心理系大学院受験〜過去問題を見てみよう!〜
こんにちは。心理系大学院受験予備校 KoKoRo UP Academy(ココロアップアカデミー)です。
大学院受験の合格の秘訣の一つとして、過去問研究があります。
強調して言うと、「過去問研究をせずして、合格はできない」です。
私も学生の頃、初めて大学院の過去問題を見た時に「??」と思ったことを覚えています。
「法則定立的と個性記述的を具体例(研究?)を挙げて述べなさい」
という問題でした。今のようにネットで論文を読める時代ではなかったので、大変苦労しました。
さて、大学院によって出題される分野、出題される形式が異なります。
用語説明問題であっても、100字と300字では分量が異なるので、当然含めなければいけない内容も変わってきます。
例えば、
次の用語を簡潔に説明しなさい。
・考想化声
・考想伝播
(この場合は、分量は用紙のサイズに合わせます)
・「フォーカシング」について200字で説明しなさい。
上記のような問題の場合、心理学のテキストや、予備校の用語集、ネットで調べると答えはあります。勉強法としては、知識をインプットをして、実際に書くといったアウトプットすることになります(時間はかかりますよ。さらに、体系的に整理をされた状態でないと覚えきれません)。
実際に最も対策がなかなかできないのが、
事例対策です。
大学院によって難度はありますが、事例問題自体、解くのが難しいと言えます。テキストや用語説明では対策がなかなかできないからです。
国公立の大学院の事例問題で以下のような問題が出ました(改変してます)。
長年隣の家に住んでおり、認知症が進んでいると聞いている高齢のお隣さんと、夕方に道で出会った。こちらが挨拶したところ、「どなたさまですか?」と返答された。あなたは、臨床心理学を学ぶ隣人として、どのように対応しますか。応対の意図と想いも含めて述べなさい。
この問題の解き方を質問してきた生徒は、「??」な状態でした。
なかなか癖のある応用問題なのですね。ですが、事例問題としてはコツをしっかりおさえていれば、解くことができます。
対応をすることが前提で、なぜそうしたか、根拠は答えなければなりません。根拠となる部分が、心理学的知識に基づいたもので記述するわけです。
この場合、認知症が進んでいると聞いている、知っているわけですから、「どの程度の進行具合か?」ということが記述の重要ポイントとなります。
「長年」という記載が効いてくるわけですね。当然、面識があるということです。
挨拶をしたのにもかかわらず、お隣さんが「どなたさまですか?」という返答は、認知症の見当識障害にあたるわけです。これが、アセスメントのポイントなり、当然、お隣さんが1人で道で歩いていることに対応したほうがいいという判断になるわけです。安全確保をする観点から、家人を呼ぶか、お隣のお家まで連れて行く、など対応が考えらます。
最後に、「想い」を記載させることが臨床心理学の問題っぽいなと思います。
このような場面に出会したら、「あなたは何を想うか?」を答えさせるのですから。
今後は、過去問の勉強法や、面白い過去問を解説を取り上げていきます。
ここまで読んでいただいてありがとうございます。
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