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Blue birds

昔は地元がダサくて嫌いだった。

早く大きくなって、どんよりとした曇天の町から脱出しスマートなシティーライフを堪能したいと願っていた。
札幌の大学に入学後、出身地を当てるゲームに興じた際、東京や名古屋出身と言われるのが、垢抜けた印象を与えていると感じ妙に嬉しかった。

今振り返ると、そんな風に考えていた自分自身が一番ダサかった。

大学卒業後、不本意ながら地元にUターンして早8年もの月日が経った。
今では僕の住む場所が日本で一番、世界で一番食事が美味しい土地だと県外の友人に触れ回り、新潟県長岡市出身であることを胸をはってアピールしている。

先日、散髪で利用した美容室に置いてあった、みしま観光協会が発光する小冊子「MISHIMA BITO」にこんな一節があった。

みしまには職人が多い。
酒造り職人、みそ造り職人、米職人、鋸職人、鋳造職人、料理職人・・・。
あたり前に親から伝わり、素直に受け継いだ職人。
あるいは好きな道を極め、このみしまに根づいた職人。
なぜ、こんなに小さなまちに、いろいろな業種のマイスターがいるのだろう。

天の利・・・米・水・自然の恵み
地の利・・・古来より、人流の交差する地域
人の利・・・純でおおらかな人間性

”ご天領”であったおかげという人もいる。
だからムリのない、ありのままの時の流れの中で、産業が生まれ、人が育まれ、やさしい時の流れる地域になったのか・・・。

冊子「MISHIMA BITO」

幸せとは遠くにあるのではなく、身近なところに転がっているものなのかもしれない。当たり前だと見過ごしているものの中にこそ、光り輝く原石がたくさん散りばめられている。

大切な人たちと共に眼の前に広がる美しい風景をいつまでも慈しみたい。

今日も皆様にとってよい一日でありますように。



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