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ジェイラボワークショップ第65回『科学と倫理』【物理学部】[20231002-1015]部長総括#JLWS

具体的なWSの内容は以下のnote記事をご覧ください:

今回のWSでは、『科学と倫理-AI時代に問われる探究と責任』という本を題材にして、「科学と倫理」について議論しました。その題材にした本は全13章で構成され、章ごとに筆者・内容が異なり、リレー講義のようなものとなっています。その13章の中から各部員が担当する章を1章ずつ選び、合計4章分をこのWSで扱いました。内容は、「盗用をしてはいけない」、「引用の仕方」などといった実用的なものではなく、上のWSまとめnote記事を読んで分かる通り、もっと本質的・根本的なものとなっています。

科学を学び、研究する上で「倫理」の問題は避けて通れないものですが、大学で「科学と倫理」そのものについて学ぶ機会はあまりありません。僕の大学では、大学院の修士1年の時に、「研究倫理・研究公正」という0.5単位の授業を必ずとらなければならないのですが、その内容は、「科学と倫理」の本質的・根本的問題について考えるというより、実際に研究する上で気にしなければならない問題(例えば、オーサーシップの問題など)について考えるという実用的な内容でした。そのような意味では、今回のWSは「科学と倫理」そのものについて考える良い機会になったのではないかと思います。

最近、ジェイラボ内では「コミュニケーション」についての問題がよく話題になっていますが、今回のWSでは、多くの人に質問に対する回答、コメントをいただけましたし、座談会でもたくさんのコメントをいただけたので、「コミュニケーション」という面においては良かったのではないかなと思います。内容が専門的な内容ではなく、前提知識なしで誰でも考えられるような内容だったのでコメントしやすかったのかもしれません。今後のWSのテーマ・内容を考える上で、できるだけ前提知識がいらないものを選ぶというのは意識したいと思っています。

座談会では、「この世界は何かしらの創造主が作ったものかどうか」という問題について話し合い、とても盛り上がりました。「私が創造主だ」と名乗る人も出てきて、着地点がよくわからない感じになりましたが(笑)、たくさんの人の意見を聞けて議論でき、楽しかったです。僕個人としては、そもそも「創造主」という存在を考えるのは人間特有のものの考え方からきているものであって、人間の視点を排して客観的に見たときにそもそも「創造主」という概念があるかも分からないのではないかと思っています。この問題について意見がある方はコメント欄にどーぞ。

今回のWSまとめ記事は以上です。今後ともよろしくお願いします。


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