない。 というわけで主に積んでいたものを中心に読んでいた。まあ思っていたよりもたくさん読んでいたのではあるけど。 いちばん印象に残っているのがこちらですね。 日本に西洋的な法学を移植した穂積陳重・八束の兄弟の物語だ。単純に輸入したのではなく