番外編

次回は後書きと書いておきながら違う事をして申し訳無い。

今回は番外編って事で。短編小説を。



このメンヘラホイホイに出ている主人公の俺という人間についての話だ。

彼は幼少期から実家を出るまで両親の存在に悩まされていたんだ。

彼の両親は典型的な昔の親で、機嫌が悪くなるとお小遣いを長いこと渡さなかったり(決して貧乏では無い)していた。
両親にとって理想的な子供では無いと判断した場合は徹底的に彼の存在を、行動を批判して「お前は両親を裏切った」という言葉を浴びせた。彼は常に緊張感を持って、両親にとって良い子供を演じようと必死になった。ただお小遣いが欲しかった。彼自身はそれが出来ていたと思っていたが、どうやらそれは間違っていたのかも知れない。

勘当された彼は両親の元を離れ、連絡を取らなかった時期がおよそ10年。そこで味わったのは楽になった自分の心。

しかしながら、彼女はできても長く続かない。
そうか。両親は彼との約束をことごとく破り、自らの行為を全て正当化。彼は常に加害者であり裏切り者扱いされた。

俺という男は、知らず知らずのうちに人を信じられなくなっていたのだろう。


時が経過し、再び両親と連絡を取り始めたが、演技を知らず知らずのうちにしているせいか、ストレスで身体に影響が出てしまった。

そこで彼は一大決心した。

親と縁を切ろうと。

両親に向けて最後の手紙を書いた。

そうすれば裏切り者だと思われる事も無い。少なくとも両親にとっては。


今まで育ててくれてありがとう。
俺を産んでくれてありがとう。

あなた達はずっと俺の被害者でした。
全てあなたが悪いと俺に言って来ました。

もうそんな想いはさせません。

ただ一つ伝えられる事ができるのであれば、
あなた達が言った希望のある言葉を俺はただただ信じていました。何故ならあなた達は俺にとって大切な両親だったから。

俺はあなた達にとって良い息子にはなれませんでした。

そんなあなた達に俺ができるのは

あなた達の前に二度と姿を現さない事です。

裏切り者の最後の裏切りです。
これ以上、裏切り者だと思われたくありません。

残りの人生、俺はその約束を守ります。


さようなら



本音で両親に話すつもりは全く無い。
こっちの意見を全て批判してきた人達に対して
今さら本音を聞いてもらいたいなんて、バカバカしいんだ。

この内容を理解した上で次回も楽しんでもらえたらと思う。

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