父と母への詫び状(原文ママ)
お父さん お母さんへ
いつも温かく僕たち家族のことを見守ってくれてありがとう。
そして、いくつになっても心配ばかりかけてしまってごめんなさい。
でも、もうそろそろ心配はかけないようにしたいとは思っています。これまでのことを踏まえると、なかなかにわかには信じられないかもしれませんが、今度ばかりは少し期待をしていてもらえると嬉しいです。
そして、本当は、面と向かって自分の口で二人への感謝の気持ちを述べたいところだけど、二人もよく分かっている通り元々すごくシャイなタイプなので、どうせまた顔を真っ赤にして、思うように話せないのは目に見えているので、文章に自分の気持ちをしたためさせていただきます。
直筆じゃないのも申し訳ないけれど、これも僕の字の汚さは重々承知だと思うので、なにとぞご了承ください。
というわけで、あらためまして
親として今まで僕を育て見守ってくれて本当にありがとうございます。
今こうやって僕がまがりなりにも幸せな家庭を築けているのは、お父さんとお母さんからもらった愛情のおかげだと心から感謝しています。
というのも、子供が特段、好きでもない僕が、今こんなにも○○(息子)のことを大好きでいられるのは、やはり二人が僕に愛情をしっかり注いでくれたからだと思うからです。
例えば、何か特別な思い出があったわけではないけれど、僕も弟も子供の頃、家族4人で過ごしたあの△□の家が大好きだからね。
お父さんとお母さんがあの頃、不器用ながらも僕たちを愛してくれたように、僕もまた不器用だけど全力で○○のことを愛していきたいと思っています。
昨年は、その○○のことで本当にたくさんの心配をかけてしまいました。
そして、まだ不登校が続いていたり、ときっと今も心配だったり不安を感じていると思います。
にもかかわらず、二人が何も言わずにただ見守り続けてくれているのは、きっと僕と◇◇ちゃん(妻)のことを信用してくれているからだと思って、その点についてもとてもありがたく思っています。
おかげさまで、○○もあの小さな体では耐えられないくらいの辛い体験を今、乗り越えつつある過程で、どんどん逞しく成長していっています。
本当に大人顔負けのユーモアのセンスやその優しい性格で、彼のことを好きで応援してくれる大人や年上のたちも少なくありません。
だから、今、学校に通えずに同い年の友達がいなくても、とても楽しく過ごしているからどうかご安心ください。
そんな○○に比べると本当に出来の悪い息子だった僕は、きっと二人の期待を裏切り続けてきたと思います。
でも、決して順風満帆とは行かないけれど、自分自身で作ったレールの上を歩く人生は、辛いこともたくさんある一方で、想像以上に毎日を“生きている”という充実感が感じられるとても充実して楽しいものでもあります。
そう言えば、先週、〇〇と一緒に公園で遊んでいたとき、ふと彼が
「こーゆー何気ないことが何よりも幸せだよね」
って言ってくれて、ああ僕もまさに同じ気持ちだなあと思ったと同時に、
そんな慎ましくも幸せな生活をこれからも家族3人で丁寧に紡いでいくことが、きっとお父さん、お母さんへの最大の親孝行かもしれない、と思いました。
というわけで、本当にいつもありがとう。
お父さんとお母さんの子供として産まれてよかった
と今では心から思っています。
それでは、どうかいつまでも元気で長生きしてください。
追伸
来春あたり、また三世代で会えるのを楽しみにしています。
N.O.T.Eより
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