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#9 花の先祖返り

写真は何でしょうか。マリモ?

実はこれはカーネーションです。テマリソウという品種です。花びらが全部芽のような緑の葉になる変わり咲きです。
花のつくりは、一般的に外側から内側へガク、花びら、雄しべ、雌しべの順に並んでいますが、このカーネーションのテマリソウは全部がガクになってしまっています。

もうお分かりになると思いますが、花は葉から生まれた器官です。花が葉と同じ緑色だと目立たないので、花は花びらを作ったり、色を変えたり、香りを作ったりして、交配の際に有利になるように試行錯誤してきました。

花になる芽は茎の先端についています。茎の先端には茎頂分裂組織というドーム状の細胞のかたまりがあり、小さな細胞が無数に寄り集まっています。
この組織に、「花を作りなさい」とシグナルが伝わると、ひとつひとつの細胞が花を構成する器官に変化し、成長していきます。

どの細胞をガクにするか、花びらにするか、雄しべや雌しべにするかは、遺伝子によって決められます。
テマリソウは、全ての細胞がガクになるような命令を受けて、こんなマリモのような花になってしまいました。

と、ここまででまた疑問が生まれます。花になる可能性のある細胞は茎頂分裂組織にたくさんあって、テマリソウをみると分かるように、どの細胞もガクや花びら、雄しべ、雌しべになる可能性をもっています。どうやって植物はそれぞれの細胞に命令を出して変化を促しているのでしょうか?

次回もよろしくお願いいたします。

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