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「脳波コントロール?視点計測??」もしかしたらOrbital2は全然違うデバイスになっていたかもしれないって本当?

Orbital2というデバイスが、この形になる前にいろいろなアプローチからクリエイターの作業をより楽にするためにはどうしたらいいかを追求してきました。というところで、今回はOrbital2が今の形になるまでどんなアプローチをしてきたかをお話していきたいと思います。

このOrbital2を開発していく中で行ったアプローチは大きく分けて3つなんです。

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・ゼロアクション:一切動かさなくて、自動でやってくれるといったアクション。

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・シングルアクション:1回のトリガーに対して、1つ動作をすること。

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・ダブルアクション:1回のトリガーに対して、2つ動作をすること。

現在のOrbital2の元になった方向性がダブルアクションになります。
1つのボタンにつき、1つのアクションというシングルアクションだとたくさんのボタンが必要になるんです。なので、複数の動作を組み合わせてたくさんの機能を登録するというのが、ダブルアクション。
要はCtrl + Zも2つのキーの組み合わせによってできていて、コントロール単体、Zキー単体、Ctrl + Z(同時押し)という2つのキーで3つの機能を果たすことができます。キーを増やしていって同時押しをやっていけばパターンが増えるということになります。

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1. ゼロアクション

最初はゼロアクションからOrbital2は始まったんです。
よりいい環境を模索する中でデータを取っていて自分がどんな入力をやっているのか、人がどんな入力をやっているのかをリストに出して、いくつのショートカットキーを使っているのか、特によく使っているのは何かというのを調べていったんですけど、それを最適化していく上で結構な機能数が必要だったんです。念じた瞬間とか見た瞬間に働けばいいんじゃないかと考えたのがゼロアクションの始まりになります。

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当時、脳波を使った脳を計測できるデバイスがAmazonとかで3万円ぐらいで購入できるようになったので、それを購入してSDKをいじるような形でやっていたのが、脳波からのアプローチだったんです。実際にやっていくと残念ながら使い物にならなかったんです。安い脳波計ってノイズがすごいんです。脳波は取れるんですけど波形が何を意味しているかとか全然わからないんです。
ただ、そんな中でもすごく良いモノができたかなと思ったのですが、全然ダメでした。このような色々なアプローチをしたというのがこのゼロアクション。いわゆる見たり念じたりしただけでものが動くよっていうものでした。

2. シングルアクション

次に行ったのがシングルアクションです。
わかりやすくクリエイターの使うキーとかUIの数だけ専用のボタンをちょうどいい形で用意した製品を作りました。
要は片手用のキーボードとかゲーム用のがありますが、あれに近い形でダイヤルとかホイールとか付いたようなものを作りました。
これはちゃんと形になったんですけど、やっぱりどうしてもキーの数が多くなってしまいますし、製品の表面積も大きくなり、スイッチが多くなってくるとブラインドタッチが難しくなるんです。そうすると、キーボードとあまり変わりがないということでこの方向性は諦めました。

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あともうひとつ開発の要件定義の中に右利き左利きでもどちらの人でも使えるような製品にするというコンセプトはあったんです。それはいわゆるバリアフリー化みたいなところも含んでいるんですが、板状のものを机に置いて被せて持つのって人の手だとどうしても左右非対称じゃないですか。要は非対称というかいわゆるミラーリングされているような形状なのでどうしても右手に合わせようとすると左手に合わなくて、左手に合わせようとすると右手に合わなくなるんです。
シングルアクションでうまくいかなかったので、次は組み合わせだと。そうしたら、センサーの数が減らせるので、一つのホームポジションでも使いやすいものになるだろうというところでアプローチが始まっていくんです。

3. ダブルアクション

最初にやったのはジョイスティックですけど倒している方向によってキーのバインドあるいはダイヤルのバインドと変わるっていうのをやったんです。実はそんなに悪くなかったんですが、ただどうしても左右対称にはできなかったんです。あとかなり操作も複雑だという。
いわゆるどのキーを押して次にこう行くかであったり、これを押しながらこれを押すとこのキーになるとか、覚えるのがめちゃくちゃ大変なんです。
でも、何か根本的な方法を変えなきゃいけないなということで悩みに悩むんですが、別の開発秘話で話しているコショウミルに出会って、Orbital Engine(オービタルエンジン)が生まれました。

こんな感じで3つのアプローチから研究を行った結果、ひとつのパラレルシフトに近い形でこのOrbital2が生まれるという話でした。

クリエイターの作業に対して、どうコミットしていくかっていうのを追求したデバイスになっておりますので、気になる方は下記ページもご覧ください!

他にもOrbital2やクリエイティブ制作についての動画をアップしていますので、ぜひご覧ください。


Orbital2とは?

クリエイターを科学する、ミライの左手デバイス
「Orbital2(オービタルツー)」

Orbital2(オービタルツー)は、クリエイターのキーボードのキー(ショートカットキー)操作を無くすことを目的に開発されたハイエンド入力デバイスです。
様々なクリエイティブソフトウェアに対応し、「マウスやショートカットキーを用いる以上の作業時間の短縮」と「疲労の緩和」を実現します。


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