見出し画像

できるだけ短く書く

小説の一文をなるべく短く書くようにしています。データが見つからなかったのでわかりませんが、感覚的には僕の小説を構成する文章は、他の人よりも短いと思います。
どうして短く書くようにしているかというと、僕の文章力の問題もありますが、長い文章は読むのに時間がかかり労力が要るからです。
上手い人が書く長文は味わい深く、いつまでも読んでいたくなりますが、そうではないと読むのが苦痛になってきます。
美しい長文ばかりを書ければ良いのですが、そうではないなら意味が通じやすい短文を重ねた方が読者の負担にならないと思うからです。
短文なら主語と述語が近く、意味とりやすいですよね。

ただ、短文を続けるのは楽なようで、課題はあります。それは同じ語尾が連続してしまう恐れが増えるからです。日本語の欠点のひとつは語尾の単調性だと僕は思っています。過去形なら「だった」「だ」を多用することになります。
短文だと、同じ語尾が続いてしまい、リズムが悪くなりがちです。それを防ぐために体言止めや倒置法などの手法もありますが、多用すると短文でも読みづらくなります。
短文の間に少し長い文を含めたり、過去形と現在形を組み合わせて語尾に変化をつけたりします。
長文だと、ひとつの文に複数の文節と読点が含まれるので、同じ語尾が続いても、そこまで単調なリズムに感じません。

短文でも長文でも、わかりやすい文章を書くには技術が必要だし、そのためには書き続けて直し続けるしかないんでしょうね。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?