みてみないと分からないもんだね~中編~ #熟成下書き
この記事からお読みのかたは、前編をどうぞ。
アイドル音痴のワタシが末っ子の付き添いで、乃木坂46の個別握手会に行ったハナシ。
個別握手会ってどんな感じ?と思ったあなた。まずは流れをサクッと紹介するね。
1. 会場に入るための列に並ぶ
2. セキュリティチェックを受ける
3. 握手券を見せて握手会エリアに入る
4. 握手をするメンバーの握手レーンへ
5. IDチェック
6. 握手レーンの列に並ぶ
7. 手持ちの荷物をすべて預ける
8. 握手券を渡しブースでメンバーと握手
1. 会場に入るための列に並ぶ
大人数だが列はサクサク進む。スタッフの手際のよさが、見ていて気持ちいい。
2. セキュリティチェックを受ける
入場前の持ち物検査。マスクと帽子をとる。ポケット、かばん、化粧ポーチの中身をチェック。もっている飲み物を、スタッフの目の前でひと口飲む。金属探知機で全身チェック。
3. 握手券を見せて握手会エリアに入る
握手会エリアには握手レーンがずらり。メンバー1人にレーンが1つ。今回の乃木坂メンバーは全部で30人強なので、同じ数のレーンがある。どのメンバーがどのレーンで握手をするのか、貼りだされている表で最終チェック。
4. 握手をするメンバーの握手レーンへ
握手券に書かれているメンバーのレーン入口に進む。
5. IDチェック
スタッフに握手券と身分証明書(顔写真付)を渡す。握手する末っ子だけでなく、付き添いのワタシも同様にIDチェックを受ける。
6. 握手レーンの列に並ぶ
待ち列は蛇行型のテーマパークスタイル。列は幾重にもつらなり、長時間並ぶことを覚悟したが、待ち時間は15分ほど。
7. 手持ちの荷物をすべて預ける
握手ブースは囲われていて列からは見えない。ブース周辺は、セキュリティの点からスタッフが多い。すべての荷物を預け、ブースには手ぶらで入る。握手前には手のひらチェック。
8. 握手券を渡してブースでメンバーと握手
腰の高さのパーティションを挟んで、メンバーとご対面。メンバーの周囲には数人のスタッフがついている。
メンバーと握手をし、言葉を交わす。制限時間は1枚の握手券で1人あたり5秒。制限時間がくると、スタッフから容赦なく剥がされる。このスタッフを“剥がし”スタッフと呼ぶらしい。
握手会の流れは、ザッとこんな感じだ。
握手会は10時から20時まで、第1部から第5部までの構成。各部は1時間半。握手券に指定されている時間帯に行き、握手券に書かれているメンバーと1回握手をする。
休憩時間を除き、乃木坂メンバーは7時間半ものあいだファンと握手をする。立ったまま、笑顔を振りまき続けて。アイドルって大変だ。
ファン1人との握手時間が5秒。7時間半でどれくらいの人と握手をするんだろう。
7時間半は27000秒。それを5秒で割ると・・・5400人!きっかり5秒でないとしても、およそ5000人と握手をするのよね・・・手のひらパンパンになりそう。アイドルって大変だ。
♢
さて、IDチェックを受けたワタシたちは待ち列へ。
握手レーンで待つあいだ、「メンバーになんて言おう。嬉しいけど緊張するわぁ。」と言いながら、末っ子は脳内シュミレーションに忙しい。
となりにいるワタシは、握手レーンに並ぶ男性たちを観察。
年齢を問わず、どの人も一様にみんなワクワクしている。待ちきれないような、緊張しているような、幸せをかみしめているような、なんともいえない表情。
そんな人たちが周りにたくさん。このレーンだけでなく、会場全体がそうなんだろうと思うと、ワタシまでハッピーになってくる。
爽やかクンのはにかんだ顔に、キュン。20代男性の緩んでいる口元、イイねぇ。30代~40代男性の、こぼれ落ちそうな笑みを取り繕っている様子、イイんですよ。とてもイイ。
ちょっと周りを見渡すだけで、(純粋+ワクワク+ドキドキ)の表情を浮かべる人ばかり。
列に並んでいると、握手ブースから出てくる人の姿も見えるんです。
メンバーとの出会いを果たし、手を触れあった彼らの夢見心地な表情。これがまたね、なんていうのかな。ハッピーオーラ全開。天使の羽が生えて昇天するんじゃないかしらと思うくらい。
頬を紅潮させて胸の前で小さくガッツポーズをする男性。目元も口元もゆるみっぱなしの男性。どこか遠い目をして握手シーンを思い出している男性。
こんな幸せな光景、見たことある?そこらじゅうの空気が桜色で、その空気に乗ってふわふわ浮遊できるんじゃないかと思えてくる。ワタシまで口元がほころんじゃうよ。
この光景を目にして、やっぱり来てよかったと心の底から思いました。
会場の雰囲気に酔いしれるうちに、末っ子の握手の順番が近づいてきた。
ドキドキと緊張がMAXの末っ子。握手もしていないのに泣き出しちゃった。まぁ、なんて可愛らしい。キュッと抱きしめて、落ち着くまで背中をさすってあげること10分。
「もう大丈夫やから。会ってくるわ」
そう言うとブースの中へ。7秒後に出てきた末っ子は、ほっぺを真っ赤にし目をキラキラさせている。
「テレビよりもめっちゃ可愛かった」
興奮しながらそう話す末っ子。いやいや、そんなあなたのほうがもっと可愛いよ。
--- 後編につづく ---
大切な時間を使って最後まで読んでくれてありがとうございます。あなたの心に、ほんの少しでもなにかを残せたのであればいいな。 スキ、コメント、サポート、どれもとても励みになります。