見出し画像

スマブラステージ【AD.1948 U.F.O】

 このスマブラステージは20世紀に多数目撃された、未確認飛行物体(Unidentified Flying Object)が地上へ降り立つ場面を描いたものです。

アブダクション
揺れる草

 UFOからの光に触れると、UFO内部に吸い寄せられ、UFOの発する風圧で草が揺れるギミックを楽しめます。

・古代の宇宙人

 古代の人間は、空の果ての宇宙をどう捉えていたのか。地域によって差異がありつつも、傾向として、宇宙は神々が住まう領域とされ、変化の多い地上とは違い、不変の世界であると考えられていました。

こうした古代に書かれた文献では

  • 古代ギリシャの風刺作家ルキアノスが、紀元前2世紀に書いた「本当の話」の中に、月世界の住人と、太陽世界の住人が戦争する話がある。

  • 古代中国で、おそらく月の模様がカエルに見えるために、不老不死の薬を盗んだ仙女の嫦娥(じょうが)が、月の宮殿に逃亡した後、ヒキガエルの姿になった伝説があり、紀元前2世紀の「淮南子」で成文化。

  • 月の模様がウサギに見えるために、ウサギが神の食料となった後、月の世界で復活した話が、仏教説話とメキシコの民話にある。

  • 日本で8世紀頃に成立した、「竹取物語」に月の世界が登場。

などの形で宇宙の人が描かれました。

 12世紀頃に日本で描かれた鳥獣戯画・甲巻は、月世界を描いたものという説があります。

・天文学の発展

 人間が農業を行うようになった遥か古代、農作業のスケジュールを作るために、星の動きを観察して暦が作られるようになります。星の動きを研究する天文学は重要視され、多くの観測記録が残され、16世紀に望遠鏡が発明されると、ますます多くの観測記録が集められました。

 膨大なデータをもとに、星の動きの法則性の研究は進み、17世紀以降のニュートン力学では、天体は地上と同じ物理法則によって動いていると突き止めらます。こうして宇宙は神々の領域から、科学で解明可能な、地上の延長上にある領域と捉えられるようになりました。

・近代的な宇宙人

 19世紀、イタリアの天文学者ジョヴァンニ・スキアパレッリが、火星の模様に直線の溝があると観測記録に残しました。この記録が英訳されたとき、「溝」が「運河」と誤訳されたことから、アメリカのパーシヴァル・ローウェルをはじめ何人かの天文学者は、「火星に見える溝は文明を持った火星人の建設した運河である」と主張します。

 こうした主張もあって、宇宙には人間と同じ知性を持った生命がいるのではないかと考えられるようになり、宇宙人(異星人)が小説などに登場しはじめます。
 1898年に出版されたジョージ・ウェルズの「宇宙戦争」は大ベストセラーとなり、宇宙戦争に登場する、タコ(頭足類)型の宇宙人(火星人)が最もメジャーな宇宙人像になりました。これ以降、パルプマガジン(低価格の大衆雑誌)で、宇宙人の登場する小説が大量に執筆されます。

・UFOの歴史

  未確認飛行物体(UFO)とは、アメリカ軍が用いる、正体不明の飛行物を指す軍事用語でした。

 未知の乗り物が現れる話は、宇宙人の話とは無関係に、世界各地に存在していて、9世紀のフランス・リヨンで空飛ぶ球体が現れた話や、1803年に日本の常陸国(茨城県)に、カプセルのような謎の船「虚舟」が現れた話などが有名です。

 1947年6月、アメリカ・ワシントン州で、実業家ケネス・アーノルドが自家用ジェットで飛行中に三日月型の空飛ぶ群体を目撃。アーノルドが「飛行物は、投げた円盤が水面を跳ねるような飛び方をした」と証言したことが、「空飛ぶ円盤を目撃した話」として伝わり、以降、空飛ぶ円盤の目撃情報や写真が、雑誌や新聞で多数出回るようになり、宇宙人の乗り物と見られるようになります。

 第二次世界大戦(1938〜1945)の終盤にドイツ軍が大気圏外まで上昇するロケット兵器を実用化し、1940年代後半には、ドイツのロケット技術者がアメリカとソビエト連邦に引き抜かれ、宇宙開発がいよいよ始まろうとしていました。

 技術の発展によって地球上に未開の地が少なくなったこともあり、宇宙は未知なるものが存在する新天地として注目され、20世紀のフィクションや都市伝説、陰謀論では非常に多様な宇宙人と、UFOが登場することとなりました。


・付録 有名な宇宙人とUFOの目撃情報

  • 1947年7月、アメリカ・ニューメキシコ州ロズウェルにUFOが墜落し、その残骸をアメリカ軍が回収したと発表したが、すぐに撤回。その後「アメリカ軍はUFOの残骸を回収したことを隠蔽した」と何度となく語られた。(ロズウェル事件)

  • 1950年にドイツの週刊誌「Neue Illustrierte」で、アメリカのアリゾナ州の砂漠でUFOが撃墜され、宇宙人が捕らえられたが、溶けて消えてしまったしまった。という記事が書かれる。これはエイプリルフールの企画だったが、この記事に掲載された、トレンチコートの2人の男が小さい宇宙人の腕を掴んでいる写真「捕まった宇宙人」は、いたるところで引用されているうちに、宇宙人実在の証拠のように扱われることになった。

  • 1961年9月、アメリカ・ニューハンプシャー州ポーツマスで、バーニー・ヒル、ベティ・ヒル夫妻がUFOに誘拐(アブダクション)され、記憶を操作されたと主張した。(ヒル夫妻誘拐事件)このとき目撃された宇宙人は、小柄、銀色で大きな黒い目を持ち、このタイプの宇宙人はグレイと呼ばれて、タコ型宇宙人に代わり、宇宙人の代表的な存在になった。

  • 1960~1970年代に、家畜の死体が、外傷もなく内臓を失い、血を抜かれた状態で発見されるキャトルミューティレーション(家畜惨殺事件)が発生し、UFOが夜な夜な動物をさらっていると噂された。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?