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US卒業シーズン到来!

おはようございます。
もうすぐGWですね。皆さんはどのくらい休まれますか?
旅行に行かれる方も家に残ってダラダラする方も安全・安心な楽しい連休となりますように。水分はこまめに摂取して下さいね。

特に海外旅行に行かれる方。現地の空港に降り立ったその瞬間から『ここは日本では無い』と気持ちを切り替え、こちらから何も頼んでいないのに、お金を払ってもいないのに、『ご親切にどうも、はあり得ない』と肝に銘じておきましょう。

さてさて、

この時期になるとアメリカの学校はいよいよ学年末。
最終学年(シニア)の生徒はGraduation PartyやCeremonyが控えている。

まずは高校生。華やかだ。

パーティードレスを探してモールを練り歩く高校生の女子親子。
タキシード屋さんでサイズチェックしてもらう高校生の男子親子。
以前は男女カップルでの参加が定番だったが、今は同性友人グループでの参加も全然あり。ドレスを来て素敵な場所で事前に記念撮影の予約もする。
この時点でほぼ進学する大学も決まっていて、これから友達や親と離れるのが分かっているので今この時を思いっきり楽しむ。

パーティー会場はその年によってクルーズ船だったり、歴史的な建物だったり、モダンな会場だったり。その為にPTAが年間を通じて様々な方法でファンドレイズ(資金集め)をしてきた。その親御さん達の実行力とパワーには毎年圧倒される。

大学はもっと大変だ。

学生は卒業式当日間際まで卒論や提出作品、追試などにかかりっきりで皆寝不足の中、ガウンのサイズ合わせや手配、ワイワイ言って来る親・親戚の相手しなければならない。卒業式の席も予約制なのだ。

余談だが、卒業の帽子についている、あのヒレヒレ。ただの格好付けではない。式の始まりでは右に垂らし、卒業証書(実はケースだけ。中身は後から郵送)を授与されたら左に垂らすのが慣例。

卒業式の後の食事会もどのタイミングで誰とどこでするのか、を決めて予約を入れておかないと大学周辺のレストランはどこも空きがない。

そして、寮・下宿・ルームシェア・アパートからの引越し。大学周辺には車を路駐するスペースが全く無いので、大学から宅急便屋さんのような大きなカートを借りてきて道路をゴロゴロ何度も遠くの車まで往復する。不要な家具や家電はそれまでに売り渡しておかなければならない。

とにかく大忙しなのだ。これらの事を全て自分でタイムマネージメント、オーガナイズできる人でないとアメリカの大学は卒業できない。誰も助けてはくれないのだ。

コミュニティーカレッジ(2〜8年)で一般教養を取った人はUniversity(4年制大学)へのトランスファー(編入)を目指す。4年制大学を卒業する人は大学院へ進学する人、別の州のメディカルスクールや大学院に行く人、外国に留学する人、地元に帰ってインターンする人、いろいろだ。

日本のように新卒で一斉に就職というのはほぼ無い。「BA(学士)のあんたに何が出来るの?」と何百通もアプリケーションを出してもまず受からない。即戦力として会社の利益になるようなスキル、もしくは経験がある人でないと面接にすら辿り着かない。

だから、皆バイトをしながらMA(修士)を取るために大学に戻ったりコミュニティーカレッジのクラスを取ったり、インターンをして、さらなる資格やスキルを身に付け、お金・コネ、使えるものは何でも使って必死で闘う20代なのだ。ホント、偉い。

ちょっと待って。S・ジョブズは大学中退してるじゃない、と思っているそこのあなた。彼は努力する天才。あーいう人たちは既存の大学のプログラム、会社のシステムに収まらない。0から1を創る人たち、だから起業するのだ。

そして忘れてはならないのが、大学のプログラムに収まっている努力する天才もゴロゴロいることだ。それも世界中から。年齢・性別・国籍は関係ない。親が必死で働いて、子どもの学費に仕送りをして、どの親子も日々懸命に闘っている。だからこそ、卒業式を迎える喜びは家族の祭典なのだ。

何とかならないのかな、あの学費の高さと家賃の高さ。



 

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