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肚を意識してみると

脳科学的に脳と人間の各部分の関係(電気信号的なもの)を調べてみると、脳からの神経のほとんどは両手と頭(特に顎付近)に集中しているそうです。つまり、昔から「肚がすわっていない」なんて言葉がありますが、肚(丹田)は意識しない限り脳的には無視されやすい部分の一つという事になります。

しかし肚は、人体の重心などを考えた時にとても重要な位置にあります。ロボットの設計を考えた時に重心を意識しないで設計は、絶対に出来ません。なのに人は(脳的に言えば)、重心を意識の上では無視して行動できる事になります。

それは、生まれてから培ってきた「体の使い方」という訓練のたまものではありますが、しかし、ヨガなどを習えばいかに現代の人間が各部分をバラバラに使っているかを知る事となります。つまり重心どころか、身体が連携していないのです。

さらにこれは、古武術の本や、それこそ「肚がすわっていない」という言葉が聞こえてきそうな剣術の本などにも同じ考え方が出てくることを考慮すると、どうやら先ほど言いました「経験による培ってきた体の使い方」なんてのは、現代のみならず昔からあまり信用できないようです。要するに”体に対する負荷がたまたま小さかったから、そんな事(重心など)を意識しないでも大丈夫だった”という事です。

なので近頃私は、出来るだけ意識的に肚を意識してみました。すると分かった事があります。これは当然主観的な感覚なので参考になるのかはさっぱり分かりませんが、とりあえず主観なりに「ああなるほど」と思えたことなので書きます。

基本的に思考優位な私ですが、肚に意識を使う事で思考の力みが減ります。多分、視覚優位な人がそこに意識を集中しすぎて視野狭窄になるように、思考も意識を集中しすぎて力みがでてくるのを、大幹(肚)に意識の容量を使う事で割けられるのだと思います。

イメージとしては、平均台など足元が不安定な場所に居ながら考える事に集中するのは難しいです。しかし、だからこそ体で思考できるような状態になる感じです。それを煩わしいと感じるなら、つまり、すでに力んでいるということなのだと思います。

他にも、それこそ体感的にはあるのですが、文章と言う形で伝えやすいのはこれくらいかと思いますのでこれで終わりにしたいと思います。

ありがとうございます。

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