見出し画像

【ロッテ】2022年ドラフト選手の1年目を振り返る。 

昨年のドラフトからはや1年。(と1カ月)
ドラフト選手たちも激動のプロ1年目を終えた。

というわけで、今回は昨年度のドラフト選手たちがどのような成長を遂げたかを振り返っていこうと思う。

なお、このようなコンテンツは敬遠されることも多いが、あくまでも長い目で見る上での1年を切り取るだけであり、最終的な評価でない点は理解していただけるとありがたい。


1.2022ドラフト選手詳細

1位指名:菊地吏玖(札幌大谷高校 ⇒ 専修大学)

https://www.chibanippo.co.jp/sports/lotte/1030873より

今季は開幕1軍を逃したものの、春先はファームで先発としての登板機会を多く得ていた。
内容も4月2日は5回2失点13日は6回を6失点(自責5)21日には6回を1失点10奪三振とムラはあるものの全体的には順調。
ただ、その数日後の4月25日に「左内腹斜筋損傷」となりリハビリを余儀なくされるなどの不運もあり、今季の1軍登板は谷間的に1度起用されるのみとなってしまった。

懸念点を挙げのであれば、春先は147キロを計測したり、フォーシーム空振りが取れていた反面、夏場球速キレがともに落ちていたことだろうか。

ただ、ファーム日程を消化した後のフェニックスリーグでは球速も戻り、リリーフ起用で9回に守護神のような形で起用されていた時は、先発時よりもさらに球威が増していたようにも思えた。
もしかしたら、リリーフ適性の方が高いかもしれない。
とやかく、ここに関しては特段気にすることはないだろう。

とはいえ、現在マリーンズの先発ローテは4‐5枚までしか埋まっていないため、来季は菊地にとってもチャンスであり勝負のシーズンとなる。

2位指名:友杉篤暉(立正大湘南高校 ⇒ 天理大学)

https://news.yahoo.co.jp/articles/06307423895aaa9261d71137f76a25e87ad2dfba/images/000より

友杉の強みはやはり「足」だろう。
普通の野手であれば追いつかないであろう打球に対して追いついたり、高い盗塁走塁能力は彼の持ち味でもある。

ただ自体はそこまで強くないため、二塁手の方がいいかもなぁとは思ったり…

打撃面は、三振で打席を終えることは少ないが、四死球での出塁率を表すlsoDが平均と比べても絶望的に低い
ただボール球スイング率見逃し率高くない
ツッコミどころが満載である。

これらをまとめると、コンタクト力はあるもののファウルや凡打となったり、投手カウントファウルで整えきれていない可能性があるだろう。
加えて、ボール球のスイング率は少ないにも関わらず高めのボールゾーンを無理やりヒットにすることも多かった。今はヒットゾーンに飛んでいるものの、いつかは収束することが予想されるため、ゾーン管理も改善しておきたい。
あと左投手

と、まだまだ課題の残る友杉だが、大学時代日本代表を経験、首位打者を2度獲得したりと攻守でプロレベルでも戦える十分な能力は持っている。
幕張遊撃隊論争を終幕に追い込むためにも、来季以降もまだまだ目が離せない選手だ。

3位指名:田中晴也(日本文理高校)

https://www.niigata-nippo.co.jp/articles/-/148213より

プロ1年目の今季は、夏頃までは体づくりに専念していた。
そして、迎えた8月10日の公式戦初登板1回を1奪三振で無失点
その後も登板を重ね、9月24日には2イニング10月1日には3イニングと、順調に経験を積むことが出来ている。

また、フェニックスリーグでは5イニング程度の本格的な先発登板を果たしていたりと、ここまではあまりにも順調すぎる成長曲線を描けている。

正直、1年目でここまで投げれるとは思っていなかったが、こうもなればより期待は高まる。
将来のエース候補には、来季はファームのローテーションをつかみ取り1軍の舞台へ駆けあがってほしい。

4位指名:高野脩太(出雲商業高校 ⇒ 関西大学 ⇒ 日本通運)

https://hochi.news/articles/20230207-OHT1T51166.html?mode=photoより

元広島の大野豊さんと同じ出雲商業出身の左腕は、大学時代にプロ球団から調査書は届くもプロ入りは実現せず、社会人に進み悲願のプロ入りを果たした。

そんな高野の特徴はそのダイナミックなフォームで、元巨人の岡島秀樹を彷彿とさせるほど。
ただ、バント処理などのフィールディング面は特に問題はない。

そんな物珍しい左腕は、春先はファームで打ち込まれてしまい防御率は6点台を推移していたものの、夏場にかけて徐々にアジャスト。

1軍初登板は7月25日の西武戦で7回裏から2イニングを無失点、その後も細かなコントロールには苦しみながらも7試合に登板し、1軍での適応力も見せていた。

現在のマリーンズは慢性的な左腕不足に陥っているため、高野にも十分チャンスはある。
チャンスを逃さず、セットアップマン定着を目指してほしい。

5位指名:金田優太(浦和学院高校)

https://pacificleague.com/player/523021より

高校時代は打っては高校通算28発通算打率.409投げては140㎞越え強肩を活かした魅せる守備で湧かせたりと、身体能力の高い選手として期待され入団を果たした。

加えて、金田は高卒ルーキーでは異例となるZOZOでのオープン戦にスタメン出場を果たすなど、チームからの期待度も相当なものであることが読み取れた。

ただ、遊撃守備には苦しいものがあり、ファーム公式戦遊撃手として出場した際のUZR‐10近くと絶望的な数字を叩き出してしまった。
これを受け、夏ごろからは強肩を活かして三塁手で出場することが増えた。
いわゆるコンバートである。

