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シネコヤ 鵠沼海岸

鵠沼海岸駅にある映画とパンと本の店シネコヤ。

代表の竹中さんは藤沢の映画館がなくなっていくショックを起点に、数々の困難と出会いを経てシネコヤを構えるに至りました。
その過程を聞く機会があり、ぜひ一度と訪ねてみました。

シャッターのない商店街、鵠沼海岸商店街という恵まれた環境で個人商店としての映画空間を成功させ、地方都市の映画空間運営のモデルケースを目指しています。飲食や本、イベントを組み合わせる(映画+α)ことで収益の安定を図っているそうです。

元は写真館というレトロな外観
シアターは2階

受付で簡単にシステムを説明いただき、番号札をもらいます。
上映開始時間まで1階でコーヒーやパンを買ったり、本棚の本を見たりできます(読む時間は今回なし)。

映画本以外には詩集が目につき物色しがいがありそうでした

販売しているドリンクやパンは映画を観ながらいただけます。

「Desture」のパンや地元の野菜が販売されています

番号を呼ばれていよいよ2階へ。

一つ一つ表情の違う椅子やカウチ席を、受付番号順に選べるシステム。最近は映画館の椅子に長時間座るのが辛いと感じる時もありますが、こちらの椅子は快適でした。
パンはカトラリーを使用しなくて済み音が出にくいので、映画を見ながらの食事に向いているという考え方だそう。

席まで持ってきてくれます
ベーコンエピは温めてくれました
(上映前の予告編時に撮影)

観たタイトルは「国葬の日」。
日時都合で選びましたが、日本の世論を二分しただけにみごたえのある作品でした。

2階に上がる踊り場の、宝石のようなコーナーにじんわり。シネコヤを公民館的な空間にとも考えているという竹中さんの言葉に、映画「ニュー・シネマ・パラダイス」火災前のCINEMA PARADISOが真っ先に思い浮かんだから。

少年トトの笑顔は永遠

ご自身もバイトしていたという映画館の廃業に直面、地域の活動や上映会をしながら、人の意見はそこそこに自分の感覚に合う映画空間を妄想(ご本人談)、実際にイメージ画をおこしついに理想の物件に出会う過程は、まるでひとつの映画のようによくできた美しいストーリーです。

その一連の流れの中でこの事業をやるぞ!と決意した瞬間はいつですか?と質問してみたところ、
「シネコヤ」と名前を決めた時だと思う、という回答。

屋号とはそれほどのものなのだな、と屋号はまだないは思ったのでした。

商店街を抜けると海


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