見出し画像

虐待加害者を擁護するなら、虐待被害者のことも忘れないで欲しい

私の母は、国立(こくりつ)大卒の小学校の先生でした。


しかし、家では心理的虐待加害者です。


私の父は、中卒のバンドマンでした。
いつも、子どもには自分の人生を自慢していました。

しかし、家では子どもを虐待をする妻に依存し加勢する虐待加担者です。


この2人の共通点は、
自分の親に虐待されていた経験があり、
自身が自分の子どもを虐待しているという自覚がない
という所です。


立派な学歴を持っていても、
子育てにも役立つような勉強をしたり、仕事に就いていても、
誇れるような人生を送っていても、
自身が虐待問題を抱えているにも関わらず、それに直視せずに生きていては、子どもの前ではどんな立派な経歴も意味をなさないのです。


心理的虐待とは


心理的虐待は、大声や脅しなどで恐怖に陥れる、無視や拒否的な態度をとる、著しくきょうだい間差別をする、自尊心を傷つける言葉を繰り返し使って傷つける、子どもがドメスティック・バイオレンスを目撃する、などを指します。子どもの心を死なせてしまうような虐待、と理解すると良いと思います。

オレンジリボン運動

心理的虐待は目に見えない暴力なので
虐待親は「これは虐待だ」という自覚は持ちづらいでしょうし、被害者自身が周りの大人にハッキリ「私は虐待されてる」と伝えない限りは虐待の事実に誰も気づきません。
被害者の方によっては大人になるまで自分が虐待されて育ったと気づかない場合もあります。(自分もそのパターンでした(~_~;))


虐待は、被害者が「自分は虐待されてる」と気づいて、「このまま人の親になったら自分の子どもを傷つけてしまうかもしれない」と人生の中で1度立ち止まって、カウンセリングを受けるなどして自分や家族の虐待の現状と向き合わなければ、連鎖(親と同じ事をする、虐待が世代を超えて繰り返される事)します。

つまり、親に対する怒りを抱えた本人が人の親になる前にそれを解消しなければ、その怒りを子どもにぶつける虐待親になってしまうのです。
これが、『虐待の連鎖』の仕組みです。


虐待被害児(者)だった人も、子どもを傷つければ虐待加害者です。
もう、被害者ではありません。



虐待は、心理的だとか身体的だとかの種類に関わらず、本当にたちの悪いものだと思います。
なぜなら、虐待親は外(他人の前)では苦労をしている気の優しい親を演じるものだから、実際に虐待している様子を見ていない大人達は加害者の味方についてしまう事があるからです。
世の中では、社会が悪いから、制度がなってないから、それらが父親、母親の負担となって
『つい』
子どもに手を出してしまうんだ‥
と、まるで虐待加害者を悲劇の人のように捉えて擁護します。
しかし、実際に子どもを虐待している時の親の顔は、悪魔や鬼よりもひきつったような、怖い顔をしています。笑いながら虐待をする時もあります。
そんな人達を、『悲劇の人』と言えるでしょうか?


その一方で、虐待被害者は‥
親から傷つけられて傷つけられて、傷つけられた果てには精神障害になって世間からは「おかしい人」認定をされたり、本人も対人恐怖で上手く社会になじめなかったりと、大人になってからも苦労する人が多いです。
そんな中で
「私はお父さんお母さんに虐待されていました」
「お母さんがいつも私をいじめるから、人を信じられなくなりました」
と主張すると

「産んでもらったんだから」
「育ててもらったんだから」
「それなのに、そんな虐待だなんて言うなんて」
       『親不孝者め』。

社会からはそんな批判を受けてしまう。
または、

対人恐怖の中、外に出られなければ「引きこもり」。
自分の親に傷つけられて人と関わるどころの精神状態でないのに、働かなければ「ニート」。

虐待被害者の心をいじめる相手は、何も親だけではないのです。

それと、虐待の後遺症も、被害者にとっては意外な所でネックになったりします。
私の場合は、親元を離れて部屋を借りる際に「精神障害を持っている」という理由だけで、民間の賃貸物件を借りられませんでした。
それは私に限った話ではないと、不動産屋さんは言っていました。


虐待がどれだけ罪深いか、世間の虐待に対する認識がどれだけ薄いか、ここまで読んでいただいてお分かりいただけましたでしょうか?



しかしながら、世の中には虐待被害者の味方をしてくれる大人達もいます。
その方々は、どうしたら虐待を防げるか、どうしたら虐待件数を減らせるか?と、虐待被害者(児)が助かる方法を一生懸命に考えて実行に移してくれています。


その活動に貢献する意味として、私からひとつ提案があります。
それは、大人になっていく虐待被害者(まだ自分を見失っていなければ加害者も)に出来る虐待防止策なのですが、聴いていただける気持ちがあれば幸いです。

虐待防止策。

それは、

自分が虐待加害者にならないこと
です。

そして、そうならないためには
『子どもを持つまたは子どもを傷つける前に、自身の虐待親への怒りを消化しておく』。

そうして、
『虐待の連鎖を断ち切る』。


ただ、虐待被害者の方の中には親の愛情を求めて付き合って一緒になった相手が虐待親予備軍だった、共依存(特定の相手との関係に依存しすぎる状態の事。虐待親夫婦は共依存関係である場合が多いです。)関係を築いてしまったという場合もあります。
そうしたら、相手にも防止策を教えて2人で解決に向かって動いてみる、という新たなる提案をしたいところですが‥
聴いてもらえなければ、別の人を探すなりした方が良いです。

本当にその相手を愛しているなら、一生一緒にいるのも選択のひとつですが、

その相手と一緒になったら、自分自身や子どもはどんな光景を見ることになるのか。

自分が見てきた虐待による惨劇の光景とダブったら‥

と、想像してみると怖くないですか?(⁠(⁠(⁠;⁠ꏿ⁠_⁠ꏿ⁠;⁠)⁠)⁠)




私自身も自身の親に対する怒りが頭と心に溜まってるな、と自覚した上で
どうしたらこの怒りはなくなるだろう?と、虐待加害者にならないようにするために怒り消化法を模索中です。
(カウンセリングは受けましたが、親に対する怒りの感情はまだ自分の中に残っています。虐待って怖いですね。(⁠˘⁠・⁠_⁠・⁠˘⁠))


虐待被害者の方も、
虐待の連鎖の仕組みを知った事で
「ああ、自分は連鎖しちゃうんだ〜」
と、ネガティブな可能性にとらわれず、
「良いこと知ったぞ。」

「じゃあ、子どもに怒りをぶつける前になんとか解消法を探そう!」

と、

前を向いてみませんか。





長々とした文章にも関わらず、
最後までお読みくださいまして、ありがとうございました。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?