そして、三塁手として正式にコンバートされれば打力というのは必要不可欠だ。
ここからはあくまでも主観だが、打席での構え方スイング軌道は悪くないように見える。
現状は筋力がそこまで付いていないために成績が追い付いていないが、将来的には日本を代表する打者になれる逸材ではないだろうか。

今後、どのポジションでどのように起用されるかは未知数だが、だからこそ楽しみな選手の1人である。

育成1位指名:吉川悠斗(浦和麗明高校)

https://www.nikkansports.com/baseball/photonews/photonews_nsInc_202301270001490-1.htmlより

所属していた浦和麗明高校2018年に共学化されたばかりの高校で創部からも時間は経っておらず、同校からは初めてのドラフト指名選手の排出となる。

そんな吉川は、中学時代まではサイドハンドであったが高校からスリークにフォームを変更、結果として中学時代は110㎞中盤程度だった球速も3年夏時点では142㎞まで成長し、落差の大きいチェンジアップも駆使して1試合20奪三振も記録した。

プロ入り後も成長は止まらず、ファーム公式戦では最速147㎞まで計測し、平均も145.4㎞スライダーも投げ始めるなど、到底プロ1年目の育成選手とは思えない。

そして、ここまで順調に投げることのできている吉川フェニックスリーグでも多くの登板機会を得ている。
来季は2軍の先発ローテに割って入れるよう、さらに磨きをかけていってほしい。

育成2位指名:白濱快起(飯塚高校)

https://pacificleague.com/video/3118727より

今季は体づくりに専念した大型右腕。
192㎝の長身から投じる最速145キロのフォーシームには威力もあるほか、スライダーカーブフォークなどの変化球も操る投手である。
ちなみに、打撃センスもいい。

また、白濱は前述の通り大柄な投手であるが、フォームも特段ごちゃごちゃしているわけでもない本当の意味での素材投手という要素が強い投手である。

今季は、オフのフェニックスリーグでプロ初登板を記録しているものの、数試合程度
来季からは少しずつ登板機会を増やして、数年後のマリーンズ投手陣に厚みを持たせてほしい。

育成3位指名:勝又琉偉(富士宮東高校)

https://pacificleague.com/video/3118727より

勝又は、身長188㎝とスケールが大きいながら同期の高校生遊撃手の中でも守備走塁に関しては上位に食い込むぐらいの能力を有する選手であった。

ファームでもUZRは0付近に推移するなど、高卒1年目選手と考えれば十分な守備力を発揮しており、ここからさらに技術を学んでいけば球界屈指の守備・走塁力を持つ選手になれる可能性を秘めている。

ただ、課題はやはり打撃である。
打撃を見ていると、勝又バットを最大限の長さで使っているが、コンタクトヒッターのようなタイプを目指すのであれば荻野のように短く持ってもいいのでは、と思ったり思わなかったり。

ただ、まだまだ1年目で体も出来上がっていない。
今後もトレーニングを積んでプレーでワクワクさせてくれる選手に育ってくれることを期待したい。

育成4位指名:黒川凱星(学法石川高校)

https://www.sanspo.com/article/20221121-7B4RR4E3WZPMTOIWGDTGTCJEQA/より

マリーンズの最後の指名となった黒川は、小学校時代にマリーンズjrを経験している選手で、マリーンズjrの入団2年連続となった。

そんな黒川は、今季は試合にはそこまで出場せず体づくりに専念。
その中で、後半戦以降に出場をしたもののプロ初ヒットは記録できなかった。

ただ、入団会見時からそうであったがマリーンズでは貴重な「喋れる選手」であり、試合中にもで味方をサポートしている面も見られた。

勿論、育成4位の野手で1年目は思うように試合に出場できなかった点フェニックスリーグで外野手として出場している点は苦しいものの、来季はファーム二遊間としてがっつり出場したいところである。

2.あとがき

というわけで、昨年のドラフト選手を振り返ってみました。
いかがだったでしょうか?

昨年のドラフト終了後には、二遊間系を高大併せて4人獲得したことを批判されていたりと多くの賛否が見受けられましたが、個人的には満足のいくドラフトだったと思います。(なぜなら、去年は菊地‐友杉‐田中‐河野‐戸井と予想していたためである。)

ただ、これはあくまでも0‐1年目の状態で満点となっただけで、プロ生活は始まったばかり。
まだまだ、2022ドラフト選手からは目が離せません。

というわけで今回はこの辺で。
また次回、さいなら~

この記事が参加している募集

野球が好き

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?