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みてみないと分からないもんだね ~前編~#熟成下書き

アイドル事情に疎い。

どれくらい疎いかというと、ジャニーズで知っているのは“嵐”まで。そのあとにデビューした男の子たちは、なぜかみんな同じ顔に見えるし(なぜ?)名前も分からない。

女の子のアイドルは、前田敦子の時代の“AKB48”は知っている。何年前のことかと調べてみたら、前田敦子は2012年に卒業と書いてあった。もう8年も前じゃないか。

ずいぶん長い間、ワタシのアイドル情報はまったくアップデートされていないようだ。

半年ほど前、末っ子が【坂道シリーズ】に目覚めた。【坂道シリーズ】なんて聞いたのはそのときがはじめて。

「なんなん?その坂道って」

「坂道、知らんの?」

半ばあきれ顔になりながら、末っ子は【坂道シリーズ】のことを教えてくれた。

坂道シリーズ(さかみちシリーズ)は、秋元康がプロデュースする乃木坂46、欅坂46、日向坂46、吉本坂46ら一連のアイドルグループおよび各プロジェクトの総称である--- Wikipedia 引用---

へぇ、“なんとか坂”っていう似たような名前のグループね。聞いたことあるかも。

でも、どんな違いがあり、どんなメンバーがいるのか。

アイドル音痴のワタシにはさっぱり分からない。仮に街でメンバーと遭遇したとしても、気づかない自信は120%。

末っ子がくりかえし説明をしてくれるが、それでもやっぱりちんぷんかんぷんだ。なぜかみんな同じ顔に見えてしまう(なぜ?)。

【坂道シリーズ】への熱量が天と地ほどもちがう末っ子とワタシが、乃木坂46の個別握手会に行ったハナシ。

握手会参加券を手に会場に向かう。末っ子の足どりは軽い。スキップしそうなくらいに軽い。当然だ。テレビの向こう側にいる憧れの○○ちゃんや○○ちゃんと、言葉が交わせて握手ができるんだもの。(**○○ちゃんや○○ちゃんの名前は伏せているのではなく、聞いたけど忘れてしまった)

末っ子の付き添いのワタシは、乃木坂46とAKBとの違いすら分からないほどの低レベル(アイドル音痴でごめんなさい)。

いわゆる『オタク系』と呼ばれる人たちがわんさか集まるイベントなのかしらん。

会場に着いたとたん、ワタシのそんな思い込みは吹き飛んだ。

なんと!

若くて爽やかな好青年比率、めちゃめちゃ高くないですか?!

大学のキャンパスにいそうなフツーの男子。20代後半の社会人男性。30代~40代前半の男の人もまぁまぁいるし、10代~20代の女性の姿もチラホラ。

ワタシが想像していた『オタク系』イメージとは全くかけ離れている。そうかそうか、乃木坂のファンは、こんなにも好青年系なのか。

だだっ広いイベント会場のほとんどが男性。それも爽やか青年がたくさんいるわけですよ。やっほーい!

この非日常空間にクラクラしながら、あぁ、付き添いで来てみてよかったと心の底から思いました。なかなかないよ、こんな若い男の子たちばかりの空間。無意識のうちにクンクンと匂いを嗅いでしまう怪しい人になっていた。

浮き立つ気持ちをおさえきれずにキョロキョロしまくるワタシに、「恥ずかしいから、あんまりキョロキョロせんとって」と末っ子から注意される。しょぼん。

握手会に参加するための入口はどこかなぁ。あ、あそこね、と確認して末っ子に声をかけようとすると、末っ子の姿がない。

「こっちやでー。はよ来てー」と末っ子の声。

若い男の子たちばかりの空間で浮足立っているワタシを置き去りにして、すでに入口付近にスタンバイしている。オッケーオッケー、いま行くよ。

さてさて、では。乃木坂46の個別握手会の会場に、いざ行かん。

--- つづく ---

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