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北野武監督 最新作『首』鑑賞。

北野武監督 最新作『首』鑑賞。

ひとことで言って快作。

ああいう切り口の時代劇を昨今のこの国の映画で観たことがない。
歴史が苦手でもグングン吸い込まれる。
ティーザーで見る限り、たけしさんの髷姿がどうも
「コントっぽい」と見えてたが、アドリブコントシーンも連発で、
キャスト名が"ビートたけし"名義だったのも合点がいった。

監督 北野武
芸人 ビートたけし

ここに来てじわじわと核融合していくのかしら。

争うことの滑稽さ、呆気なさ、卑劣さ、命の儚さ
初期作品の『ソナチネ』から一貫した北野監督の"死生観"はそのままに、
『座頭市』『アウトレイジ』と、エンターテイメント映画として昇華し、
色彩鮮やかなアートな画面もふんだんになった(嬉しい)。
より骨太で明快痛快。
そして自然な"お笑い要素"も混じり合い、
今までの"北野映画"を一気にスケールアップした大作だったように思った。

鬱屈した時代。
自分のモヤモヤも
映画の首みたいに「すぽ〜ん」と飛んじゃいそう。
飛んじゃう前に生きよう。

儚く美しい世界。
でも儚過ぎて間抜け過ぎて笑っちゃう世界。
だから素晴らしいんだよバカヤロー!

って感じがした。
チャンチャン♪

役者さんたちの演技の見応えもアリアリ
パンフはもちろん、念願の「首」湯呑みが買えた。
やった!"T.N GON"!


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