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元リクルート小澤美佳の「ぽんこつ」と言われた新人から40人の部下を育てるマネージャーになるまで

「私の未達時代」では第一線で活躍するセールスパーソンを訪ね、失敗をしていた過去から売れるようになった現在までのストーリーを紹介していく。

今回取材したのは、株式会社ニットの広報として活躍する、元リクルート・小澤美佳さん。新卒でリクルートに入社した彼女は、同社の営業としてプレイヤー、マネージャーを経験し、その後異職種へ転職した経歴を持つ。
 
改めて小澤さんが営業になった理由や、売れるようになったきっかけ、また業界を超えて共通する営業スキルについて、本記事で語っていただいた

プロフィール
2008年に株式会社リクルート入社。中途採用領域の代理店営業、営業マネージャーを経て、リクナビ副編集長として数多くの大学で、キャリア・就職支援の講演を実施。採用、評価、育成、組織風土醸成など幅広くHR業務に従事。2018年 中米ベリーズへ移住し、現地で観光業の会社を起業。2019年にニットに入社し、カスタマーサクセス→営業を経て、現在、広報に従事する傍ら、オンラインでのセミナー講師やイベントのファシリテーターを実施。noteではこれまでの経験を踏まえた営業や広報のノウハウを記事にし、発信している。

将来ありたい姿を見据え、新卒でリクルートの営業に

——本日はよろしくお願いします。まずは、小澤さんが営業職を選択した理由についてお伺いできればと思っています。もともと営業を希望していたのでしょうか?

はい、就職活動のときから営業職を志望していました。

というのも、営業を知らずして他のことはやれないなと思っていたんです。まずは世の中のサービスや会社、お客様に対して知見を広げたかった。またHRを経験したからこそ分かったのですが、営業はお客様の事業や経営課題にものすごい触れる機会が多く、学べることが多くて。

新卒時代から「将来はベンチャーに行きたい」と思っていたからこそ、今後のキャリアの選択肢を狭めないためにも、ファーストキャリアとして営業を選びました。

——最初から営業志望だったんですね。

そうなんです。営業がやりたいという想いが本当に強かったので、内示で営業配属ではないと分かると泣いていました。「なぜ私は営業じゃないんですか」と(笑)。

——数ある会社のなかで、なぜリクルートを選ばれたのでしょうか。

就職活動の時に自己分析をし、理想の将来像を言語化していて。一つは先ほども言った「30代になった時に、選択肢が多い状態を創りたいということ」ということ。あとは「将来、社長の右腕になる」「世の中の変化に対する仕掛け人になる経験をしたい」という三つを掲げていました。

それらの目標を踏まえて、“やりたいことドリブン”で当事者意識を重んじるリクルートであれば、全てを叶えられそうだと思いました。

「25、6歳だから通用するんだよ」苦しい新人時代

——新卒でリクルートに入社。新人時代はどのような道を歩んできたんですか?

2008年にリクルートに入社をし、一年目は某転職サイトのサービス運用をしていました。ちょうどその一年目のタイミングでリーマンショックが起こり、私が二年目になったタイミングで、新サービスを立ち上げとして名古屋で販促支援担当に。その後代理店部に異動し、代理店営業を3年半ほど経験しました。

入社してから代理店営業時代の4年半ぐらいは、本当にぽんこつでしたね。

——うまくいかずに売れない時代もあったのでしょうか。

そうですね。商談ではロジカルに話せない。なぜ自分が売れないのか理由が分からない。そのような状態だったため、社内会議では周りからも袋叩きにされていました。上司から「25、6歳だから通用するんだよ」と言われ続けて、30歳になることが本当にこわかったです。

もちろん言われたことは愚直にやり、決めたことはやり切る。がむしゃらに努力はしていましたが、思うように結果は出せていませんでしたね。

——「小澤さん=ぽんこつ」というイメージだったと。

はい。その後、東京へ異動になって、担当顧客を持つ通常の営業を経てマネージャーになった際にも、名古屋での同僚には「え、あの小澤がマネージャー?」と驚かれました(笑)。

——苦しい状況下で、どのようにモチベーションを保っていたのでしょうか?

