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kintone導入事例:菓子製造会社

今回は菓子製造会社のkintone導入事例をご紹介します。
全内容を紹介すると大変長くなるので、導入時の主となった業務にフォーカスしてお話ししようと思います。

業種:菓子製造業
ITリテラシー:低め
従業員数:25名(パート含む)


「紙」の受け渡しでの受発注業務

菓子製造業ですので、もちろん顧客から注文が入ります。
注文は、FAX又はメールでの注文受付をしており事務員がFAX(紙)の注文票と印刷したメールからの注文票を2階の製造現場にいる製造部長に手渡をしていました

注文票を受け取った製造部長は、納品日など重要な内容部分に色ペンで線を引き、壁のホワイトボードに曜日別にして貼り付けることで製造スケジュールを整理してたのです。ホワイトボードには1週間分の枠しかないので、その他の納品書は別の場所で束で保管され、翌週以降の製造予定は製造部長の手書きのスケジュール帳の中にあるといった状態。

製造が完了すると、紙の注文票と照らし合わせて最終チェックを行います。
そこから工場長が1階の事務室へ降りて、注文票を見ながら会計ソフトにて納品書と受領書を作成し、出荷、となります。注文票は、紙の状態でファイルに保存されて完了。

現状の課題点

上記の受注フローから抱えていた課題点としては
・製造部長のみ製造スケジュールを把握している状況で、他の製造者は「どの企業の・何の商品」を製造するのか前日まで分からないため製造準備が不十分になってしまうこと。
・顧客からの納品日修正や包装形態などの細かい要望が電話で掛かってくるため、注文に関する変更点などは口頭での伝達になっていた。伝達忘れや認識の違いなどが多数発生していた。
・注文に問題があった場合などは紙の束を探りながら過去の注文票を探し出さなければならず手間が掛かっていた
・どの商品が、どのぐらい注文されているのか?などの商品データは月末に経理担当に確認する事でしか分からなかった
・コロナなどの感染症対策ができなかった(紙の受け渡しや口頭での伝達だと「非接触」ができない状態)

kintoneで実現したペーパーレスな受注体制

kintoneで作成した簡単な中身の構成図です。↓

まず、注文内容はkintoneの「受注発注アプリ」に事務員さんが入力します。
製造部長は、2階のパソコンでkintoneにログインし、受注状況を確認。
3階のモニターに受注状況を映し出すことで、全製造者も現状を確認できるという体制を作りました。そして、各顧客ごとの注文には「備考欄」があり、注文内容の細かな要望を「文字」又は「写真」で確認できるように。
このことで、社内での「言った・言ってない」や「認識の違い」などが激減。

受注発注アプリは、KANBANというプラグインを活用して製造状況を全社員が把握できるように。(今までは、顧客から追加要望などの電話がきても、お客様をお待たせし、事務員が社内電話を使って製造状況を確認・追加可能か?などを確認していました。)

そして、今までは製造部長が1階まで降りて会計ソフト(クラウドではない)で作成していた納品書と受領書に関しても、kintoneの「受注発注アプリ」からボタン1つで作成できるように構築。

請求書までkintoneで作成したい!と話は広がり
請求書発行アプリを作成し、請求書を発行するまでをkintoneで実現しました。

「受注アプリ」には「顧客マスター」「商品マスター」が連携しており、商品は種類別に分類されています。
そのことで、リアルタイムで「種類別の受注状況」「種類別売上合計」が確認できるようになりました。もちろん、顧客の注文履歴もすぐに見れる、そして情報を検索できるようになり、顧客への電話対応もスムーズに行えるようになっています。

小さくても一歩を踏み出せるのがkintone

最後に:FAXは続けているではないか!と思われたかもしれませんが、顧客層も老舗:担当者がご高齢なことが多く、指導にも時間がかかるために現状ではFAX受注を続けている状況です。)

しかし、このように1業務ごとづつから小さく一歩が踏み出せるのがやはりkintoneの魅了ではないでしょうか。



活用した有料プラグイン↓





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