社内から「小澤はだめだ」と言われへこんでいた際、当時の部長に相談したんです。そうしたら「お前どこ見て仕事してんだよ」って。お客様だけ見て仕事しなさいって言われたんです。

確かに私はぽんこつでしたが、お客様への想いは人一倍強い自信はありました。自分は「誰のために」営業をやっているのか。部長の言葉のおかげで、そう考えるようになり、社内ではなくお客様に視点を向けられるようになりました。

当時はリーマンショックで、求人広告を出す企業も減少し、潰れそうな会社が続出。そんな会社の方々と一緒に、「私も会社を潰したくないです」「私に何ができますか」と涙しながら一緒にテレアポをしたりしていました。お客様からも泣きながら「ありがとう」と言ってもらっていました。

売れない自分を変えたのは、会社のキーワード「推進力」

——周囲の期待に応えられず、なかなか思うようにいかなかった5年間。そこから売れるようになったきっかけは何かあるのでしょうか。

「見立てる力」「仕立てる力」「動かす力」。これらはリクルートで語られる「6つのスキル」です。つまりは目標を握り、現状とのギャップを認識をして、推進していくということ。それを数え切れないほど何度も口に出し、行動すると、自然と売れるようになっていきました。

目標を握る際は、まずは社長と握り、次にマネージャー、そして現場と握ること。次に、自分のマネージャーを巻き込みながら、現状と課題についてバーっと洗い出していく。最後に「推進力」。私はここが一番重要だと思っています。

——なるほど!具体的に教えてください。

例えば、キャンペーンをやる際は、そのプロジェクトの責任者や隊長は、誰よりも行動する必要があると思っていて。圧倒的な行動量で誰よりも努力し、背中で見せる。

あとは、キャンペーンの途中にメンバーの熱量がなくなってきても、自分だけは「頑張ろう」と言い続け、時にはメンバーを励ますこと。お祭り騒ぎにしてもいいですし、見える化してボードに貼っていくのでもいい。何らかの方法でメンバーに喝を入れながら、引っ張っていくことが大切なんです。

——推進力によって、目標達成に近づく。

そうですね。その後リーダーやマネージャーになった際も、フロントの営業やキャンペーン隊長の推進役を担った際も、推進力をつけて売れた経験が生きたなと思います。

全ては顧客視点から。営業で得たスキルを生かした広報へ

——約10年の営業を経て、現在はオンラインアウトソーシングサービス「HELP YOU」を展開する株式会社ニットの広報として活躍されています。営業で培った経験は生かされていますか?

そうですね。自分のnoteでも書いたことがあるのですが、例えば新規開拓の際、ターゲットを設定しリストアップして、一気にアタックする「タフさ」、商談の「組み立て力」など。一つひとつは細かいのですが、営業の経験が生きているなと思うことばかりです。

——なるほど、営業と広報に求められるスキルでは重なる部分が多そうですね。

話している相手が何を求めているのか、もしくはどんな課題を持っているのかを引き出し、その解決策を提案する営業。それに対し、自社が何を目指しているのかを理解し、常に世の中の変化を捉えながら、メディアが何を求めているのかを仮説立てして提案する広報。

話す内容が異なるだけで、営業も広報も動き方は一緒なんです。

また「相手のニーズ/ペインを引き出して、自分のリソースをどう活用し、解決していくのかを提案する」という点では、広報だけではなくマーケティングや開発などにも生かせる部分がある。だからこそどのような仕事も、結局は「営業だ」と思っています。

——ありがとうございます。営業の方々だけではなく異業種・異職種の方々にとっても、参考になりそうなお話が聞けました。最後に、読者に向けて一言メッセージをどうぞ!

今後、もしもあなたが営業で、転職や社内異動を経て異業種に移際、気をつけなければならないことがあります。それは「営業ができます」と相手に言うだけでは通用しないこと。「営業をするための〇〇のスキルを持っています。その証拠は▲▲です」というように、自分が営業をするためにこれまでどのようなスキルを身につけてきたのか、なぜそう言えるのかを示す必要があります。

なので、普段から自分にはどのようなスキルがあるのか言語化し、解像度を高めておくことは大切です。私自身もこれまで得たスキルを持って自分の強みを生かし、これからも広報として活動していきます。

ライター:フジカワハルカ


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